自社の「SEO対策」を考えた場合、「費用が高い」「予算がない」などという理由で、自社(インハウス)で行いたい方も多いのではないでしょうか。そこで今回はインハウスSEOのメリット・デメリット、実践ポイントなどをご紹介します。また、具体的な施策もご紹介するのでぜひ参考にしてください。インハウスSEOとは何?「インハウスSEO」とは、自社内でWebサイトのSEO対策をすることです。外部の専門業者にアウトソースするのではなく、自社のスタッフによる内製化でSEO対策を行います。この対策には、内製化することでコスト削減やノウハウの蓄積ができるというメリットがある一方で、情報収集や人材の確保が難しいといったデメリットもあります。この記事では、インハウスSEO実践について詳しくご説明していきます。インハウスSEOのメリット3つここからは、インハウスSEOのメリットについて説明していきます。SEOは、「検索エンジン最適化」と呼ばれるもので、検索結果で特定のWebサイトを上位に表示するための対策です。このSEOを自社内で行うことは、SEO対策をアウトソースした場合と比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。以下で、インハウスSEOのメリット3つについて詳しく見て行きましょう。インハウスSEOのメリット1:外注ではできないSEO対策が可能1つ目のメリットは、インハウスSEOは外注では対応できないSEO対策が可能になるということです。外部の専門業者の方は自社の業界やサービスについて詳しいとは限りません。業界における自社の魅力やサービス内容を一番理解しているのは自社のスタッフです。自社の魅力や競合他社のサービスとの微妙な違いを表現する場合は、社内の人間で行う方が正確に伝えられるため、SEO対策においてより高い効果が期待できます。インハウスSEOのメリット2:コスト削減が可能2つ目のメリットは、SEO対策の内製化によって自社で対応できるようになれば、外注コストの削減が期待できるということです。今までアウトソースしていたものがなくなるため、その分コスト削減につながります。SEO対策は短期間では成果が出にくいため、長期にわたる対策が必要です。また、サイト変更やサイト内の記事を追加するたびに専門業者への依頼が必要な場合もあり、アウトソースの費用が大きくなりがちです。インハウスSEOのメリット3:SEOノウハウを蓄積できる3つ目のメリットは、SEOノウハウを蓄積することで、より効果の高い対策が長期的に期待できることです。SEO対策をアウトソースしてしまうと、専門業者に任せっきりで自社のスタッフにSEO対策のノウハウは身に付きません。インハウスSEOで社内のスタッフが対策をすれば、徐々にノウハウが蓄積されます。継続して行っていく必要がある対策の場合、社内にノウハウが蓄積されるメリットは大きいと言えます。インハウスSEOのデメリット3つここまで、インハウスSEOのメリットについてご紹介してきましたが、その反面でデメリットも存在します。続いて、インハウスSEOの3つのデメリットについてご説明します。先述のメリットと合わせて、デメリットについてもしっかりと理解しておきましょう。インハウスSEOのデメリット1:情報収集が困難SEO対策をする場合、検索エンジンのアルゴリズムに関する情報収集は欠かせません。検索エンジンのアルゴリズムは日々進化しており、アップデートによって表示順位が大きく変動することもあります。対策の専門業者ではない自社のスタッフが、常に新しい情報を収集するということは困難な場合が多いでしょう。Web担当者向けのインハウスSEOミートアップなどの外部イベントを活用し、最新の情報を得ることも一つの方法です。インハウスSEOのデメリット2:高いスキルの人材が必要自社が行うように、大手企業を含む競合他社もSEO対策をしています。さらに、人気のキーワードについては、競合他社もコストや時間をかけてSEO対策に取り組みます。競合が多数いる中で、自社のWebサイトを上位表示させるためには、SEOを熟知した高度なスキルが求められます。高度なスキルを持つ人材を、社外から採用するのか社内で育成するのか、いずれにしても高いスキルの人材の確保の必要性はデメリットになります。