YouTube広告は、ブランドやサービスの認知獲得から購買促進までマーケティングのフルファネルで効果が期待できる広告です。5秒でスキップできるものからスキップできないものまで、多くのYouTube広告の種類が存在しています。それぞれの特徴や効果を知ることで、広告効果や結果を期待できますが詳しく知らない方も多いと思います。本記事は、YouTube広告で出稿できるフォーマットの7つ種類と目的別の選び方を解説します。YouTube広告に興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。広告の出稿先にYouTubeが選ばれる理由とはYouTube広告は業種を問わず、多くの企業に合う宣伝方法のひとつです。あらゆる業種で活用しやすい理由として、以下の3つが挙げられます。YouTube広告はリーチできるユーザー数が多いユーザーのターゲティングを細かく設定できる費用対効果が高い配信媒体だからそれぞれ詳しく解説していきます。YouTube広告はリーチできるユーザー数が多いYouTube広告とは、ユーザーが動画再生したときに本編の前後や途中で再生される動画広告のことです。(PC版は画像やテキストのみ表示するオーバーレイ広告もあります)YouTubeが抱えているユーザー数が多く、2022年10月時点で世界の月間アクティブ数は20億人、日本国内のみで見ても7,000万人以上となっています。出典:「選ばれている、理由がある」—— 生活者・マーケターにとっての YouTube - Think with Google広告のスタイルとユーザー数の多さ、2つの要素によってリーチできる対象が多いのがYouTube広告最大の強みです。世界中にユーザーがいるため、国内のみに限らず、インバウンド業界など国外向けの広告配信にもおすすめです。ユーザーのターゲティングを細かく設定できるYouTubeはGoogleが提供するサービスのため、広告配信時もGoogleのデータを活用したターゲティングが可能です。以下の要素を組み合わせて、ピンポイントで狙ったユーザー層に広告配信できます。デモグラフィックターゲティング(年齢、性別、地理情報など)トピックカテゴリキーワードよりターゲットを絞り込みたいのであれば、任意の動画に広告を配信するプレースメントターゲティングも効果的です。目的に応じてターゲティングの手法を使い分けることで、YouTube広告の効果を最大限に引き出せます。費用対効果が高い配信媒体だからYouTube広告はフォーマットごとに課金形態が異なっており、必要な費用だけを効率良くかけられる仕組みです。課金形態は「CPV(30秒以上の視聴orクリック)」「CPM(表示1回ごと)」「CPC(クリック1回ごと)」「CPD(日別単価)」「vCPM(50%以上が1秒以上表示)」「目標コンバージョン単価(入札価格を自動調整)」の6種類となっています。フォーマットごとに課金形態を見ると、以下のとおりです。スキップ可能なインストリーム広告:CPVスキップ不可なインストリーム広告:CPMバンパー広告:CPMTrueViewディスカバリー:CPCマストヘッド:CPD/CPMアウトストリーム:vCPMオーバーレイ:CPM動画アクションキャンペーン:目標コンバージョン単価たとえば広告の途中でユーザーが任意にスキップできるインストリーム広告の場合は30秒以上視聴されるか、広告をクリックされるかで課金が発生します。一方、スキップができないインストリーム広告の場合は、1回表示・再生されるごとに課金されます。(バンパー広告、オーバーレイなども同様)また、動画アクションキャンペーンのように、あらかじめ設定した目標の数字に合うよう、コンバージョン単価の入札価格を自動調整してくれる広告もあります。米国の例で見ると、インストリーム広告のCPVは平均で0.044ドル(1ドル114円換算で約5円)となっています。更にインプレッション数や再生回数などこまめな効果検証ができ、軌道修正しやすいため、高い費用対効果を実現できるでしょう。YouTube広告の単価はいくらくらいか詳しく見るYouTube広告の種類は大きく6パターンYouTube広告は目的や形態によって、大まかに6つのパターンに分けることができます。TrueViewインストリーム広告インフィード動画広告バンパー広告アウトストリーム広告マストヘッド広告オーバーレイ広告ここでは、それぞれの特徴について解説していきます。1. TrueViewインストリーム広告出典:動画広告フォーマットの概要 - Google 広告 ヘルプTrueViewインストリーム広告は、動画枠内で配信される広告のことです。動画がはじまる前や途中で挟まれるため視聴されやすいメリットがあります。