自社の事業拡大のために、Webマーケティングに本格的に注力したいと考えている企業も多いかと思います。Web広告やSNS・オウンドメディアなど、Webマーケティングの手法はさまざまですが、大切なことは自社の課題や目的に沿って、Webマーケティングの目的を明確に定義し、施策の実行と改善を繰り返していくことです。本記事では、これからWebマーケティングを始める企業の担当者に向けて、やり方や手順、成功のポイントについて解説します。そもそもWebマーケティングとは?Webマーケティングの始め方についてみていく前に、そもそも「Webマーケティングとは何か?」、その定義や意味合いについておさらいしましょう。Webマーケティングとは、Google広告や自社サイト・オウンドメディア・SNSなど、Web(インターネット)を利用したマーケティング手法のことを指します。狭義の意味で「自社のWebサイトへの集客手法」と捉えられることもありますが、Webサイトに限らずより広い意味合いを持つことを覚えておきましょう。デジタルマーケティングとの違いWebマーケティングとよく似た言葉に「デジタルマーケティング」があります。デジタルマーケティングは、Webマーケティングよりも更に広い意味合いを持ち、Webに限らずデジタルサイネージやビックデータ・店舗データ、フィンテック・IoTなど、デジタルツール全般を活用したマーケティング手法を指します。そのためWebマーケティングは、デジタルマーケティングの手法の一つと言えます。「何のために施策を実施するのか」目的の定義から始めようWebマーケティングを始める際には、「リスティング広告が良いのか?SNSが良いのか?はたまたYouTube広告か?」など、具体的な手法から考え始めてしまうケースが少なくありません。しかし、手法を選ぶ前にいま一度、Webマーケティングを始める目的を考える必要があります。Webマーケティングを実施する目的は、企業によってさまざまです。「自社の売上が伸び悩んでいるから自社サイトへの集客を強化したい」「サービスを立ち上げたばっかりで認知度を拡大したい」「既存顧客により長くサービスを使ってもらいたい」「ネットでお店を知ってもらい実際に来店してほしい」Webマーケティングを実施する目的が曖昧だと、施策を実施しても成果が出ているのかどうかを判断できません。しかし、Webマーケティングを始める前に、あらかじめ目的を明確にすることによって、施策の成否の判断をしやすくなります。Webマーケティングを企業の投資活動と捉えるWebマーケティングは、事業をグロースするための投資活動と捉えることができます。仮に月100万円のコストをかけたのであれば、それを上回るリターンがなければ、投資として成功とは言えないでしょう。Webマーケティングを実施すると、自社サイトへのアクセス数が増える、SNSアカウントのインプレッションが増えるなど、トラフィック面での効果が出やすい傾向があります。そのため、成功の定義を履き違えてしまいがちですが、いくらサイトに訪れる人が増えても、売上アップにつながってなければ、投資活動として失敗です。サイトに訪れたユーザーが商品やサービスを購入するまでの導線設計ができているか・SNSを見てくれる人が増えた結果、ブランドの認知強化につながっているかなど、成果達成までの戦略が描けているかがWebマーケティングを成功に導くための重要なポイントとなります。Webマーケティングを始める手順ここからは、Webマーケティングを始める際の手順について、具体的に解説していきます。STEP1:責任者とチームメンバーを決める意外とないがしろにされがちなプロセスですが、Webマーケティングを推進する際には責任者とチームメンバーを決めることから始めましょう。責任者には、Webマーケティングに関する知識や経験だけでなく、経営戦略や自社サービスや市場環境への理解が深い人物を選ぶことをおすすめします。また、これまでテレアポや訪問営業などアウトバウンド中心のマーケティングを行っており、Webマーケティングを積極的に実施したことない企業では、現場から新しいやり方に対する戸惑いや反発が起こる恐れがあります。そのため、なるべく経営層や管理職レベルの人物を責任者に据えて、トップダウンでWebマーケティングを推進していくことが求められます。STEP2:現状の課題を分析する責任者とチームメンバーが決定したら、現状でどのような課題に直面しているのかを分析します。例えば、サービスへのお問合せを増やしたいのであれば、そもそも自社サイトがあるのか自社サイトへどれくらいユーザーが訪れているのかユーザがサイトに訪れている経路はどこなのかサイトに訪れたユーザーのうち、どれくらいがお問合せにつながっているのかといった点を調査していきます。