Instagramやfacebook、TikTok、Twitter等のSNSやYouTubeの利用が一般的になってきており、毎日SNSをチェックしているという方も多いのではないでしょうか。そんなSNSは、一般のなかでの広がりとあいまって企業のマーケティングにおいても重要なマーケティングツールとなっており、マーケティング手法も多彩になってきています。そこで今回の記事では、SNSマーケティングの基礎や成功事例、そして事例から見る効果的な活用方法に関して解説します。SNSマーケティングの実施に興味のある方やすでに実施しているがうまくいっていないという方もぜひ参考にしていただければと思います。SNSマーケティングとはSNSを活用したマーケティング手法を総じて、SNSマーケティングと一般的には呼ばれています。アカウント解説から発信まで無料や格安で行える施策も多く、コストを抑えつつプロモーションしたい企業に適しているマーケティング手法とも言えるでしょう。最大の強みは拡散力の高さで、人気コンテンツは企業アカウントのフォロワーだけではなく、幅広い層に視聴してもらえるチャンスがあります。ユーザーとのコミュニケーションも相互にとりやすく、関係構築からファン化やイメージ向上も狙えるでしょう。近年はプロモーション用のアカウント運用だけではなく、SNS広告の活用や各SNSの機能を利用した販売等のコマース機能も活発化しつつある状況です。SNSマーケティングでアプローチできる層SNSマーケティングは若年層に強いイメージのある方が多いかと思いますが、10-30代だけではなく40代や50代以上にもアプローチ可能となってきています。総務省の「令和3年版 情報通信白書」によると、年齢層別に見たSNS利用者の割合は20~29歳(90.4%)が最も高く、一方で40代以上も下記のとおり多くなっています。40~49歳:81.5%50~59歳:75.8%60~69歳:60.6%サービスごとに主要ユーザーの年齢層は異なりつつも、中高年層にリーチする場としても、SNSは十分に活用できる可能性があることがお分かりいただけるでしょう。マーケティングで活用される主なSNSSNSマーケティングで活用されているのは、主に次のサービスです。TwitterYouTubeFacebookInstagramTikTokここでは各SNSの特徴と、主なユーザー年齢層をご紹介します。TwitterテキストベースのSNSとなっていますが、直近では機能の拡大もあいまって画像や動画を投稿することもできるようになっています。匿名での利用もでき、企業や著名人はTwitterから認定されれば公式マークを取得できるため偽アカウントとの差別化することが可能です。(※2023年1月には、「Twitter Blue」の機能が開始されているため、月額980円〜認定マークをつけたアカウント運用は可能となっております。)ユーザーは10~20代の若年層が多く、単純な国内ユーザー数のみを見るとFacebookよりも多くなっており、月間アクティブユーザー数は日本国内で4,500万超と言われています。ツイートの検索やトレンド機能で話題のコンテンツに辿り着きやすく、拡散もされやすくなっていますが、話題となる期間が短い傾向にあります。YouTube動画投稿が主なSNSで、個人から企業まで自由にチャンネルを作成したり動画を投稿したりすることが可能です。世界最大の動画共有サイトとして幅広い年齢層に利用されており、1日あたりに視聴される動画の再生時間は10億時間以上とも言われています。また、YouTubeのカード機能やshopifyとの連携機能を利用すれば、動画に自社の公式サイトやECサイトへのリンクを貼ることも可能です。ユーザーの年齢層は10代~30代が多く、一方で40代以上も少なくないため、さまざまな層をターゲットにしやすくなっています。ちなみに、月間アクティブユーザー数は日本国内で6,500万超と言われています。Facebook世界的に見ると、最もユーザー数の多いSNSがFacebookです。国内ユーザーの年齢層は40~50代が多いのが特徴で、月間アクティブユーザー数は日本国内で2,800万名程度と言われています。原則実名での登録が条件となっているため、炎上などトラブルが起こりにくいメリットがあるでしょう。ビジネスシーンで活用されることが多く、名刺代わりとなることもあることも多くなっています。最近では、Linkedinの活用も進み始めていますがFacebookがメインの状況はまだここ数年は続いていくでしょう。Instagram画像投稿が主流のSNSで、UIも視覚的に楽しめることに重きを置いたデザインとなっています。月間アクティブユーザー数は日本国内で3,300万名超と言われています。24時間限定公開のストーリーズ機能やその投稿アーカイブを残せるハイライト機能も人気となっています。ユーザーの年齢層は20~40代が主で、インフルエンサーを起用したプロモーションが多く行われているのもInstagramの特徴です。人気の投稿は、長期的に閲覧数を伸ばせるのが特徴の1つでしょう。TikTok15~60秒程度のごく短い短尺動画(ショート動画)を共有できるSNSとなっています。ショートムービープラットフォームのイメージが強いかと思いますが、実は2021年7月から最大3分の投稿が可能になり、2022年3月から最大10分の投稿が可能になっています。