この記事では、ロイヤリティマーケティングとは何かについて説明しています。ロイヤリティマーケティングの概要を始め、用語の解説や基本的な運用方法、顧客ロイヤリティを高める方法やそれらの動向を数値化するNPSについてなどを分かりやすく解説しました。ロイヤリティマーケティングとはロイヤリティマーケティングという言葉をご存じでしょうか。ローソンの親会社である三菱商事が運営する「ロイヤリティマーケティング株式会社」は、これを実施している企業として有名と言われています。ロイヤリティマーケティングとは自社を気に入り売上に貢献してくれるロイヤルカスタマーを育てていく、個人マーケティング手法のことです。この記事ではロイヤリティマーケティングについて詳しく解説しています。ぜひご覧ください。出典:会社概要|株式会社ロイヤリティ マーケティング参照:https://www.loyalty.co.jp/company/outlineそもそも顧客ロイヤリティとは何か?顧客ロイヤリティとは、顧客が企業やブランド、商品などに感じている愛着や信頼などのことを指します。近年では購入者の口コミや評判が企業の印象を大きく左右するようになり、企業戦略も「買ってもらうまでが勝負」ではなく「買ってもらってからが勝負」というように変化し始めました。インターネットの普及の影響もあり、顧客ロイヤリティは近代マーケティングにおいて非常に重要な戦略となっているのです。行動ロイヤリティとは行動ロイヤリティとは、同じ企業の商品を顧客が繰り返し買ってくれる行動のことを指す言葉です。行動ロイヤリティが低い顧客は、心理ロイヤリティが高くても商品に憧れるだけで購入には踏み切ってくれません。行動ロイヤリティのみが高い顧客は商品を購入してくれても、好意的な口コミを発信してくれないことが多い傾向にあります。行動ロイヤリティ・心理ロイヤリティが双方高まったときに初めて顧客は、自社商品を何度も買い、評価の高い口コミを発信してくれるロイヤルカスタマーとなるのです。心理ロイヤリティとは心理ロイヤリティとは、企業が提供する商品やサービスを購入したいと思う心境を指します。心理ロイヤリティが高い顧客ほど、自社製品に興味を持ってくれているということになります。しかし心理ロイヤリティが高いだけでは、商品の購入に踏み切ってくれません。売上を出すためには顧客の行動ロイヤリティを同時に高め、購入を決断してもらう必要があるのです。マーケティングにおいて顧客ロイヤリティを高める4つの利点マーケティングにおいては、行動ロイヤリティ・心理ロイヤリティの2種の顧客ロイヤリティを高めることが重要になってきます。ここではマーケティングにおいて、顧客ロイヤリティを高める4つの利点を紹介しています。顧客ロイヤリティを自社マーケティングに取り入れたいと考えている方は、ぜひご覧ください。1:口コミが良いと新規の顧客を獲得できる顧客ロイヤリティが高いと、自社製品やサービスについて良い口コミをお客さんが投稿してくれるようになります。良い口コミを見た人の中には自社製品に興味を持ち、新規のお客さんになってくれる人もいます。その新規客の顧客ロイヤリティが高まると、新たなロイヤルカスタマーになって良い口コミを投稿してくれるようになり、また新たなお客さんを呼び寄せます。顧客ロイヤリティを高めると、ねずみ算式に新規顧客を獲得することができるのです。2:顧客の利用回数が向上する顧客ロイヤリティが高まると、顧客が自社のサービスを利用したり商品を購入する回数が高まります。これは顧客ロイヤリティの中でも、行動面のロイヤリティが高まることで発生する現象です。新規顧客と比較して、既存顧客にかかる販売コストは5分の1程度で済むとされています。何度も自社商品やサービスを買ってくれるお客さんを増やすと、かかるコストを減らし利益を増やすこともできるのです。3:顧客の単価が上昇する顧客ロイヤリティが高まるとお客さんが買ってくれる商品の数が増えたり、より高価な商品を買ってくれるようになります。これによって顧客1人当たりの単価が上昇し、自社の売上や利益をぐっと上昇させることができます。4:解約数が減少する顧客ロイヤリティが高まりお客さんの満足度が上がると、他社競合が新しい商品やサービスをリリースした際に、自社の月額サービスやサブスクリプション商品を解約されるリスクを減らすことができます。定額サービスやサブスクリプション商品の解約数を減らすと、会社の利益は大きく上昇すると言われています。既存顧客をつなぎ止められると、安定して収入を得られるだけでなく利益を増加させることにも繋がるのです。マーケティングにおいて顧客ロイヤリティを高めるポイント5つ顧客ロイヤリティを高めることは、マーケティングを行う上でとても重要です。しかしそれを高めるにはどうしたらよいのか分からないと、お悩みの方も多いのではないでしょうか。ここではマーケティングにおいて顧客ロイヤリティを上手く高めるためにおさえておくべきポイントを5つ紹介しています。