新型コロナウイルスの影響や、各種動画サービスやSNSの利用時間は急増しています。そのような状況の中で、多くの企業がYouTube広告を活用し始めています。一方で、YouTube広告を運用していきたいもののどうやって設定したらいいのか、またどのような入稿規定があるのか分からない方も多いのではないでしょうか。今回の記事では、基本的なYouTube広告の設定や広告別の入稿規定に関して解説しています。最後に、目的別のおすすめのYouTube広告の種類もご紹介していますので、YouTube広告の基礎を知りたい方は参考にしてください。YouTubeに動画広告を出稿する際の基本的な手順YouTubeはチャンネル開設による長期的なブランディングの他に、動画広告によるプロモーションも行うことが可能です。まずは動画広告の出稿を考えている方へ、YouTubeでの基本的な手順をご紹介します。大まかな流れは、以下の5ステップです。YouTubeに広告用動画をアップロードするGoogle広告とYouTubeを連携し、YouTube動画広告を作成「達成したい目標」を選択するターゲットを絞る広告グループを作成するまた、上記の作業に入る前段階として、広告用動画を作成しておく必要もあります。以降は各ステップについて詳しく解説していきます。また、こちらの記事でもYouTube広告の作成手順や出し方を解説しています。作成の流れを知りたい方はあわせてご覧ください。▶︎参考記事:YouTube広告の出し方は?広告の種類6つと出し方の手順を紹介STEP1:YouTubeに広告用動画をアップロードする最初のステップは、広告用に作成した動画を、YouTubeにアップロードすることです。広告用動画の投稿先は、通常の動画を投稿する場所と変わりはありません。以下の手順で広告用動画をアップロードしましょう。YouTube StudioもしくはYouTubeアプリを開く【動画をアップロード】で広告用動画を投稿する用途に応じた公開設定をするたとえば「商品購入をしたユーザーにのみURLを開示して、特別な動画を視聴してもらう」キャンペーンを行うときなどは、公開設定を限定公開にしておくと良いでしょう。限定公開はURLを知ったユーザーのみが広告を視聴できるため、特定の層への広告に役立ちます。通常の方法でプロモーションを行いたいときは、限定公開に設定しないよう注意しましょうい。STEP2:Google広告とYouTubeを連携し、YouTube動画広告を作成YouTubeに広告用動画をアップロードしたら、次はGoogle広告の画面に移動します。Google広告とYouTubeを連携させ、YouTube動画広告を作成する手順に入ります。まずキャンペーンページで、【新しいキャンペーンの作成】を選択してください。画面に「広告の主な目標は何でしょうか。」と表示されたときは、画面下部の【エキスパートモードに切り替える】をクリックして、ビジネス用の画面に切り替える作業が必要です。STEP3:「達成したい目標」を選択する新しいキャンペーンを作成するときは、「達成したい目標」を設定する必要があります。目標とは動画広告を配信することで、ユーザーにどのような行動をとってほしいか、どのような効果を期待しているかを答えます。具体的には、以下の項目から選択することとなります。販売見込み顧客の獲得ウェブサイトのトラフィック商品やブランドの比較検討ブランド認知度とリーチアプリのプロモーションまた、「目標を指定せずにキャンペーンを作成する」という選択肢もあります。選択項目の下部にあるキャンペーンタイプは、動画広告を配信する場合は「動画」を選びましょう。選んだキャンペーンタイプに応じてサブタイプの選択項目も現れるため、希望する広告のタイプを選んでください。サブタイプは、たとえばスキップ可能なインストリームや、スキップ不可なインストリームなどがあります。キャンペーンの詳細情報(広告配信の開始日や終了日、予算など)もこのとき入力しておく必要があるため、あらかじめ決めておくようにしましょう。STEP4:ターゲットを絞るキャンペーン作成画面を下にスクロールすると、【ネットワークの選択】という項目があります。ここで動画広告を視聴してほしいターゲットを絞っておきましょう。【ネットワークの選択】ではYouTube動画を選び、YouTube以外のプラットフォームにも動画広告を配信する予定なら、「ディスプレイネットワークの動画パートナー」をON設定にしておいてください。他にも「地域」「言語」「その他の設定」でターゲットをよりこまかく設定できます。