コーポレートブランドを高めることは企業において重要なミッションの一つです。コーポレートブランディングは、短期間で行う製品ブランディングとは異なり、企業としてのブランド価値を中長期的に伝えていく取り組みです。期間が長く規模も大きいため、何から始めたらいいか悩むことも多いでしょう。そこでこの記事では、コーポレートブランドのメリット、高め方、注意点について紹介しています。コーポレートブランドについて知りたい方、今後ブランディングをしていきたい方は、ぜひご覧ください。コーポレートブランドとは?コーポレートブランドとは企業名など、その企業の製品やサービスに展開しているブランドのことです。自社製品の売り出し戦略などを考えるプロダクトマーケティングとは異なり、企業そのものが価値を持つことを指します。例を出すと、「資生堂」や「サントリー」などその名前を聞いただけでも商品の価値が保証されていると感じる企業のことです。企業をブランド化することによって、他社との差別化など多くの点でメリットが生まれます。コーポレートブランドの5つのメリットコーポレートブランディングによるメリットは様々です。その中でも大きく「顧客」、「従業員」、「採用」の3つの点においてメリットが得られると考えられています。コーポレートブランドになることは社外への影響力を高めるだけでなく、社内関係者へも、良い影響をもたらします。コーポレートブランドのメリット1:イメージの良い企業になれるコーポレートブランディングを行うことで企業全体のイメージアップにつながります。他社との違いを、製品ごとにプロダクトブランド(製品ブランド)として展開していくのには限界があり商品のヒットなど一過性のもので終わってしまいます。企業全体のコーポレートブランドとして展開し、競合他社との差別化を図ることが、企業全体の事業成長につながると言えます。コーポレートブランドのメリット2:信頼性や将来性が評価される企業の信頼性や将来性は企業の価値とリンクしています。近年の意識の高い消費者は、企業のコンプライアンスや環境問題への取り組みなどを評価する傾向にあるため、社会的価値を示すことは経営支持に直結すると言えます。また、企業の信頼性、将来性の向上は消費者だけではなく、従業員、株主などのステークホルダーへのアピールにもつながります。コーポレートブランドのメリット3:採用面でプラスになるコーポレートブランド経営は利益のみではなく、将来的な資産になりうる採用の面でも良い効果を発揮します。企業価値は社内外に影響力を持ちます。企業のイメージで就職先を選ぶことは近年珍しいことではないでしょう。コーポレートブランド経営をしていくことでより多くの採用希望者や優秀な人材が集まります。また、BtoBの事業をしている企業はどのような仕事をするのか、どのような会社なのかという認知度を高める点でも、コーポレートブランディングが役に立ちます。コーポレートブランドのメリット4:従業員のモチベーションが高まるコーポレートブランドを高める目的として従業員のモチベーションの向上が挙げられます。自身の働く企業に誇りを持ち、働くことへの良い印象を持つことはモチベーションの向上につながります。また、生産性も上がり、提供しているサービスの付加価値を向上させる効果も期待できるのです。さらに、組織としてのコンプライアンス意識を向上させることで社員の満足度も上がり、間接的に社外へのブランディングにもつながります。コーポレートブランドのメリット5:企業名が覚えてもらえやすいテレビのCMや電車の広告など様々な場所で企業の社名は多くの人の目につきます。広告を利用することで社名を見る人が増えることは、普段関わりのない人に社名を覚えてもらえるきっかけになるのです。ロゴなどが世に知れ渡れば、ほんの数秒見ただけでも購入検討時に思い出してもらえるため、非常に大きな効果が得られると言えます。社名が広く知れることは、企業のイメージアップと信頼性の向上につながるのです。<コーポレートブランドを高める5つの方法コーポレートブランドを構築していくには多角的な観点から、戦略を練る必要があります。多くの意見を取り入れること、柔軟な発想で企業の価値について考えることはコーポレートブランドを高めるうえで必要不可欠なプロセスと言えるでしょう。またコーポレートブランドを目指すうえでは、従業員の十分な理解を得ることも重要だと経営陣は理解しなくてはなりません。