ロイヤリティマーケティングを行おうと考えている方や、顧客ロイヤリティを高めたいと考えている方はぜひご覧ください。1:実績と照合して分析をする顧客ロイヤリティを高めるには顧客実績と収益指標を照合して分析をし、その反省を次のマーケティングに生かすことが大切です。「購入頻度が高いため収益が上がっているケース」と「顧客単価が高いため収益が上がっているケース」は、顧客ロイヤリティの特性が異なっています。顧客ロイヤリティと一口に言っても、行動ロイヤリティが高い場合と心理ロイヤリティが高い場合、双方が高いもしくは低い場合が存在することを踏まえ、しっかりと分析を行うようにしましょう。2:顧客の実際の声を聴く数値の利用のみに頼らず顧客の実際の声を聞くことも、マーケティングにおける顧客ロイヤリティを高める上では重要です。その理由としては日本人は中心化思考が強いため、アンケートなどの数値を使った質問に答える際になんとなく中心値をつけてしまいがちだということが挙げられます。必ず顧客の生の声を聞き、それをロイヤリティマーケティングに生かすよう心がけましょう。3:顧客リストに応じてアプローチする顧客ロイヤリティを向上させるには、NPSなどの数値化系指標を用いて顧客リストを作成し、顧客ごとのロイヤリティの高低にあわせて適切なアプローチを行うことも大切です。顧客リストを作成したら、まず顧客をロイヤリティの高さでランク分けします。その後は顧客のランクごとに明確に差異を設けアプローチを加えていきます。この際には、顧客ロイヤリティが高くなるほど良いサービスが得られるように、顧客への対応に差異をつけてアプローチ設定をするようにしましょう。そうすると顧客はもっとサービスや商品を利用しようと思うようになる傾向があり、さらに利益を増やすことができます。4:オークションマーケティングを実施するよりたくさんの人に自社の商品やサービスを知ってもらいたい場合、オークションマーケティングを利用するのも手です。これはCMや求人広告、SNSのプロモーションなどをオークション形式で競り落とし、自社広告が優先的に表示されるようにするマーケティング手法です。1番高い値で広告を競り落とした企業が宣伝枠を獲得する「ファーストプライスオークション」と、各広告主がまず始めに言い値を提示し、最高額を記録した者が2番目に高い価格を提示した者の言い値で広告を購入する「セカンドプライスオークション」があります。5:クオリティマーケティングを実施する口コミにより顧客ロイヤリティの向上をはかりたい場合には、クオリティマーケティングを行うのがおすすめです。近年SNSでは個人の発言力が高くなり、周りに多大な影響を与えるインフルエンサーと呼ばれる人物が現れています。彼らに自社商品やサービスのプロモーションを依頼し、評価やその人物のファンからの顧客ロイヤリティを集めるのがこの手法の特徴です。クオリティの高い文であるほどGoogle検索上位に表示されるSEOや、Googleマップで上位に検索されるように行われる、MEOもこれに該当します。オークションマーケティングの利点と欠点オークションマーケティングの利点は、お金さえあれば知名度や人脈がなくても広告マーケティングを行えるということです。よって、資本金を沢山持っている大企業の社長などにはおすすめのマーケティング方法だと言えるでしょう。しかしこの利点は、資本金をあまり持たない中小企業や個人事業主には欠点にもなってしまいます。企業に資本力がない場合、このマーケティングは適していません。クオリティマーケティングの利点と欠点資本金のある会社ない会社を問わず、公平に競争を行えるという点が、クオリティマーケティングの利点であると言えます。技術やスカウト力を持ってして良質なコンテンツを作ることができれば、中小企業や個人事業主にもチャンスをもたらすのがクオリティマーケティングなのです。クオリティマーケティングの欠点として挙げられるのが、優秀なスタッフがいないと上手くいかないというところです。マーケティングにおいて顧客ロイヤリティを高める施策5つ顧客ロイヤリティを高めるためには、様々なマーケティング施策を講じることになります。ここではマーケティングにおいて、特に顧客ロイヤリティを高める効果が期待できる施策を5つ厳選して紹介します。施策を行う際には、共通した3段階のステップを踏む必要があります。まず始めに行うのは、顧客の声を集め、正確に把握することです。次に集めた意見を数値化し、収益と照らし合わせます。それを元にCX(カスタマーエクスペリエンス)を改善することで、最終的にロイヤリティは創出されるのです。1:責任者がロイヤリティの低い顧客に直接ヒアリングするまだ不馴れな社員が顧客ロイヤリティの低いお客さんを担当すると、対応が遅れたり杜撰になってしまったりして自社商品やサービスから離れていってしまうケースもあり得ます。お客さんのロイヤリティが低い初期のうちは、第一印象や素早い対応、分かりやすく親切な説明などが好感度に繋がる傾向にあります。