たとえば関西エリアのみ展開しているショップがプロモーションを行う場合は、出店している地域名(都道府県名や市町村名)を設定すると、地域を絞って配信できます。ちなみに「その他の設定」でフリークエンシーキャップを設定しておくと、過剰配信を防ぎ、同じユーザーに何度も表示してマイナスイメージをもたれずに済みます。STEP5:広告グループを作成する性別・年齢・子供の有無・世帯収入といったユーザー属性など、更にこまかくターゲティングするためには、ここで設定しておく必要があります。キーワードや関連するトピックなども設定できるため、年齢性別問わず特定のキーワードに興味がある層を狙うこともできます。Googleが推定したオーディエンスも活用しましょう。最後は広告として配信する動画を選択して、【キャンペーンの作成】で動画広告を配信します。【種類別】YouTube広告の入稿規定YouTube広告には複数の種類があり、それぞれ入稿規定が用意されています。入稿規定はすべてのフォーマットに当てはまる共通のものと、広告ごとに異なるものがあるため、両方をあらかじめ押さえておきましょう。すべてのYouTube広告のフォーマットに当てはまる入稿規定は、以下の通りです。解像度:最大で3840×2160、推奨は1920×1080、最小で426×240アスペクト比:16:9推奨ファイル形式:MP4最大容量:128GB最大動画再生時間:上限なしコーデック:H.264フレームレート:最大60fps以降は、主な広告の種類ごとに、YouTube広告の入稿規定をご紹介します。▶︎参考記事:一覧で紹介!YouTube広告の種類7つ|人気があるYouTube広告の例TrueViewインストリーム広告TrueViewインストリーム広告を出稿するうえで注意すべきポイントは、以下の通りです。動画の長さ:スキップ可能な場合は制限なし、スキップ不可な場合は6~15秒アスペクト比:16:9または9:16ただし、スキップ可能な場合でも、15~60秒程度が推奨されています。インフィードTrueViewディスカバリー広告引用:インフィード動画広告https://support.google.com/displayspecs/answer/6227733?hl=ja#zippy=TrueViewディスカバリー広告を出稿するうえで気を付けるポイントは、以下の通りです。動画の長さ:制限なしアスペクト比:640×360(16:9※推奨)もしくは480×360(4:3)最近は「インフィード動画広告」の名称に変更されており、ユーザーがクリックするまでは動画は再生されず、サムネイルとテキストのみが表示されています。バンパー広告引用:動画リーチ キャンペーンを作成するhttps://support.google.com/google-ads/answer/10510238?hl=jaバンパー広告を出稿するときは、以下のとおり特に動画の長さに注意しましょう。動画の長さ:6秒以下アスペクト比:16:9または9:16秒数が短いため動画の内容をシンプルかつインパクトのあるものにする難しさがありますが、ユーザーにストレスを与えにくいメリットもあります。アウトストリーム広告引用:動画広告フォーマットの概要https://support.google.com/google-ads/answer/2375464#outstream-adsYouTubeではなく、他のメディアで表示されるのがアウトストリーム広告の最大の特徴です。YouTube以外に表示されますが、以下の通りアウトストリーム広告にも規定はあります。動画の長さ:6~15秒アスペクト比:16:9または9:16一般の広告バナーと同じように表示され、YouTubeではリーチが難しい層にも幅広くアプローチできるのがメリットです。マストヘッド広告引用:動画広告フォーマットの概要https://support.google.com/google-ads/answer/2375464#outstream-adsマストヘッド広告は、YouTubeトップページの上部に大きく表示される広告です。動画を投稿しただけでは配信できず、Google広告の営業担当者に広告枠を予約する必要があります。マストヘッド広告で注意すべきは、アスペクト比のみです。広告が配信されるときは、アスペクト比は16:9もしくはワイドスクリーンで表示されます。30秒ほど無音で動画広告が再生され、ユーザーがクリックしてはじめて音声ありで再生される仕組みです。