ブランディングの効果的な手法の一つに、「ブランドストーリー」の活用があります。最近良く耳にするブランドストーリーとは一体何でしょうか?ブランドストーリーは昨今のトレンドワードのため、具体的な作成の進め方がわからず、悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。そこで今回の記事では、ブランドストーリーの概要や実際にブランドストーリーの例をだしながら、どのようにしてブランドストーリーが企業に携わっているのかご紹介していきます。ブランドストーリーとは?ブランドストーリーという言葉を聞いたことはあるが、意味まで知っているという人は少ないのではないでしょうか。ブランドストーリーとは、ブランドコンセプトと同様の意味を持つものです。ブランドコンセプトとは企業が掲げるスローガンや目標を指します。めったに世の中に知られない、商品が出来上がるまでの過程を提供することで、商品に共感し、価値と魅力に気づいてもらうことです。最終的には、自分の会社で作り上げた製品のプロモーター、ファンを作ることで顧客を獲得することが可能になります。現在は多くの企業がブランドストーリーを活用したコンテンツ制作実践講座を求め、アピールを開始しています。この記事では、ブランドストーリー事例も取り入れながら、5つの手順と具体例を紹介しましょう。ブランドストーリーの具体例ブランドストーリーの具体例ですが、「このコーヒーは、話題のブレンド豆です」と紹介されているコーヒー豆があります。この文章を書き換えて「このコーヒーは、豆にこだわりずっと研究を重ねた結果出来た話題のブレンド豆を使用しています。」としてみましょう。全く同じ事を伝えているのですが、伝え方一つで見えてくる背景が違ってきます。商品を見て何を感じるか、顧客の立場に見せる商品、伝える商品をブランドストーリーと呼びます。安くすればもちろん売れますが、高くてもこの商品を買いたいと思わせる事が重要です。ブランドの価値基準ブランドの価値基準、一見とても難しく感じます。人が商品を選ぶ時にどんなふうに感じ、見て購入を決定するのかを分析したものです。ブランドストーリー性によってもだいぶ印象が変わってきます。ブランドの価値基準は大きく分けて3つあります。順番に見ていきましょう。機能的価値機能的価値とは、商品の使い勝手で商品価値を判断することです。メリットを主に重視した考え方になります。買い物をする前にリサーチをするのも、機能的価値の1つになります。使い勝手は使った人にしかわからないため、無意識に口コミを探しているのです。ユニクロのブランドストーリー事例から抜粋すると、「軽い」や「汗が気にならない」、「伸縮する素材」など、商品の機能を表したものになります。使用するにあたり、一番目に入る宣伝キーワードです。感情的価値機能的価値とは真逆に、憧れのものをやっと手に入れた時の高揚感を味わう感情のことです。憧れのものをやっと手に入れた時に、優越感や達成感を味わったことがあるという人もいるでしょう。ラグジュアリーブランドの例を挙げてみます。他の人が持っていない新作のアクセサリーや、オーダーメイドの商品を手に入れたときに得られる感情の高揚が、感情的価値です。憧れや人が羨むものほど、感情的価値はあがってきます。自己実現価値ブランドの価値基準の中で重要になるのが、自己実現価値です。商品を手に入れてから、どれだけ顧客の生活が変わったのか、なりたかった自分に近づいた充実感を得られたのか、などがあります。「話題になっているラグジュアリーブランドの小物を褒められただけで、優越感を感じ、その日一日のモチベーションに繋がる」というのも自己実現価値の一つでしょう。ブランドストーリーの5つの手順実際に商品に興味を持ち、価値観をしっかり見出してもらう必要性のあるブランドストーリーは、どのように作れば良いのでしょうか。まずは、顧客からの共感を得るためにどうすれば伝わるのか、5つの手順を見ていきましょう。ブランドストーリーの手順1:対象の設定1つ目に決めることは、商品を誰に売りたいのか明確に決めることです。