手軽に投稿・視聴できることから、国内では10代女性を中心に若年層からの人気が高くなっています。月間アクティブユーザー数は日本国内で1,700万名超と言われています2020年にはアプリダウンロード数がFacebookを超えて世界1位となっており、日本以外の国や地域でも多く活用されています。企業がお題を出して共通のハッシュタグで動画投稿を促す、ユーザー参加型の「ハッシュタグチャレンジ」など、独自のキャンペーンが特徴的です。SNSマーケティングの成功事例を手法別で紹介ここではSNSマーケティングの主な手法ごとに、その特徴と実際の成功事例をご紹介します。主な手法は、次の5つとなっています。SNSアカウントの運用SNS広告の運用SNSキャンペーンインフルエンサーマーケティングライブコマースそれぞれ順に詳しく解説していきます。1. SNSアカウントの運用SNSアカウント運用とは、企業が公式アカウントをSNSに作成し、運用することをさしています。各SNSユーザーに対して、自社ブランドに関する情報発信を行うのが主な活用方法です。ユーザーに有益な情報や興味関心をひくコンテンツを発信し続け、フォロワー増加(ファン化)を狙っていきます。写真が動画を投稿して商品のイメージを分かりやすく伝えられるうえ、プロフィールや投稿文などから自社の公式サイトやECサイトに誘導できるのがメリットでしょう。ユーザー目線でも、気軽に商品やサービスについて質問できたり、距離感の近いコミュニケーションをとれたりとメリットもあります。シャープの事例を紹介SNSアカウント運用の成功事例として代表的な存在が、シャープ社でしょう。シャープ株式会社(@SHARP_JP)愛称「シャープさん」で広く知られており、自社商品の紹介だけではなくトレンドにもこまめに反応したり購入者に丁寧に対応したりと、企業イメージの向上につながっています。顧客ロイヤリティを向上させつつ、自社商品の一見するとマイナスポイントに見える部分を面白おかしく紹介するなど、親しみやすさを演出しているのが特徴です。フォロワーが一般ユーザー同士でつながっているかのような親しみやすさを感じる運用方法で、SNSを活用したブランディングに成功しているといえます。2. SNS広告の運用SNSに動画や画像の広告を配信して、購入や問い合わせ・資料請求などのコンバージョンを狙う手法です。SNS広告はユーザーの性別や年齢層、興味関心といった多くの属性から配信するターゲット層を絞り込める特性をもっています。リーチしたいターゲット層、配信したい期間や予算をあらかじめ設定したうえで広告配信できるため、高い費用対効果が期待できるメリットもあります。広告枠に表示されるタイプもありますが、中には一般の投稿と同じように表示されるタイプもあり、広告感を軽減できるのが特徴です。Reluxの事例を紹介画像:@rlx.jp | FacebookReluxは宿泊予約サービスを提供するサイトで、積極的にFacebookに広告配信をしています。公式アカウントは100万人を超えるフォロワーをもっており、反応の良かった過去の投稿をそのまま広告として運用しています。Facebookは30代以上のビジネス層が多いのが特徴のSNSで、日々の仕事を忘れられるような非日常体験への高いニーズが期待できるでしょう。あえて文章を少なくして、宿泊施設の魅力的な写真を多く投稿することで、キャッチーな広告を作成しているのが特徴です。狙いどおり、タイムラインの中でもひときわ目立つ幻想的な数々の写真は、ターゲット層の旅行したい欲求をくすぐることに成功していると言えるでしょう。3. SNSキャンペーンSNSユーザーに対して、企業の企画したキャンペーンへの参加を促す手法です。キャンペーンに参加してもらうことで商品やサービスの認知度向上や購買数増加を狙います。更にユーザー参加型の特徴として、商品やサービスに関する画像・動画の投稿数が増えたり、公式アカウントのフォロワー数が増加したりするメリットもあります。キャンペーン内容はさまざまで、特定のお題に沿った投稿を募集する他、クーポン発行やプレゼントによる来店促進、キャンペーンツールを活用したプロモーションなどもあります。ハーゲンダッツの事例を紹介ハーゲンダッツ Häagen-Dazs(@HaagenDazsJP)ハーゲンダッツは複数のSNSアカウントを開設しており、ユーザー層に合わせて活用方法も変えているのが特徴です。LINEやTwitter、Instagramでは新商品やキャンペーン告知をメインに行っています。ミニカップの上部に偶然現れるハート型のクレーターを活用した「ハーゲンハート」が大きな話題を呼びました。「量が少ないのでは」などマイナスイメージにつながりやすいミニカップのクレーターを、ハーゲンハートと名付けることで価値あるものに昇華させました。更に「幸せのハーゲンハート探し」と名付けた専用サイトを作成し、TwitterやInstagramで見つけたクレーターを投稿してもらうキャンペーンを開催しています。浸透したハーゲンハートによって購買を促し、商品イメージ向上やブランディングにも役立っています。4. インフルエンサーマーケティングインフルエンサーとは、SNSで多くのフォロワーを有している、影響力の高い人物のことをさしています。企業のプロモーションに人気TikTokerやYouTuber、インスタグラマーなどを起用する手法が、インフルエンサーマーケティングです。