【目的別】おすすめなYouTube広告の種類前述のとおりYouTube広告は多くの種類があるため、目的に合ったものを選ぶことがプロモーション効果を上げるコツです。ここでは主に3つの目的に分けて、おすすめのYouTube広告をご紹介します。ブランドなどの認知をあげたいブランドなど認知度向上を狙うのであれば、以下のYouTube広告がおすすめです。TrueViewインストリーム広告バンパー広告アウトストリーム広告ターゲティングで特定の層にのみリーチすることも、あえてターゲティングを大まかにして幅広い層にリーチすることもできますユーザーへ比較検討を促したい他社商品やサービスと比較して、自社の強みをより理解してほしいなら、以下の動画広告がおすすめです。TrueViewインストリーム広告TrueViewディスカバリー広告(現:インフィード動画広告)とくにTrueViewディスカバリー広告は、商品・サービスについてある程度の知識はある検討段階に入っているユーザーの後押しをしてくれます。ユーザーに行動を促したい動画広告を視聴したユーザーに、具体的な行動を起こしてほしいときは、TrueViewインストリーム広告よりもアクション促進に特化した以下の広告が向いています。TrueViewアクション広告チャンネル運営や通常の動画配信とセットでプロモーションするなら、スポンサーカードの活用もおすすめです。YouTube広告を成功に導く3つのポイントYouTube広告は、出稿すれば必ずしも効果が出るものではありません。成功に至るまでのポイントを意識して、出稿した後も費用対効果に見合うように改善を続けることが大切です。1. 最初の5秒を意識して動画を制作するフォーマットによって異なりますが、YouTube広告は基本的に最初の5秒間はユーザーが広告をスキップすることができません。そのため、いかに最初の5秒でユーザーを惹きつけるかが成功に至る大きなポイントと言えるでしょう。ありきたりな広告ではなく、ターゲット層が抱えている悩みや持っているニーズを把握して、ユーザーが「自分ごと化」できるようなキャッチーなつかみを入れることが求められるでしょう。2.リンク先のページを最適化する商品の購入やリード獲得など、ユーザーに何かしらの行動を促したい場合、遷移するページの最適化にも目を向けなければいけません。ユーザーが動画に興味を持ってアクションを起こしたのにもかかわらず、動画での訴求内容と異なるイメージのページが用意されていると、離脱の原因になってしまいます。アクセス解析を行い、YouTube広告から遷移してきたユーザーが、最終的に求めているアクションを起こしているのかを分析し、問題があれば改善へと繋げましょう。3. PDCAサイクルを回し続けるYouTube広告をはじめ、Web広告は最初から想定している効果が出ることは稀です。大事なのは出稿した後にCPA(顧客獲得単価)をはじめ様々な観点から、費用対効果に見合っているのかを分析することです。広告出稿の目的を達成するためには、動画の内容を改善すべきなのか、フォーマットを変更すべきなのかなど、問題点を解消すためにあらゆる仮説を立てて、改善施策を打ちます。YouTube広告の運用で圧倒的に成果を出すポイントを詳しく見るYouTube広告を本格的にやるなら、専門家にご相談をYouTubeで広告を配信するときは、動画のクオリティだけではなく、どのフォーマットで配信するかも重要です。しかしYouTube活用の経験が少ない企業の場合、広告用の動画制作の段階でつまずいているケースも多くなっています。効果的にYouTube広告を配信したいのであれば、無理に自社でリソースを割くよりも、専門家に企画段階から相談するほうがメリットは大きいでしょう。専門家に外注することで、1から人材を育てる時間や手間をカットして、プロの豊富な知識と経験で的確な広告配信を始めましょう。弊社では、YouTubeを活用したマーケティングのご支援をしており、YouTubeチャンネル運用やYouTuberキャスティング・YoTube広告運用代行等、企業がYouTubeを活用するための総合的な支援体制がございます。YouTubeマーケティングを実施したいすでにYouTubeを活用しているけどうまくいかずに困っているといったようなお悩みを抱えている企業様がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。その他、YouTube活用に参考になるお役立ち資料も無料で公開しています。