よってロイヤリティが低いお客さんには、責任者や対応にこなれたベテラン社員が対応するのがよいでしょう。2:定期的に顧客にアンケートメールを配信する定期的に顧客にアンケートメールを送信することも、顧客ロイヤリティを把握しマーケティングに生かすことに役立ちます。メールを使った顧客ロイヤリティの計測では、よりリアルタイムな顧客の声を集めることができます。これを生かすことによって、より素早く商品やサービスの改善を行うことができるようになります。リアルタイムで集めた情報を即座に処理したい場合には、一定数の顧客の声が集まると自動で処理が行われるテキストマイニングを使うのもおすすめです。3: NPSをKPI(重要指標)に導入する顧客ロイヤリティの現在値を把握してその反省を取り入れた上でマーケティングの改善を行い、さらに顧客の満足度を上げていくことは極めて重要です。それを助けるのが顧客の満足度を数値化し、客観的に把握することができるNPSです。このNPSをKPI(重要指数)に導入し、数値化された顧客の満足度をしっかり分析して改善に生かすと、顧客ロイヤリティをより高めやすくなります。4:カスタマーサービスを改善するカスタマーサービスを改善することも、顧客ロイヤリティを高める施策として効果があります。顧客の生の声を正確に聞くための第一歩こそ、その窓口であるカスタマーサービスの質を向上させることです。カスタマーセンターそのものの改善はもちろんのこと、電話番号を使った簡易メールであるSMSや、Eメールでの問い合わせを可能にするなど、窓口を増やすのもよいでしょう。5:SNSで発信するSNSを使った発信は、インターネットが発達した現代において非常に効果的な情報拡散手法です。情報の自主的な発信はもちろんのこと、リプライ機能やアンケート機能を使って顧客と繋がることも可能です。これを利用すると顧客が商品やサービスにどんな感想を抱いているのかを知り、マーケティングに生かすことができるようになります。また、SNSで適切な対応をしたり受け取った意見をしっかり生かしていると、企業に対する顧客の信頼感が生まれ、ロイヤリティを底上げすることも可能になります。顧客ロイヤリティの計測方法顧客ロイヤリティを高めることがマーケティングに必要だと分かっていても、具体的な数値がないとその計測は難しいと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここではそんなお悩みを解決する、顧客ロイヤリティの計測方法について紹介します。顧客ロイヤリティの測定には、NPSと呼ばれる指標を用いるのがおすすめです。NPSの概要NPS(ネットプロモータースコア)とは、顧客ロイヤリティの計測に使われる指標の一種です。これは世界の有名企業も用いている、ロイヤリティマーケティングと非常に相性のよい顧客満足度の計測方法です。これはGoogleやAppleなどが使用していると言われており、近年日本でも導入が盛んになっている指標のひとつです。お客さんに満足度を1~10までの点数で表してもらい、0〜6を「批判」、7・8を「中立」、9・10を「推奨」に分類する形で数値は計測されます。NPSの利点NPSを使うとその数値と顧客の実績を照合・分析することによって、今後の具体的な課題や現在の長所などを客観的に把握できるというメリットが得られます。具体的な数値を得ることは、客観的に顧客ロイヤリティを測定することに非常に役立ちます。さらにこれらを顧客の生の声と照らし合わせることにより、より正確にロイヤルカスタマーの存在を明確にすることができるので実践してみましょう。NPSの欠点NPSには0~6点という幅広い得点層を、批判的だと捉えてしまうデメリットがあります。日本人は中心化思考が強いため、アンケートに答える際に10の中心値である5をつけてしまいがちです。日本人は5を「ふつう」と認識していますが、この指標を主に利用している海外では、7・8がそれにあたる数値となる点には注意しましょう。ロイヤリティマーケティングを理解しようロイヤリティマーケティングは、インターネットが普及した現代において今や欠かせないマーケティング手法となっています。基本的な顧客ロイヤリティの仕組みや顧客の声、それらを数値化するNPSを上手く利用して様々な施策を投じてロイヤルカスタマーを育てていくようにするのが、このマーケティング方法のコツです。インターネット上には様々な企業のロイヤリティマーケティング成功事例も掲載されていますので、それらを参考にしてみるのもよいでしょう。この記事を読んで、ロイヤリティマーケティングをぜひ実践に移してみてはいかがでしょうか。弊社Start-Xは総合的なマーケティング支援を得意としております。他のマーケティング支援会社と比較すると、コストパフォーマンス高く支援可能なメニューが多くございますので、何かお困りごとがございましたらお気軽にお問合せください。ご相談はいつでもオンラインで無料でご対応可能です。