顧客の対象を具体的に決めることで、内容が具現化します。男性、女性、何十代という大まかなカテゴリーだけでなく、趣味や家族構成なども考慮することで、具現化しやすく信用性が保てるでしょう。ブランドストーリーの手順2:自社の価値を確認2つ目は、自社製品の特徴の洗い出しです。競合の会社と比べて何が違うのかも洗い出し、最後にもう一度顧客のイメージと照らし合わせます。その顧客にとってどこに自社の価値を見出してもらえるのかを、しっかり見据える必要があるでしょう。ブランドストーリーの手順3:ストーリーの作成3つ目にすることは、どのように訴えかけたらストーリーを際立たせることが出来るかを考えることです。そもそも、商品と向き合う時間はほんの僅かな時間かもしれません。そんなときは、どれだけ短い文章で人の目に止まるようなストーリーを作ることが大切になります。「直感的に感覚で止まり気持ちをつかむ」を基に、制作で起きたストーリーを掘り起こしましょう。ブランドストーリーの手順4:根拠を補足4つ目にすることは、顧客が検討を迷った時に生じる迷いを消すことです。たくさんの会社から同じような商品が出ていたら、決め手は何になるのか考えたことはないでしょうか。実績や効果などのデータを元に「根拠」を示しましょう。購入に向けて一歩踏み出すための根拠を揃えることも必要になるでしょう。ブランドストーリーの手順5:ゴールの再設定ここまで来たらブランドストーリーの仕上げに入ります。集めた情報の全てに「共感」に値する部分も抜き出し、きちんと盛り込まれているのかを確認します。ブランドの価値から学んだ通り、共感を得られないと顧客はファンにはなってくれません。一つの商品が売れるだけではなく、口コミでも顧客を獲得するために、しっかりと共感部分を含めたゴールにし、最高のブランドストーリーを作りあげましょう。ブランドストーリーの2つの具体例ここでは具体的にブランドストーリーで成功している事例を2つ紹介していきます。ブランドストーリーの作り方の紹介だけでは、具体的なイメージがつかないという人も多いかと思います。事例を参考に、ブランドストーリーへの理解を深めてみましょう。ココマイスターココマイスターは革製品を取り扱うブランドです。ココマイスターの特徴は、顧客を会員制にして、顧客管理とアフターケアに力を入れていることです。また、企業努力でココマイスターのネームバリューもあり、会員制にすることで、さらに感情的価値もあがります。ホームページの1ページごとにしっかりとしたコンセプトも記載してあるため、しっかりと共感を持てるようになっています。Glossier化粧品のブランドストーリーの中でも際立っているのかGlossierです。一瞬で言葉に飲み込まれそうになる独創性を持ち合わせています。「オプションは提供するけどあなたを隠さない」と言うコンセプトに心打たれる女性は多いのではないでしょうか。オンラインの世界観をオフラインでも提供出来るように、一つ一つの製品の特徴を余すことなく載せ、ブランドストーリーを作り上げています。ブランドストーリーを用いてみよう!ここまで、ブランドストーリーについて紹介してきました。ブランドストーリーをサイトに活用している会社も多く見られ、ブランドストーリー の作り方に関しても注目が集まっています。ブランドストーリーの戦略としては、一つにまとめようとしないというのもあります。コンセプトは一つではなく、人に響く言葉を自社製品から見つけていくのが大切なのではないでしょうか。ぜひ、商品を選ぶ機会に、ブランドストーリのコンセプトを見つけてみてください。弊社では、クリエイティブを活用した企業の認知拡大・ブランディングのご支援も行っております。多くの企業でブランディングや認知拡大に成功しています。ぜひ各種クリエイティブ活用したブランディングや認知拡大による売上増加を狙いたい企業様はお気軽にお問い合わせください。マーケティングを中心に、EC・D2Cのブランド成長、クリエイティブ制作、およびビジネスで役に立つ「フレームワーク集」等の資料を「個人情報入力不要」で無料で公開しております。