企業の印象を表す「ブランドイメージ」は、会社の業績や人材確保にもつながる重要なものとなっています。しかし、いざブランドイメージを定着・向上させたいと思っても、何から手をつけてよいか分からない方もいるでしょう。ブランドイメージの確立にはブランディングが効果的です。ブランドイメージ向上を目指す前に、ブランドイメージとは何かをまず理解しましょう。そしてどのように構築すれば向上していくのかを解説します。さらにブランドイメージ向上で得られるメリットを4つと、成功例を5つご紹介していきます。ぜひチェックしてみてください。ブランドイメージとは?ブランドイメージは顧客が企業に対して抱くイメージです。では、ブランドイメージを向上させると何が起こるのでしょうか。このブランドが好きと感じ、さらにはこの商品やサービスを購入するなら「このブランドでなければならない」とまで感じる顧客が出てきます。ブランドイメージを向上させることで、企業のファンとなる顧客が獲得できるようになります。ブランディングとは?世の中には似たような商品やサービスが多数ありますが、他のライバル企業との違いを明確に示す「ブランド」を作り上げるための活動にブランド戦略があります。ブランディングはほぼ同義と考えるとよいでしょう。ブランディングとは商品やサービスを提供したときに「この企業らしい」と感じられ、さらには「この商品ならこの企業のものがよい」と思われるようにするための活動です。ブランディングについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。ブランディングってどういう意味?メリット9つと構築方法を解説!どうして商品は選ばれるのか顧客を獲得していくためには、消費者から商品やサービスを選ばれる必要があります。では、どのように消費者は購入するものを選ぶのでしょうか。そこには消費者がブランドイメージにより差別化を図っているからといえるでしょう。「この商品はこの企業のものがよい」と消費者がよいイメージを持っていれば、同じような商品が並んでいても迷うことなく選ばれる商品となります。ブランドイメージの構築は時間がかかるすでにご説明している通り、ブランドイメージは顧客が企業に対して抱くイメージなので、簡単にブランドイメージの構築が叶うわけではありません。例えば老舗企業はブランドイメージを強く持つ企業が多いでしょう。老舗と呼ばれるほど長い時間かけ、そのブランドイメージは浸透していきました。どのように商品やサービスの品質を高めても、顧客がそれを良いと感じブランドイメージを持つまでには時間がかかります。ブランドイメージを向上させる方法2つブラドイメージを向上させる方法について説明していきます。ブランドイメージは顧客が企業に抱くイメージであることは何度かご説明していますが、企業で働く社員が持つ自社のイメージも大切です。もちろん、消費者が持つイメージも大切です。そのため、社内と消費者の双方の情報収集することが必要となってきます。ここからはこの2つについて具体的に説明していきます。社内で情報収集するブランドイメージを確立するためには、まず社員が自社のブランドイメージをどのように感じているのかを把握することが大切です。ブランドイメージを向上させるためには、社員が同じ意識でブランドイメージ確立に向かう必要があるためです。顧客は商品やサービスだけではなく、企業で働く社員に対してもブランドイメージを抱きます。社内の全員が正確にブランドイメージをとらえているかを把握することが大切です。消費者の情報収集ブランドイメージは顧客が企業に対して抱くイメージのため、消費者が今現在どのような視線で自社を見ていて、さらにどのような商品やサービスを期待するかを知ることが必要です。消費者が何を求めているかを情報収集することで、ベンチャー企業であっても大手に負けない商品やサービスを展開し、ブランドイメージが向上していく例は多くあります。ブランドイメージ向上で得られる4つのメリットブランドイメージを確立するには時間もコストもかかります。ですが、そこまでしてブランドイメージを確立しさらに向上させることで、企業は大きなメリットが手に入ります。ここからはブランドイメージを向上させることで得られる大きなメリットを説明していきます。長期的に利益が得られるだけではなく、自社にとって財産となる優秀な人材の確保にもつながっていきます。ブランドイメージ向上のメリット1:長期的な利益ある企業に対して高い評価を抱く消費者は、継続的にその企業の商品を買い続けることがあります。例えば、スマホユーザーの中には、このブランドしか買わないという人もいるでしょう。ブランドイメージが損なわれない限り、このようなタイプの人は一つの製品を愛用し続けます。このような人が増えれば、長期的な利益が見込めます。ブランドイメージ向上のメリット2:他社との差別化ブランドイメージが向上することで、他社の商品やサービスとの差別化が可能となってきます。