スマホ動画のビットレートとはどのくらいが目安になるのでしょうか。この記事ではビットレートについての概要やスマホ動画に適したビットレートの目安、スマホ動画のビットレートを考える際の注意点などをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。スマホ動画で重要なビットレートとはビットレートとは1秒あたりのデータ量を指す言葉です。1秒間の間に送受信できるデータ量で、単位は「bps(Bit Per Second)」となります。たとえば1bpsの場合は1秒間に1ビットのデータが送受信できるということになり、ビットレートが高いほど多くのデータを転送できるということです。そのため、スマホ動画などを作る場合は視聴者が快適に見られるビットレートを検討する必要があります。画面サイズとの関係画面サイズが大きくなるほど多くのデータ量が必要になり、逆に画面サイズが小さくなるほどデータ量を抑えることができます。そのため、画面サイズごとに目安となるビットレートがあり、画面サイズが480×360ならビットレートは500~700Kbps、HDの1280×720であれば2000Kbps前後、フルHDの1920×1080であれば4000Kbps前後がビットレートの目安となります。事前に覚えておきたい動画用語3つ動画を作成する場合は動画用語も押さえておきましょう。近年ではビジネスで動画配信を行うケースも多いです。しかし動画にはさまざまな専門用語があるため、動画について正しく理解するためには用語についても意味を知っておく必要があります。ここでは事前に覚えておきたい動画用語3つをご紹介しますので、どのような用語があるのかぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。覚えておきたい動画用語1:解像度解像度とは動画の縦横のピクセル数のことです。解像度が高いほど映像が綺麗に見えるため、たとえば解像度が「640×360」と「2560×1440」の同じ画像を用意した場合、後者の方が細かい部分まで鮮明に見えます。また、解像度と画素はどちらも縦横のピクセルを指しますが、画素数の場合は総数で表現するため、解像度が「1980×1080」なら画素数は「2,138,400」ということになります。覚えておきたい動画用語2:フレームレートフレームレートとは動画1秒あたりの静止画の枚数のことです。フレームレートの単位は「FPS(Frame Per Second)」です。動画は連続した静止画が集まってできているため、フレームレートが大きくなるほど滑らかな動画になります。しかしその分データ量も大きくなってしまいます。そのため、動画の目的に応じてフレームレートは適切なサイズにすることが重要です。覚えておきたい動画用語3:コーデックコーデックとは音声や映像データの圧縮、伸長を行うもののことです。動画はサイズが大きければ大きいほどデータ量が増え、高品質になるほどファイルもサイズが大きくなります。そのため、コーデックによりデータ圧縮を行うことが必要です。たとえば動画コーデックなら「MPEG-4」「MPEG-2」などの種類があり、音声コーデックであれば「MP3」「AAC」「FLAC」などの種類があります。スマホ動画に適したビットレートの目安スマホ動画の場合、ビットレートは「300kbps」もしくは「600kbps」が目安になります。ネット配信の場合によく使用されているフレームサイズを例にすると、フレームサイズが480×270px、360×270pxの場合ビットレートは「300kbps」、フレームサイズが640×360px、480×360pxならビットレートは「600kbps」が目安になるでしょう。音声のビットレートの目安音声ビットレートの場合は基本的には「128kbps」が目安となります。一般的に、MP3、AAC、WMA、AC3、Vorbisなどの非可逆コーデックであれば、音声ビットレートは128kbps程度で十分です。逆に音質重視の動画であれば「192~320kbps」程度あると良いでしょう。スマホ動画のビットレートを考える際の注意点3つスマホ動画のビットレートを検討する場合、いくつかの点に注意する必要があります。動画を作成する場合はサイズなどの要素に対して適切なビットレートを使用する必要がありますが、ビットレートを考える場合は3つの点を押さえなければなりません。ここではスマホ動画のビットレートを考える際の注意点3つをご紹介しますので、どのような注意点があるのか参考にしてみてはいかがでしょうか。ビットレートの注意点1:あくまでも数値は目安であるスマホ動画に適切なビットレートはあくまで目安です。動画のビットレートには画像サイズだけでなく複数の要素が関わってきます。たとえば高画質で保存したい動きの多い動画と、中画質で保存したい動きの少ない動画なら、同じ画像サイズであっても適切なビットレートは異なります。そのため、どのくらいのビットレートが必要なのかはあくまでも目安だと考えておくようにしましょう。ビットレートの注意点2:目的に合わせて解像度を検討するスマホ動画の目的に合わせて最適な解像度を決定しましょう。スマホ動画とひとくちに言っても、動きがほとんどない動画と動きが大きい動画が同じ解像度で良いということはありません。動きを精密に見せたい動画なら高解像度、動きの少ない動画であれば低めの解像度など、目的に合わせて選ぶことが重要です。そのため、動画の解像度を検討する場合は、その動画がどのような内容なのかという点を考慮するようにしましょう。セミナー動画の場合セミナー動画は動きがほとんどないため、解像度の高さは求められません。セミナーや研修動画などは特に動きがある動画ではないため、低めの解像度でも問題ないでしょう。たとえば300kbps程度の低画質でも1500Kbps程度の高画質でも違いは大きくないため、低画質で軽い動画にするのがおすすめです。宣伝動画の場合宣伝動画の場合はある程度の解像度があると良いでしょう。自社などの宣伝のための動画で解像度が低く映像が綺麗に見えないのは魅力的ではありません。ただし動画自体の内容にもよるため、解像度で迷う場合は高めの解像度と少し低めの解像度の両方を用意して見比べてみるのがおすすめです。スポーツ動画の場合スポーツ動画の場合は高解像度の方が良いでしょう。ビットレートは前のフレームとの差が大きいほど必要になるという特性があり、動きが激しい動画ならそれだけ大きく設定する必要があります。そのため、スポーツ動画の解像度が低い場合、輪郭が崩れたり色味もぼやけたりしてしまい、ストレスを感じる動画になってしまいます。ビットレートの注意点3:ファイルサイズを考えるビットレートが上がるほどファイルサイズも大きくなります。もちろん動画の内容によっても異なりますが、ビットレートが上がるほどファイルサイズも大きくなるため、その点も踏まえておく必要があるでしょう。ビットレートが高い方が良い場合とは?動きの多い動画を作成する場合はビットレートが高い方が良いでしょう。動画の動きの多い少ないによって、同じビットレートでもエンコード時の動画に違いが出ます。そのため、特に動きを重視したい動画であればフレームレートを上げてビットレートも高くする方が良いでしょう。また、パソコン向けの動画もビットレートが低いと粗さが目立つため、十分なビットレートが必要です。スマホ動画のビットレートを理解しようスマホ動画に適切なビットレートの目安はありますが、動画の内容によって異なる点も押さえておきましょう。ぜひこの記事でご紹介したビットレートについての概要や、スマホ動画に適したビットレートの目安、スマホ動画のビットレートを考える際の注意点などを参考に、スマホ動画のビットレートについて理解を深めてみてはいかがでしょうか。