インハウスSEOのデメリット3:業務量が多い外注コストがかからないことと引き換えに、インハウスSEOはSEO対策をすべて社内で行うため業務量が多くなります。検索順位のチェック、競合の分析、記事の追加、サイト設計の見直しといった作業すべてを、自社で行うことになるため作業量が負担になります。SEO担当者が他の業務も兼任していれば、業務量が多くなりすぎてしまい、十分にSEO対策ができないというデメリットが出てきます。インハウスSEOのポイント10選ここからは、インハウスSEOを効果的に進めるために押さえておきたい対策ポイントを10個ご紹介します。インハウスSEOを進めるにあたって何をすればよいのか、インハウスSEOを実践しようと考えている方はぜひチェックしてください。インハウスSEOのポイント1:タイトル・ディスクリプション対策インハウスSEOをする際に、まず押さえておきたいのがタイトル・ディスクリプション対策です。WebサイトのタイトルにはSEO対策をするキーワードを含めましょう。タイトルにキーワードを含めることで検索エンジンで上位表示されやすくなります。ディスクリプションとは、検索結果にタイトルと一緒に表示されるサイトの説明のことです。ユーザーに見たいと思わせる内容を書くことでサイトへの訪問数の増加が期待できます。インハウスSEOのポイント2:内部リンクの追加Webページ内に自社サイトへのリンクを設置する方法も、SEO対策では有効です。内部リンクは、外部リンクとは異なり自分での調整が可能です。内部リンクを設置することで、クローラー(Webサイトを自動スキャンするプログラム)が巡回しやすいサイトになり、「被リンク」としてサイトの評価アップにもつながります。内部リンクをクローラーが巡回しやすいように追加し、サイトの質を高めながら検索順位を向上させましょう。インハウスSEOのポイント3:キーワードの出現回数ページ内に「対策キーワード」が何回出てくるかという、キーワードの出現回数も注意するポイントです。キーワードの出現回数が少なすぎると、SEO対策の効果は得られません。しかし、出現回数を増やすためにキーワードを不自然に乱用すれば、逆に検索順位が下がってしまうので注意が必要です。キーワードの出現回数を、無料で利用できる確認ツールもありますので参考にしてください。インハウスSEOのポイント4:コンテンツの追加ユーザーが必要とする情報を提供するコンテンツを追加することで、Webサイトの質を高めることが可能です。また、更新継続し続けることでクローラーの巡回頻度も増し、サイトを更新した時にすぐに評価してもらえるようになります。なお、サイト作成からしばらくはクローラーの巡回頻度も少ないので、Google Search Consoleに登録し、サイトへの巡回をクローラーに指示してもらうのも有効でしょう。インハウスSEOのポイント5:発リンクを増やす自サイト内に外部サイトへのリンクを設置する「発リンク」を増やすというSEO対策があります。この場合、Googleでは数千個が妥当なリンク数とされているため、数はあまり気にする必要はありません。ただし、発リンクを増やす場合は、リンク先がリンク元と無関係である質の悪いサイトになっていては逆効果です。リンク元と関係がある、質の高い情報を扱うサイトへの発リンクを設置し、自サイトの質を高めましょう。インハウスSEOのポイント6:タグ対策検索エンジンのクローラーはタグをもとにサイト構造の情報を収集しますが、先に紹介したタイトル(titleタグ)、ディスクリプション(メタタグ)にも専用のタグがあります。SEO対策では、hタグの順番の正しい設定、画像検索に合わせた画像Altタグの設定、さらにリンクタグの設定といった対策も必要です。サイト内のタグを適切に設定し、クローラーから理解されやすい質の高いサイトにしましょう。インハウスSEOのポイント7:SNS運用SNSの運用もSEO対策として利用されることがあります。さらに、シェアやリツイートにより拡散されたコンテンツからサイトへの流入が増えたり、話題になればブログ等に紹介されて、被リンクを獲得することもできるでしょう。SEO対策同様、SNSの運用も時間がかかりますがコンテンツ提供を続けることで会社やサービスのファンを獲得できます。良質なコンテンツを投稿するSNSを運用し、SEO効果を高めていきましょう。インハウスSEOのポイント8:競合調査効果的にSEO対策を進めるために、分析ツールを用いた競合調査をしましょう。