動画は5秒でスキップできるタイプもあれば、15秒以上経たなければスキップできないタイプがあり、更に広告再生のタイミングで以下の3種類に分けられます。プレロール広告:本編再生の前ミッドロール広告:本編の途中ポストロール広告:本編再生の後動画の途中で再生されるミッドロール広告は、特に途中離脱が少ない傾向にあります。中でも15秒程度の短い動画広告に最適化されたタイプは、TrueViewリーチと呼ばれます。2. インフィード動画広告出典:動画広告フォーマットの概要 - Google 広告 ヘルプインフィード広告(旧:TrueViewディスカバリー)は、YouTubeの検索結果や関連動画の枠、アプリ上のYouTubeのトップページに表示される広告のことです。動画の前後や途中で再生されるインストリーム広告とは違い、広告そのもののサムネイルが表示されます。黄色いマークで「広告」と表示されているため、ユーザーも広告と分かったうえでクリックしているのが特徴です。能動的にクリックするユーザーは見込み客とも言え、高いROI(投資利益率)が期待できます。サムネイルとテキストで表示されており、仕組み的にリスティング広告に近くなっています。YouTube独自のアルゴリズムでターゲティングできるのがメリットで、狙った層に強い訴求ができます。3. バンパー広告出典:動画広告フォーマットの概要 - Google 広告 ヘルプバンパー広告は、動画の前後や途中に再生される広告です。TrueViewインストリーム広告との違いは、6秒の短さに決まっていることと、スキップできないことです。短いうえスキップできないため、ユーザーに最後まで見てもらえるメリットがあります。商品・サービスの魅力を徹底して伝える前に、認知度を高めたいというときに最適です。TrueView ディスカバリー広告や再生中にURLを表示できるカードを利用すると、具体的なアクションにもつながりやすいです。4. アウトストリーム広告出典:動画広告フォーマットの概要 - Google 広告 ヘルプアウトストリーム広告は、Google広告と連携しているサイトやアプリなどに配信される広告です。YouTube上で配信されるのではない点や、モバイル専用の広告である点が特徴。ウトストリーム広告は、Google広告と連携しているサイトやアプリなどに配信される広告です。YouTube上で配信されるのではない点や、モバイル専用の広告である点が特徴。そのため普段YouTubeは利用していないという層にもリーチでき、認知度向上が期待できます。最初からミュート状態で表示されるため、音声に頼らない伝え方を意識した広告作りが必要です。ただし音声が必要ないというわけではなく、ユーザーが広告をタップすればミュートが解除される仕組みです。スマホやタブレットといった、モバイル端末のみの配信であることを考慮した広告を作ることがポイントです。5. マストヘッド広告出典:動画広告フォーマットの概要 - Google 広告 ヘルプマストヘッド広告は、YouTubeのトップページに大きく表示される広告のことです。パソコン版にもスマホやタブレットのアプリ版にも表示され、YouTubeを利用する多くの人に見てもらえるのがメリットです。一方でTrueView広告のようにYouTube独自のアルゴリズムを利用したターゲティングができないため、特定の層のみにアプローチしたい場合には向いていません。広告の表示は1日単位で購入できるため、ブランドの設立日など特別な日のみに表示するキャンペーンなどが可能です。マストヘッド広告を出稿する場合は、事前予約で広告枠を購入しておく必要があります。キャンペーン内容によっては3週間前くらいまでには予約の手配を済ませておかなくてはならないため、早めのスケジューリングと手配をしましょう。6. オーバーレイ広告オーバーレイ広告は、再生されている動画の下部20%に表示されるバナー広告です。比較的、動画視聴の邪魔にならない場所に表示されるため、ユーザーにストレスをあまり与えないのが特徴です。配信面はパソコンのみでスマホユーザーに表示することはできません。【目的別】効果が出る広告フォーマットの選び方YouTube広告は種類ごとに表示される場所や時間の長さ、形式などが異なるため、期待できる効果にも違いがあります。目的に合ったYouTube広告のフォーマットを選ぶことで、宣伝効果を最大限に発揮できるでしょう。ここでは広告配信の目的を「認知拡大」「比較検討」「ウェブサイトでの行動」の3つに分けて、それぞれ適している広告フォーマットを解説します。認知拡大をしたい場合自社の商品・サービスやブランド、自社そのものを認知拡大させたい場合は、以下の広告フォーマットがおすすめです。