近年、スマートフォンの普及とSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)や動画共有サービスの人気の高まりから、SNSや動画共有サービスを活用したマーケティングが企業によって活発に行われるようになりました。自社のアカウントを運営し様々な施策を実施する企業が増加しているほか、人気の高いインフルエンサーを起用し商材のPRを行ってもらう「インフルエンサーマーケティング」も大きな注目を集めています。成功すれば大きな効果が期待できるインフルエンサーマーケティングですが、施策を企画・実施するには様々なハードルがあり適切なインフルエンサーを選び出す難易度は非常に高くなっています。そこで今回は、インフルエンサーキャスティングの方法やメリット・デメリットを解説します。インフルエンサーキャスティングを検討している方は参考にしてみてください。インフルエンサーのキャスティング方法は大きく3種類インフルエンサーマーケティングで自社の商品やサービスをPRする場合、ブランドイメージに合ったインフルエンサーを見つけ、依頼する必要があります。インフルエンサーをキャスティングする方法は、以下の3つです。インフルエンサーに直接依頼するインフルエンサーのマッチングサービスを使うインフルエンサーキャスティング会社に依頼するそれぞれの具体的な流れと、メリット・デメリットについてご紹介します。インフルエンサーに直接依頼する方法社内にインフルエンサーに詳しい従業員がいたり、すでに特定の人物に目星をつけたりしている場合は、直接依頼する方法があります。依頼するときの流れは、インフルエンサーが公開している連絡先(SNSのメッセージ機能やメールアドレス)へ連絡し、交渉するだけです。メリットコストが抑えられやすい企画内容や条件について本人と直接やり取りできる多角的にインフルエンサーを探せる中間業者(キャスティング会社など)を挟まず依頼することで、コストを抑えられます。本人と直接やり取りすることで、互いの疑問や不安も含めて細部まで確認しやすくなり、「意図した仕上がりと違う」といったトラブルリスクを軽減できるでしょう。マッチングサイトの場合はサービスを登録・利用しているインフルエンサーの中からしか選べないなど制限がありますが、直接依頼する方法であれば、そのような制限はありません。SNSで自由に自社に合うインフルエンサーを探せます。デメリット選定から一貫して自社で対応する必要がある希望どおりの相手に依頼できるとは限らないインフルエンサーマーケティングのノウハウが必要インフルエンサー探し、依頼、費用など詳細の交渉、打ち合わせ、分析まですべて自社で行うこととなるため、相応のリソースを割かなくてはなりません。相手が特定の事務所に所属している場合は、事務所を介して交渉しなければならないため、必ずしも希望するインフルエンサーに直接依頼ができるとは限らない点が注意事項です。事務所に所属していなくても、「時間がない」「完全趣味で配信したい」とタイアップ案件自体を引き受けていなかったり、スケジュールが合わなかったりする可能性もおおいにあります。企画に効果的なインフルエンサーは誰か、選定するためにも企画を成功させるためにも、インフルエンサーマーケティングのノウハウをもった人材が必要でしょう。インフルエンサーのマッチングサービスを使う方法企業から仕事を引き受けたいインフルエンサーと、インフルエンサーマーケティングを行いたい企業をつなげてくれる、外部のマッチングサービスを利用する方法です。手順はマッチングサービス上で企業が案件内容や条件を提示して、それを見たインフルエンサーが応募するのが一般的です。企業は応募してくれたインフルエンサーの中から、条件の合う相手を選んで正式に依頼するようにしましょう。メリットさまざまなインフルエンサーを見つけやすい企画内容や条件確認は直接やり取りできるマッチングサービスの機能も活用できるさまざまなジャンルのインフルエンサーが登録しているため、条件にマッチした相手が見つかりやすい傾向にあります。企業主導の募集形式のため、「いまは仕事を受けていないから」と断られる心配もありません。サービスはあくまでマッチングに留まっており、その後の企画内容や条件のすり合わせは直接できるので認識のズレが起こりにくいです。マッチングサービスの機能でインフルエンサーの評判や実績を手軽にチェックできたり、分析ツールを活用して効果測定したりもできます。デメリットマッチングサービスの利用料がかかる依頼先の選択肢はサービスの規模に依存するインフルエンサーマーケティングの知識やリソースは必要マッチングサービスを利用すると、会員登録費や月額利用料、手数料などが発生する分、直接依頼する場合よりもコストがかかります。マッチングサービスに登録しているインフルエンサーにしか募集をかけられないうえ、応募してくれなければ交渉できないため、依頼先の選択肢は限られてしまうでしょう。