インフルエンサーは、コスメやダイエット、ダンスなど、それぞれ投稿内容に応じた得意ジャンルやターゲット層をもっています。自社商品やサービスと親和性の高い人物に依頼することで、狙った層にピンポイントでアプローチすることが可能です。フォロワーが多ければ多いほどアプローチできる相手は増え、更に複数のSNSアカウントを所有しているインフルエンサーなら、各SNSで二次拡散も起こりやすいでしょう。実際に商品やサービスを提供して体験してもらい、感想を発信してもらったり、コラボ商品を企画したりと、マーケティング手法が多いのも特徴です。ユニクロの事例を紹介</h4>%3Ciframe%20width%3D%22560%22%20height%3D%22315%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2Fwy5ydiJhpaU%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3E動画・画像:HikakinTV | YouTube機能性の高い衣料品を多く発売しているユニクロは、人気YouTuberとコラボ企画を行いました。創立36周年を記念したコラボ企画では、人気YouTuberに自社商品を詰め込んだ巨大な段ボールを送り、商品を紹介する動画を投稿してもらっています。店頭イベントにもYouTuber本人を招待して店舗の紹介をしてもらったり、サインを書いてもらったりとファンの来店意欲をくすぐる企画を多く開催しました。起用したYouTuberのオリジナリティあふれる動画は広告感が軽減されており、ひとつのコンテンツとして400万回以上再生されるほど愛されています。5. ライブコマースライブコマースとは、SNSのライブ配信機能を使用してリアルタイムで配信しつつ、購入へ促す手法です。SNSだけではなく、自社の公式サイトで行っている企業も少なくありません。ライブコマースのメリットはその場で購入を促せるだけではなく、リアルタイムで視聴者とコミュニケーションが取れることでしょう。商品についてユーザーからの質問が来れば、即座に答えられるため、購買意欲が薄れる前に注文を後押しすることも可能です。「商品のこの部分をアップで見せてほしい」など要望にも柔軟に応えられ、写真や撮影済みの動画では見落としてしまうユーザーのニーズや訴求ポイントも見つけやすいでしょう。SNSによって直接購入できる機能がある場合もあれば、プロフィールや動画の概要欄にECサイトなどへのリンクを貼り付けられる場合もあります。セブンイレブンの事例を紹介画像:【生配信】おうちで楽しむセブンの冬ギフト ライブコマース ~第2弾 愛されスイーツ♡厳選TOP4~|セブン‐イレブン・ジャパン 公式チャンネルセブンイレブンはギフト商品などをYouTubeのライブ配信で紹介しつつ、購入へつなげています。YouTubeのチャンネル登録者数は5万人を超えており、多くのユーザーへライブ配信で商品の魅力を伝えています。出演者が美味しそうに食べる様子を配信するだけではなく、ユーザーからの質問にもリアルタイムで丁寧に答え、購入を躊躇する疑問点をひとつずつ解消しています。美味しく食べるコツも動画で紹介することにより、一層、ユーザーの「自分も食べてみたい」「大切な人にプレゼントしたい」という気持ちをくすぐることに成功しました。コメント欄の上部にはオンラインショップへのリンクが貼られているため、購入を検討しているユーザーが手軽に目的のサイトへアクセスできるようになっているのもポイントです。SNSマーケティングで成功するためのポイントSNSマーケティングと自然検索(SEO)からの流入は、特性が異なることを理解しておかなくてはなりません。自然検索(SEO)はストック型のため長期的な集客効果が期待できますが、SNSはフロー型が主流のため、短期的な効果を狙う必要があります。(もちろん最近では、SNS上での検索やYouTube SEOもあるため完全にフロー型のマーケティング手法とは言えない側面もあるのは事実です)SNSはトレンドの移り変わりが早い一方で、バズれば大きな拡散効果が見込めるメリットもあります。よってSNSマーケティングは、トレンドに沿って多くのユーザーが興味をひくような投稿を意識することが大事でしょう。動画を意識的に投稿するなど、視覚的な集客力を高めることも重要です。SNSユーザーがどのような思考で購入に至るのか、辿るプロセスを意識してSNSマーケティングの計画を立てるようにしましょう。まとめSNSマーケティングを正しく戦略や施策を設計しアカウントを利用することで認知度を高めたり顧客のロイヤルティを向上し、企業の集客や売上をアップすることが可能です。ぜひこの記事でご紹介したSNSマーケティングがもたらす効果やSNSマーケティングに利用される代表的なSNSなどを参考に、SNSマーケティングを行ってみてはいかがでしょうか。SNSマーケティングを実施するには、全て内製で行うだけでなくSNSマーケティングのプロに依頼するのもおすすめです。弊社では、YouTubeをはじめとしたSNSマーケティング/PRのご支援も行っています。無料のオンライン相談を実施していますので、SNSマーケティングに課題を抱えている企業様がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。