例えば、コーラと聞くと多くの人は「コカ・コーラ」を思い出すでしょう。他にもコーラを販売する企業があったとしても、高いブランドイメージからコーラと聞くとコカ・コーラを思い出します。「コーラを買ってきて」といわれると、何となくコカ・コーラを買って行けば問題がないと感じ、自然と選ばれる商品となっていきます。ブランドイメージ向上のメリット3:利益率向上一定数この種類の商品であればこの企業でなければならないと考える消費者が入れば、他社の類似商品に比べ多少高値であっても自然と選ばれる商品となります。つまり、ブランドイメージが向上することで利益率も向上します。さらにブランドイメージが定着すれば、広告を打たなくても知っている企業であり商品・サービスとなります。広告コストも低減します。ブランドイメージ向上のメリット4:優秀な人材の確保高いブランドイメージを持つ企業は、自然と「この企業で働きたい」と思う人も増えます。多くの求職者が集まることで、自然と有能な人材も見つけ出しやすくなります。つまり、優秀な人材の確保が行いやすくなっていきます。人事もですが、提携する企業や顧客となる企業も増えるでしょう。ブランドイメージの向上で優秀な人材やパートナー企業を集めることにつながります。ブランドイメージ戦略の成功例5つブランドイメージの向上に成功している企業の多くは、どこが自分たちの強みなのかをしっかりと把握し、その強みを役立てています。ここではブランドイメージに成功している5つの企業の例を見てきましょう。成功例を見ていくことで、これからブランドイメージを向上していきたいと考える企業のヒントが隠されているでしょう。ブランドイメージ戦略の成功例1:今治タオルブランドイメージ戦略の成功例1つ目は今治タオルです。高品質なタオルとして今では知られる「今治タオル」ですが、一時期は安い海外産のタオルに圧倒され危機的状況に陥った時期がありました。ですが、職人が高度な技術で作る「無地の真っ白なタオル」作りに専念することで「白いタオル」と聞けば今治タオルを思い起こす人が増えています。ブランドイメージ戦略の成功例2:マツダブランドイメージ戦略の成功例2つ目はマツダです。「マツダ地獄」といわれる状況もありましたが、顧客視点の企業戦略であるマツダはユーザーが何を求めるかを徹底してリサーチし、シェアよりも顧客を大切にしてきました。そうすることで、「車にこだわるならマツダ」というブランドイメージの定着に成功しました。ブランドイメージ戦略の成功例3:ルイ・ヴィトンブランドイメージ戦略の成功例3つ目はルイ・ヴィトンです。ルイ・ヴィトンといえば「L」と「V」を組みわせたモノグラム柄を思い出す人は多いでしょう。この柄を見るだけで誰もが「ルイ・ヴィトン」と思うほどの知名度の獲得に成功しています。さらに、生産量をあえて限定することで、商品価値をあげることにも成功しています。露出を制限することで希少性を生み出し持っていることがステータスと感じるブランドイメージを作り上げています。ブランドイメージ戦略の成功例4:コーセーブランドイメージ戦略の成功例4つ目はコーセーです。コーセーでは社内の組織を再編成し、商品ブランドごとに統括する体制作りを行いました。それぞれの消費者の声を集めやすくし、消費者目線の消費開発を徹底することを基本方針としています。結果として社名ではなくブランド名が定着しました。ブランドイメージ戦略の成功例5:無印良品ブランドイメージ戦略の成功例5つ目は無印良品です。シンプルでありながらも良質な商品群で知られるのが「無印良品」です。そもそもはスーパーマーケットのプライベート・ブランドとして出発したものの、今では多くの人に知られる企業に成長しました。企業理念に基づいた統一感のある世界感を徹底することで「シンプルで機能的な製品=無印良品らしい」というブランドイメージが定着しました。ブランドイメージを向上させよう!ここまで、ブランドイメージについてご紹介してきましたが、いかがでしたか。単に良いものを作るのではなく、自社のブランドをしっかりと定着させることが今後は重要となっていきます。ブランドイメージが向上し定着することで、自然と安定した売り上げや宣伝広告がいらないブランドに成長していくでしょう。貴社の強みが何なのか、顧客から何を求められているのかを把握し、ブランドイメージの向上を行っていきましょう。弊社では、クリエイティブを活用した企業の認知拡大・ブランディングのご支援も行っております。多くの企業でブランディングや認知拡大に成功しています。ぜひ各種クリエイティブ活用したブランディングや認知拡大による売上増加を狙いたい企業様はお気軽にお問い合わせください。マーケティングを中心に、EC・D2Cのブランド成長、クリエイティブ制作、およびビジネスで役に立つ「フレームワーク集」等の資料を「個人情報入力不要」で無料で公開しております。