TrueViewインストリーム広告バンパー広告TrueViewインストリーム広告の中でも、とくにスキップ不可能なタイプとTrueViewリーチが認知拡大に向いています。TrueViewインストリーム広告はテレビCMと同等の長さのため大きなストレスになりにくく、ユーザーに見てもらいやすい傾向にあります。TrueViewリーチはとくに短いため、認知度の向上・拡大に効果的です。バンパー広告も1回の再生が6秒と短く、ユーザーにストレスを与えずに認知してもらいやすいのがメリットです。モバイル中心に配信できるうえ単価も安いので、効率良くPRすることも可能となっています。ユーザーに比較検討させたい場合ユーザーを自社のウェブサイトに誘導して他社商品と比較・購入を検討してほしい場合は、以下の広告フォーマットが良いでしょう。TrueViewインストリーム広告TrueViewディスカバリー広告TrueViewインストリーム広告は動画をクリックするとウェブサイトに移動でき、自社の商品・サービスの魅力や他社と比べて優れている点をしっかりと理解してもらえます。TrueViewディスカバリー広告はYouTubeのトップページや検索結果、関連動画の枠などさまざまな場所に表示されるためリーチしやすい特徴があります。独自のアルゴリズムで、ユーザーのキーワードや視聴履歴などに関連性の高い広告が表示される仕組みのため、興味関心を高めやすいユーザーに効果的に発信できます。ウェブサイトでの行動を促したい場合具体的に行動を促したいときは、TrueViewアクションがおすすめです。TrueViewアクションは行動を促すフレーズをカスタマイズできるため、用途に合わせた内容でリンクのクリックや商品・サービスの購入を促せます。購入だけではなく、資料請求や無料見積もりの問い合わせを促す目的でも活用しやすい広告フォーマットです。目標コンバージョンに応じたスマート自動入札で、余分な費用をかけることなく効率的に広告配信できるのもメリットです。YouTube広告の設定方法最後にYouTube広告を新たに出稿したいと考えている方に向けて、YouTube広告の出稿方法を解説します。YouTube広告の出稿ステップは、大きく分けて5つです。なお、YouTube広告を出すためには、YouTubeページよりアカウントの作成し、事前に動画をアップロードしておく必要があります。Google広告にアクセスする新しいキャンペーンを作成するキャンペーンタイプに「動画」を選択するキャンペーンのサブタイプ(フォーマット)を選択する予算とターゲティングを設定する出稿したい動画を入稿するまずは、Google広告にログインします。画面左の「キャンペーン」をクリックし、「新しいキャンペーンを作成」に進みます。キャンペーン目標を「目標を指定せずにキャンペーンを作成する」に設定し、キャンペーンタイプに「動画」を選択します。キャンペーンのサブタイプでは、動画のフォーマットを選択します。今回はスキップ可能なインストリーム広告の出稿を想定し、「カスタム動画キャンペーン」を選びます。続いて、広告の詳細設定を行なっていきます。配信の開始日や予算・入札単価を決めていきます。最後に、あらかじめアップロードしてある動画のURLを貼り付けキャンペーンを作成することでYouTube広告を配信できます。なお、入稿が完了した後にGoogle広告の審査があります。審査に問題がなければ1〜2営業日以内に配信が完了します。Google広告の審査に関しては、「YouTube 広告の要件 - Google 広告ポリシー ヘルプ」をご覧ください。YouTube広告を本格的にやるなら、専門家にご相談をYouTube広告は複数の種類があり、不定期にサービス内容がリニューアルされたり増減したりするため、広告配信を検討する場合は最新の情報をチェックする必要があります。これから本格的にYouTube広告を利用するなら、各広告の特徴や効果を熟知している専門家に相談することもおすすめです。専門家なら最新情報も知っているうえ、発信者が広告で何を伝えたいのかしっかりとヒアリングしたうえで適切な広告の種類、方法を提案してくれます。弊社では、YouTubeを活用したマーケティングのご支援をしており、YouTubeチャンネル運用やYouTuberキャスティング・YoTube広告運用代行等、企業がYouTubeを活用するための総合的な支援体制がございます。YouTubeマーケティングを実施したいすでにYouTubeを活用しているけどうまくいかずに困っているといったようなお悩みを抱えている企業様がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。その他、YouTube活用に参考になるお役立ち資料も無料で公開しています。