コーポレートブランドを高める方法1:ブランドの価値を設定する価値を生み出すことは社内外への企業の存在意義を示すことになり、ブランドの価値が曖昧では企業の存在意義も曖昧です。ブランド独自の役割を明確にすることが、ブランドの価値を設定するうえで重要なのです。コーポレートブランドを高める方法2:環境を分析する市場や消費者の思考の変化を的確に見抜き、分析することは、コーポレートブランドを高めるうえで非常に重要です。年代、性別、流行など様々な観点で市場を調査し、どのようなターゲットに向けてコーポレートブランディングを進めていくのかを決めます。コーポレートブランドを高める方法3:企業で共有するコーポレートブランドの指標を企業内で共有し、全ての企業活動に一貫性を持つことで、顧客のブランドに対する理解は更に深まります。商品戦略、プロモーション、これらを実践しているのは全て従業員のため、従業員がコーポレートブランドの意義を自覚することにより、メッセージが顧客や社会へと正しく伝わります。顧客も企業価値を認識し、それが企業利益に繋がるのです。コーポレートブランドを高める方法4:ロゴやブランド名を決めるロゴやブランド名はコーポレートブランドを高める大きな鍵です。例えば、「英語」を「english」と変えるだけでも言葉の持つ意味や雰囲気は異なります。企業ブランドのイメージに合わせたロゴ、ブランド名を用いることが重要でしょう。企業のイメージを視覚的に表すことで企業全体のイメージを的確に分かりやすく社外に発信できるようになります。ロゴやブランド名が世に広く知られることは、無形資産としての価値を高めることにもつながります。コーポレートブランドを高める方法5:認知度を確かめるコーポレートブランドを構築していった後には、一定期間で調査を行うことも必要です。一定の期間が過ぎたあたりでどのような経緯で企業のブランドを知ったのかを調査しましょう。認知度の調査はブランディングが上手くいっているかの判断基準になり、業界内での立ち位置や企業の強み、弱みを知るきっかけになります。コーポレートブランドを成長させ続けるときの注意点コーポレートブランドとして名を世に知らしめることの影響力は、前述している通り計り知れません。言い換えれば企業のブランド化は非常に困難なものだということが言えます。失敗すればかかったコストは無駄になり、社外へ「事業失敗」というイメージを持たれてしまう可能性もあるでしょう。そのような観点から、コーポレートブランドを成長させ続ける上ではいくつかの注意点があります。放置しないようにするコーポレートブランドを高める方法として、定期的な経過観察がブランディングにおいて必要です。効果が得られないからといって成功していないコーポレートブランドを放置してしまうことは、かえって企業のイメージダウンにつながります。イメージ戦略や費用の面から考えても、放置しておくことは危険です。消費者や株主の声を聞くコーポレートブランドの効果は社内外に良い影響をもたらしますが、中でも社外への影響力が強まることは企業にとって大きなメリットになります。ブランディングの一つの目標として消費者、株主との長期的な関係性の構築を目指すことが挙げられます。社外の人間が企業に何を求めているのか、企業の方針との乖離は起きていないのかを常に意識することはコーポレートブランドを構築していく過程で注意しなければなりません。コーポレートブランドを高めていこうコーポレートブランドを高めていくことは商品ブランドやヒット商品が売れるというような一過性のものではなく、長期的な目線で企業の価値を構築していくものになります。ブランディングに成功することで消費者、株主からの信頼性と将来性が向上することはもちろん、優秀な人材の獲得や社内の意識改革など社内外に良い影響をもたらします。サービスで溢れた現代においてブランディングは欠かせない戦略の1つです。今回紹介した方法、注意点を参考にコーポレートブランドを高めていきましょう。弊社では、クリエイティブを活用した企業の認知拡大・ブランディングのご支援も行っております。多くの企業でブランディングや認知拡大に成功しています。ぜひ各種クリエイティブ活用したブランディングや認知拡大による売上増加を狙いたい企業様はお気軽にお問い合わせください。マーケティングを中心に、EC・D2Cのブランド成長、クリエイティブ制作、およびビジネスで役に立つ「フレームワーク集」等の資料を「個人情報入力不要」で無料で公開しております。