みなさんは、YouTubeで時折アンケートが配信されているのをご覧になったことはありますでしょうか?YouTubeの動画広告に対する印象を直接ユーザーから聞けるとあって、気になっている企業のご担当者も多いのではないでしょうか。YouTubeアンケート広告は、ブランディング動画に対する認知度や好感度を測定する際に役立つため、大手企業などで活用されることもあります。そこで今回は、YouTube広告で使えるアンケート機能の概要とメリット・デメリットを解説します。アンケート機能の活用に興味のある方は、参考にしてください。YouTube広告のアンケート機能とは?YouTubeのTrueViewインストリーム広告では、ユーザーが動画を再生する前にアンケート調査を行うことができます。正式にはアンケート調査ではなく、広告内の「ブランドリフト調査」という名称です。通常のTrueViewインストリーム広告と同じく、YouTubeの動画枠内に表示されます。あらかじめ設定した質問に対して、ユーザーが自由にチェックボックスにチェックできる仕組みです。回答内容は個人が分からないよう集計情報のみが提供されます。「ブランドリフト調査」をはじめ、YouTube広告のブランド効果測定機能を利用するためには、あらかじめGoogleの担当者にブランド効果測定を有効化してもらう必要がありますのでご注意ください。YouTube広告のアンケートを実施する手順ここではすでにGoogle担当者にブランド効果測定を有効化してもらっている前提で、YouTube広告のアンケート「ブランドリフト調査」を実施する手順をご紹介します。主な手順は、以下のとおりです。Google広告にログインする【ブランド効果測定】を選択商品欄に動画広告で取り扱った商品を入力ユーザーに期待する最終目的のアクションを選択(「購入」など)アンケートで測定する項目を選択【アンケートの回答]】で、自社のブランド名と競合他社のブランド名を入力【保存】をクリックするユーザーに期待する最終目的のアクションを選択した後、Googleが自動で質問を生成してくれますが、意図した内容と乖離している場合は自由に変更できます。変更したい部分に合わせて、【商品またはブランドタイプ】【最終目的のアクション】のどちらかのプルダウンメニューから変更を行いましょう。質問に対する回答の選択肢は、最大5つまで作成できます。ただし誤字脱字があった場合は承認されないため、誤りがないか確認しましょう。アンケートを作成して保存ボタンを押しても、即座に調査が行えるわけではなく、内容について承認が出るまで待つ必要があります。アンケートで測定する項目は、広告想起率・認知度・比較検討・好意度・購入意向の中から最大3つまで選べます。測定する項目によってユーザーが「広告を見て商品を購入したくなったか」「広告は印象に残ったか」などが分かります。YouTube広告の出し方を手順を追って詳しく見る参考:ブランド リフト調査についてhttps://support.google.com/google-ads/answer/4509383?hl=jaYouTube広告でアンケートを取る費用YouTube広告でアンケートを取る場合、注意すべき点が費用感とアンケート利用の条件です。実はアンケート1回につきいくら支払えば申し込める、というルールではなく、広告配信にかかった費用で利用できるアンケート(測定項目)の数が決まる仕組みとなっています。前述した「アンケートで測定する項目」の広告想起率・認知度・比較検討・好意度・購入意向の中からいくつの項目を調べたいかで、以下のとおり最低出稿額が変わります。1項目のみ:15,000 ドル2項目のみ:30,000ドル3項目まで:60,000ドルドルベースで設定されているため、タイミングによって多少金額が増減する点にも注意したいところです。2021年12月某日の円換算で、1項目のみでも170万円以上の広告費を出稿した実績が必要です。更に一定期間(キャンペーン開始から7日間)の費用と定められているため、長期的な運用による累計金額で条件達成を狙うことも難しくなっています。YouTube広告の費用の目安はいくらか詳しく見るYouTube広告でアンケートを取るメリット・デメリットYouTube広告の「ブランドリフト調査」でアンケートを取るメリットもありますが、前述のとおり、利用するためには広告の最低出稿額条件をクリアしなければなりません。