そもそも自社のサービスを紹介するサイトがないのであれば、サイトの立ち上げから始める必要がありますし、サイトへの訪問数が少ないのであれば集客につなげるための施策を打つことが求められます。また、ユーザーはいるがお問合せにつながっていない場合、コンバージョン獲得までの導線を改善することが求められます。このように現状の状況を洗い出した上で、課題になりうる点を見つけ出し、打つべき施策をより具体的にイメージしていきます。STEP3:狙うべきターゲット像を明確にする続いて、Webマーケティング施策で狙うべきターゲットを明確にします。ターゲット像を明確にしていく際に、作成したいのがペルソナです。ペルソナとは、サービスや商品の典型的なユーザーのことで、年齢や性別・仕事といった属性から、ユーザーが考えていることや直面している悩みなどを一枚の表にまとめます。【人材サービスを提供するA社のペルソナ例】名前山田太郎年齢48歳性別男性家族構成妻(41歳)子供(8歳・3歳)居住地都内仕事製造メーカーの人事部長状況慢性的な人手不足に悩まされており、広告媒体にも出稿しているものの、思っている人材を獲得できていない。クウォーターごとに採用目標があり、達成しているが「各部署から欲しい人材とは違った」「より優秀な人材が欲しい」といった要望を受けているSTEP4:目的を達成するためのKPIを設計する最初に定めた目的に沿って、成果指標(KPI)の設計を行います。KPIとは、目的を達成するために必要な要素を数値で表したものです。例えば、商材の資料請求やお問合せといった「リードを増やしたい」と考えているのであれば、月間のリード獲得数がKPIとなります。また認知度の向上であれば、ブランド名や企業名の指名検索数やトラフィック、SNSのフォロワー数といったものがKPIになります。STEP5:打つべき施策と予算・スケジュールを決定する設計したKPIを達成するための最適な施策を決定し、予算とスケジュールを設定します。Webマーケティングの経験がない・もしくは浅い会社では、広告運用など施策を一つ実行するためにも多くの時間と労力を必要とします。ますは、短期的な目標達成を念頭に置き、複数の施策に手を出すのではなく、一つの施策に限定してスモールスタートすることがおすすめです。分析と改善を繰り返することがWebマーケティングを成功させる重要なポイントWebマーケティングは、一回の施策を実行したからといって大きな成果につながることは多くありません。Webマーケティングはデータドリブン、つまりデータをもとに意思決定を行い、施策と改善を繰り返すことが重要です。例えば、一つのコンテンツを配信した場合、想定していた経路でユーザーが流入しているのか・検索順位は上がっているのか・設置したコンバージョンポイントは適切にクリックされているのか・お問合せを獲得できているのかといった分析を行います。分析の結果、問題点が見つかれば改善策を打ち出し、再度施策を実行します。このようにPDCAサイクルを回し、少しずつ数値を改善し、最終的にKPIを達成するのがWebマーケティングの成功パターンと言えるでしょう。伴走型のWebコンサルを活用して、自社にノウハウを蓄積しながら事業をグロースしよう本記事では、Webマーケティングの基礎知識から具体的に施策実行までの手順、そして成功に至るまでの分析と改善の重要性について解説しました。Webマーケティングでは、何のために施策に予算を投下するのか・施策によってどのような課題を解決したいのかといった目的の定義から始めることが大切です。「Web広告がやりたい」「他社がやっているからオウンドメディアを運用したい」といった施策ベースの考え方ではなく、自社の置かれている状況やリソースなどを照らし合わせて、事業貢献するための最適な戦略構築が欠かせません。自社にWebマーケティングの知見がないといったケースでは、誤った戦略設計や施策実行を招かないためにも伴走型のWebコンサルを活用することをおすすめします。伴走型のWebコンサルでは、実際の広告運用やコンテンツ作りなど、運用自体は自社のリソースで行いますが、道筋を誤らないように戦略設計や具体的な施策の実行方法・分析・社員への教育などを行なってくれます。そのため、自社にノウハウや知見を蓄えながら、Webマーケティングを実行することが可能になります。弊社では、Webマーケティングの総合支援を行っています。無料のオンライン相談を実施していますので、Webマーケティングに課題を抱えている企業様がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。