心理学はあらゆる場面において活用されています。心理学を活用した動画を制作したいという方も多いのではないでしょうか。この記事では、心理学を活用した動画を制作するポイントについて紹介します。動画でのPRを考えている方は、ぜひ参考にしてください。企業は動画コンテンツを利用した方がいい?企業の紹介や商品、サービスの魅力を動画で伝えることで売り上げが伸びたり、企業の認知度が高まったりする可能性があります。企業のプロモーションにおいても多くの場面で活用されています。企業の魅力を伝える目的で動画を制作するならば、心理学を活用してユーザーの心に訴えると効果の向上が期待できるでしょう。心理学を利用した動画の種類3種動画広告やPR動画は、視聴者にそのものの魅力を伝えて関心を惹かせ、より強い印象を与える必要があります。視聴者にどう印象付けるかは、人の心理効果を利用することで、ある程度コントロールできる可能性があります。この項目では、動画で利用することで高い効果が期待できる心理学効果を3つ紹介します。1:ハロー効果ハロー効果とは、ある人物や物事が持つ要素の中で特に目立った要素の特徴が、他の要素にも影響を与えてしまう効果を言います。ハロー効果の種類は、ポジティブハロー効果とネガティブハロー効果の2つに分けられます。例えば、ある特定の分野の評価が高かった場合、他の項目の評価についても高くしてしまう現象をポジティブハロー効果、その逆をネガティブハロー効果と言います。2:カリギュラ効果カリギュラ効果とは、ある物事が禁止・抑制される程、その物事に対して興味や好奇心が高まり、禁止に背いてでも実行したくなるという心理効果です。例えば、記事や動画のタイトルに「閲覧注意」や「警告」などと表記されている場合、その文言のインパクトと警告意図への好奇心によって、ユーザーは進んで見ようとします。このような形で、閲覧者の心理を利用して閲覧を煽ることがカリギュラ効果です。3:スプラリミナル効果スプラリミナル効果とは、短い時間で目にしたり認識したりした内容に、良くも悪くも影響を受けてしまうという心理効果です。似たような効果にサブリミナル効果がありますが、無意識的に潜在意識に刷り込むサブリミナル効果とは違い、潜在意識に刷り込まれる情報を本人が意識的に認識するところがスプラリミナル効果の特徴です。例えば、焼肉特集の番組を見たり、友人と好きな肉の部位の話で盛り上がったとします。数時間後もしくは翌日にご飯は何にしようかと考えた際、焼肉を選択してしまう流れがスプラリミナル効果です。心理学を活用し動画作成するポイント6選動画を見てもらうためには、まず動画を見たいと思わせ、最後まで見てもらい、視聴者の心に残す必要があります。そのために心理学を活用することで、より実現に近づくことができる可能性があるので、この項目では、心理学を活用した動画作成のテクニックを6つ紹介していきます。1:視聴者の好奇心を沸き立たせる視聴者の関心を引くためには、好奇心を刺激することが重要です。好奇心は視聴者に疑問を持たせ、知りたいと思わせることで刺激されます。例えば、動画に「起業家精神が戻ってきた」というタイトルを付けたとします。それを見た人は「戻ってきたということは一度失ったのか」「起業家精神とはどういうものか」といった疑問が生まれ、動画を見たいと思ってもらえる可能性が高くなります。2:視聴者を逃さないユーザーを動画視聴まで辿り着かせたとしても、動画をきちんと見てもらうことができなければ意味がありません。視聴者は、動画を見始めて少しでも退屈だと感じたらすぐに興味を失う傾向にあるため、視聴者を引き留めるための情報が必要となります。視聴者を逃がさないフックの役割を果たす一例として、視覚効果や期待値を高める予告効果が挙げられます。例えば、多くの映像を次々と映し素早く切り替えることで注目を誘い、この先の内容がどうなるのか映像に登場する人物から予想させたり、ナレーションを入れたりすることで視聴者の期待を高められるでしょう。3:視覚に直接訴えかける人は認識する内容のほとんどを視覚で補うと言われています。動画に興味を持たせるためには、わかりやすい映像を使って視聴者の視覚に直接訴えかける必要があります。例えば、ナレーションで何らかの事象を説明する場合は、説明と併せてビジュアル化した映像を流すことでより理解が深まります。さらに、ナレーションがなくても映像だけで紹介したい内容を伝えることも可能です。4:脳を刺激する人の脳は、かっこいいものやかわいいものを見るとドーパミンという脳内物質が分泌され、「もっと見たい」「ずっと見ていたい」と集中する心理状態となり、モチベーションが上がります。集中力を高める要因を作るためにも、視覚や聴覚に訴え脳に届くような動画にすることで、視聴者の関心をより惹きつけられるでしょう。5:視聴者の感情に訴えかける人は何かを選択する際、感情に左右されます。例えば、一緒にいると心が安らぐ人と同じ雰囲気を感じるブランドを手に取ってしまうなど、物に対しても人と同じような性格的特徴を付与します。動画に興味を持ち気に入ってもらうためには、温かい気持ちをかき立てるような内容にすると良いでしょう。励ましや明るい未来を感じられる動画にすることで、視聴者の感情に訴えかけることができます。6:信頼を得られる視聴者の関心を引き、最後まで見てもらえたとしても、信頼を得られなければ効果は下がってしまいます。