競合より質の高いサイトにしなければ検索順位は上がりません。調査の際は、SimilarWebなどの分析ツールを使い、競合のサイトの直帰率、一人当たりのページ訪問数、滞在時間、アクセス数といった情報を収集します。その分析結果をもとに、自サイトに必要な施策を考えることで、効率よくSEO対策ができるようになります。インハウスSEOのポイント9:顧客増のための明確な設定アクセス数を増やすためには、サイトの目的、ターゲットとなるユーザーを明確に設定することがポイントです。サイトの目的が決まれば、自ずとターゲットも明確になり、SEO対策が必要なキーワードも見えてきます。明確な設定をもとに選定されたキーワードに沿って、ユーザーの求めるコンテンツを提供することで、ターゲットユーザーのアクセス獲得という効果が期待できるでしょう。インハウスSEOのポイント10:アクセス解析アクセス解析をして、SEO対策の効果を確認しましょう。アクセス解析することで、自サイトへのアクセス数、滞在時間、良く読まれているコンテンツなどが確認できます。対策によってどの数字に変化が出たかを計測することは、SEO対策の効果の改善につながって行きます。代表的な解析ツールとしてGoogle Analyticsがあります。無料で利用できるので、これからSEO対策をする方はぜひチェックしてみてください。インハウスSEOの施策内容3つインハウスSEOのポイントを押さえたら、次はどのような施策をすれば良いのかを見て行きましょう。ここからは、インハウスSEOの施策として、「コンテンツマーケティング」「外部施策SEO」「内部施策SEO」の3つについて説明していきます。インハウスSEOの施策内容1:コンテンツマーケティング「コンテンツマーケティング」とは、ユーザーにとって有益なコンテンツの発信を継続することで顧客のニーズ喚起やファン化をし、将来の購買へとつなげる施策です。SEO対策を意識したコンテンツマーケティングを実施することで、サイトへのアクセスを獲得しながら質の高いサイトと評価され、検索順位の上位表示が期待できます。短期間では効果が出にくいですが、継続するほどコンテンツも増え、費用対効果の改善が期待できます。インハウスSEOの施策内容2:外部施策SEO外部サイトに自サイトのリンクが設置されることで、サイトの評価が高くなり、検索順位の向上が期待できます。この施策では、SNSの運用を組み合わせることも有効です。ただし、どのような外部サイトでもいいわけでなく、関連性の低いサイトや悪質なサイトからの被リンクは逆効果になりかねません。外部施策SEOでは、関連性が強く、権威や信頼のあるサイトからの外部リンクを数多く得ることが重要なポイントです。インハウスSEOの施策内容3:内部施策SEO内部施策SEOでは、クローラーが巡回しやすく、ユーザーも求める情報を探しやすいサイトにしましょう。そうすることでサイトの評価が高まり、検索順位の向上を狙えます。先述のポイントでもご紹介した、「内部リンクの追加」「キーワードの出現回数」「タグ対策」が主な施策です。なお、クローラーの巡回頻度を上げるために、Google Search Consoleへサイトマップの送信もしておきましょう。インハウスSEOを実践してみようここまで見て来たように、「インハウスSEO」には、情報収集がしづらく高度なスキルや業務量が負担になるというデメリットがあります。しかし、SEO対策は継続して行うものなので、コスト削減につながると同時に、社内にノウハウが残り独自のSEO対策ができるという大きなメリットがあります。まずはSEOのための無料の分析ツールを活用しつつ、今回ご紹介したポイントを踏まえてインハウスSEOを実践してみましょう。弊社では、SEO対策のなかでもYouTube SEOやVSEO対策に強みをもっています。伴走型でのインハウス化を目指したSEO対策支援も可能です。SEO対策だけでなく、YouTube SEOやVSEOにお悩みを抱えている方がいましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。また、経営者やマーケターの皆様に好評のお役立ち資料も個人情報入力不要で無料で公開しています。「お役立ち資料」ページより各種資料をお気軽にご覧ください。