無理に高い広告費を支払っても、求めるようなリターンを得られるとは限りません。また、他にもデメリットがあるため、メリットとデメリットの両方を理解したうえでアンケートを利用するかどうか判断することが重要です。ここではYouTube広告でアンケートを取るメリットとデメリットについて解説します。YouTube広告でアンケートを取るメリットあえてYouTube広告でアンケートを取るメリットは、ピンポイントでYouTube広告によるブランディングの効果測定ができることです。効果測定としてクリック率や視聴回数、再生時間など複数の指標があげられますが、いずれも正確にブランディングに対するユーザー感情を反映できているとは言えません。スキップしようとして誤ってクリックしたり、広告再生中は他の作業をしていたために最後まで再生されたりした可能性もあります。YouTube広告の「ブランドリフト調査」でアンケートを行うと、動画広告を視聴したユーザーに直接ブランドに対する印象を問うことができます。クリック率など他の指標が高いのに、アンケート結果でブランドイメージに好意的ではない回答が多い場合、ブランディングが成功したとは言えず、広告内容や配信方法の改善が必要です。このように、正確にブランディング効果を測定したいのであれば、YouTube広告の「ブランドリフト調査」を利用したアンケートが有効です。YouTube広告でアンケートを取るデメリットブランディングの効果測定におけるメリットがある一方で、YouTube広告を利用したアンケート調査にはいくつかのデメリットもあります。ここでは特に注意したい3つのデメリットをご紹介します。■アンケートが表示されるタイミングが悪いYouTube広告の「ブランドリフト調査」は、アンケートの表示タイミングが動画コンテンツの前と決まっています。ユーザーからすると見たい動画をクリックしたら、突然よく分からないアンケート画面が表示されたという状況のため、ストレスに感じることもあります。広告や質問の内容に興味をもてなければ、アンケート自体がブランドイメージを損なってしまうリスクもあるため、安易に利用することは避けるべきです。また、ユーザーはアンケート後に再生される、本来の見たい動画に意識が向いていることから、正確ではない回答が増えることも考えられます。■アンケートの質問が1問しか設定できないアンケートサイトやツールを使用すると、一度に何十問も質問を設定できますが、YouTube広告の「ブランドリフト調査」では、一度に1問しか設定できません。回答もチェックボックス式であらかじめ用意した選択肢の中から選んでもらうことしかできない仕様になっています。そのため非常にシンプルなアンケートしかできません。質問内容と選択肢の設定によって多少は詳しいアンケートにできる可能性もありますが、クロス集計を目的とするのであれば、適切なアンケート形式とは言えません。■選択肢が5問しか設定できないシンプルなアンケート内容で少しでも詳しいデータを取ろうとすると、選択肢をこまかく設定する必要がありますが、YouTube広告では難しくなっています。質問に対する選択肢は最大5つまでとなっており、仮に高額な広告費を支払っていても、選択肢は増えません。質問も回答もシンプルなうえ、広告視聴者のみを対象とする特性から、場合によっては期待したような調査結果を得られないこともあります。YouTube広告のメリット・デメリットを詳しく見るYouTube広告を本格的にやるなら、専門家にご相談をYouTube広告は、ここで紹介した「ブランドリフト調査」をはじめ、さまざまな効果測定方法があります。広告配信のフォーマット自体も複数あるため、目的に応じた配信や分析ができるノウハウが欠かせません。しかし、自社に本格的なYouTube広告用の部署やチームを立ち上げて、長期的に育てていくのはリソースも人件費もかかってしまいます。短期的に効果を出したいなら、自社で完結させずYouTube広告の専門家に相談することがおすすめです。弊社では、YouTube広告の制作から広告運用まで一気通貫で対応可能です。YouTube広告を活用したいがやり方が分からない動画広告用の動画制作リソースが社内にないYouTube広告の運用方法が分からないなどのお悩みがございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。その他、YouTube広告活用の参考になるお役立ち資料を無料で公開しております。