信頼のおける内容であることを証明するために、例えば著名人や多くの評価を受けている人物の証言内容を映像に入れます。そうすることで、動画全体の信頼性が高まり、内容も頭に入りやすくなるでしょう。7:体験させる人の話を聞くことで、まるで自分が実際に体験したかのような気分になることがあります。例えば、美味しいものを食べた話を聞くと自分も食べたくなったり、怖い話を聞くと背筋がゾッとすることがあるでしょう。これは共感が呼び覚まされ、自分自身の体験や考え方に直結し視聴者の感情に訴えかけることができます。心理学を活用した動画を作成する際の注意点3つ心理学を活用して視聴者の心に訴えられても、運用方法が適切でないと制作が難航し、目的が疎かになってしまいます。作業効率や到達目標などを考慮する必要があるでしょう。この項目では、心理学を活用した動画を作成する際の注意点を3つ紹介します。1:ターゲットを絞る活用する心理学が有効なターゲット層は限られるでしょう。ターゲット層を明確にすることもポイントの1つです。ターゲット層によって作成する動画の内容が異なるので、具体的にターゲットを絞ることで、動画の尺や予算などが明らかになりスムーズに動画を制作できます。2:目的をしっかり決める動画制作には、どのターゲット層にどのように感じてもらうかといった目的が必要です。目的を明確にして、関係者全員で情報共有することで、作業がスムーズになりモチベーションも維持できるでしょう。例えば、会社や製品を知ってもらえるようアピールしたい、ブランディングしたいという目的があることで、どの心理学を活用して目的に近づけるか、筋道が分かりやすいため作業効率を上げられる可能性があります。3:効果を設定する動画を見てもらうために心理学を活用しますが、どの層の人にどのような効果を与えられるか、効果の目標を事前設定する必要があります。事前に効果の目標を設定することで作業に入りやすくなり、関係者同士の共通認識があることで方向性を定められるでしょう。心理学を活用した動画の効果測定方法5つ心理学によってユーザーの心を動かす目的で動画を制作した結果、心理学効果がどの程度反映されたのか、ユーザーにどのような影響を与えたのか、効果を測定する必要があります。効果測定の結果によって、次回の目標設定や改善点などが明確にできるでしょう。この項目では、動画の効果測定方法を5つ紹介します。1:ユニーク視聴者数ユニーク視聴者数とは動画を視聴した人数で、累計何回視聴されたのかではなく何人のユーザーが視聴したのかを示す指標です。1人のユーザーがPCやスマートフォンなど異なるデバイスで視聴したり、1人で何度も視聴したりした場合、同じユーザーであれば視聴者1人としてカウントされます。2:コンバージョン数コンバーション数とは、紹介した商品が購入されたり、紹介したサービスに会員登録されたりなど、動画広告で得た成果や売り上げの指標を指します。コンバーション数にも、ユニークコンバーション数、クリックスルーコンバーション数など様々な種類があり、動画の制作や公開する上で重要な指標の1つです。3:視聴回数視聴回数は、その名の通り動画広告が再生された回数です。ユニーク視聴者数とは違い、同じユーザーが2回以上視聴しても、回数分が全て集計されます。ただし、コンピュータプログラムが干渉して再生された場合は除き、人間が視聴していることを分析して集計されます。4:再生時間再生時間とは、動画の総再生時間や平均再生時間といった、再生された時間を計算したものです。合計の再生時間や1回の視聴当たりの平均再生時間など、複数の角度から分析が可能です。5:視聴完了率視聴完了率とは、動画が最後まで再生された回数の割合を表します。完全視聴率とも呼ばれ、最後まで動画を視聴したユーザーは、紹介した内容に強い関心を持っている可能性が高いと考えられます。視聴完了率が低い場合は、視聴はされているが、最後まで見てもらえないというユーザーの関心の低さを表します。動画作成で役立つ動画編集ソフト2選心理学を反映した動画を作るためには、様々な機能を持つ動画編集ソフトを用意する必要があります。表現の幅が広ければ広い程、心理学を取り入れる隙も広くなります。この項目では、動画作成で役立つ動画編集ソフトを2つ紹介します。Wondershare FilmoraWondershare Filmoraは、シンプルでプロ級の動画編集が可能になる動画編集ソフトです。動画作成初心者から上級者まで、幅広く使えます。モーショントラッキングやクロマキー合成など様々な機能があり、幅広い映像表現が可能です。バージョンアップに合わせて機能も順次追加されており、進化を続け、さらに可能性が広がる動画編集ソフトと言えるでしょう。iMovieiMovieはApple社による動画編集ソフトです。様々なエフェクトやフィルタで、ハリウッド映画のような予告編や美しい4K解像度のムービーを思いのまま作れるので、多彩に表現できます。心理学を活用して動画を作成してみよう心理学の活用は、ユーザーの心を動かすという目的において高い効果を期待できます。そのためのテクニックや目標設定は多岐に渡り、内容や意識するポイントが異なります。制作前に計画を立て、心理学のポイントを押さえながら目標に向けて作業を進めます。心理学を活用してどの層にどのような効果が得られたかを測定することで、一連のプロセスがスムーズに進みます。注意点を押さえながら、ユーザーの心を掴めるような動画を作成しアピールしましょう。