マッチング後のやり取りや打ち合わせ、分析などはすべて自社で行うこととなり、選定以外の場面ではリソースを抑える効果が期待できません。インフルエンサーキャスティング会社に依頼する方法企業の希望に応じたインフルエンサーをキャスティングしてくれる、専門会社に依頼する方法です。事前にインフルエンサーキャスティング会社へ、企画の概要や求めるインフルエンサーを伝え、最適な人物をキャスティングしてもらうことでインフルエンサーマーケティングが可能となります。交渉なども代行してもらうため、企業が行うのはインフルエンサーキャスティング会社への依頼と要望のすり合わせ程度です。メリットインフルエンサーの質が担保されるインフルエンサー探しから分析まで一貫して任せられるインフルエンサーマーケティングのノウハウを必要としないインフルエンサーキャスティング会社は多くのインフルエンサー情報を蓄積してもっているため、ブランドカラーや企画内容に合った人物を見つけてくれます。インフルエンサーの実績なども考慮してキャスティングしてくれるため成功しやすく、炎上などトラブルのリスクが低い安心感があるでしょう。ディレクションサービスも行っているインフルエンサーキャスティング会社が多く、インフルエンサー探しや依頼だけではなく、企画のすり合わせや分析まで一貫して任せられます。自社のリソースを割く必要がないため、専門知識のある従業員がいない企業でも効果の高いプロモーションができます。デメリットキャスティング料などでコストが高くなるこまかな要望がインフルエンサーに伝わりにくいキャスティング会社の実力に左右される可能性があるインフルエンサーへの依頼料だけではなく、インフルエンサーキャスティング会社に支払う費用も加わるため、直接依頼するよりもコストが高くなります。やり取りでインフルエンサーキャスティング会社が間に入ることで、こまかな要望がインフルエンサーに伝わりにくくなることもあるでしょう。インフルエンサー自体に実力があっても、間に入るインフルエンサーキャスティング会社に相応のノウハウがなければ、効果が期待どおりにいかない可能性がある点は注意です。初めて実施するのであれば、キャスティング会社がおすすめ初めてインフルエンサーマーケティングを実施するのであれば、ノウハウのあるインフルエンサーキャスティング会社に任せる方法がおすすめです。もちろん、前述のようなデメリットやリスクもあるため、委託するインフルエンサーキャスティング会社を慎重に選ぶことが大切です。しっかりと実績があるか、担当者は知識が豊富で信頼できるか、要望をしっかりと聞いてくれるか確認するようにしましょう。ノウハウのあるインフルエンサーキャスティング会社であれば、最適なインフルエンサーを見つけてくれるだけではなく、以下のような効果やサービスも期待できます。過去データが蓄積されており、効果的な選定が可能事業としてインフルエンサー専門のキャスティングを行っている会社には、過去の案件データが多く蓄積されています。なかには自社と同じSNSでのプロモーションや、近いジャンルで依頼した他社のデータも含まれています。現在のトレンドも考慮しつつ、過去のデータに基づいたインフルエンサーの選定をしてくれるため、高いPR効果につながるでしょう。炎上やステマ対策も行ってもらえるインフルエンサーキャスティング会社が蓄積したデータを活用すれば、炎上しやすい性質をもつインフルエンサーをあらかじめ避けてキャスティングができます。普段から言動が怪しくないか、過激なファンを抱えていないかなど、炎上する要素は素人でも調べられる部分が多いですが、自社でインフルエンサーをひとりずつ確認していくのは現実的ではないでしょう。既にインフルエンサーの情報を有している会社にキャスティングを依頼することで、炎上リスクを効率的に避けられます。炎上する原因のひとつ、ステマ(ステルスマーケティング)についても理解しているため、きちんとステマ対策も行ってくれるでしょう。持ち込み案以外に効果的な施策の提案もしてもらえる自社にインフルエンサーマーケティングのノウハウがない場合、持ち込んだ企画案自体が効果的ではない可能性があります。インフルエンサーマーケティング会社に企画段階から相談すれば、効果的な企画や施策の提案を受けられるでしょう。多くの企業がインフルエンサーマーケティングを取り入れている現在において、企画そのものがトレンドを掴んでいるか、ユーザーに好まれやすいかなども非常に重要です。施策のPDCAを回す体制が構築しやすいインフルエンサーマーケティングも、他の広告と同じように施策のPDCAを回し、質を向上させることが成功のカギとなっています。直接交渉やマッチングサービスでインフルエンサーに依頼すると、施策の企画はもちろん、PDCAを回すことも自社で行わなくてはなりません。自社にノウハウがなければ適切な施策ができないうえ、リソースを割けない可能性もあります。インフルエンサーキャスティング会社に一貫して任せれば、面倒な分析などは外注し、自社では報告された分析結果などをもとに改善するだけで済みます。リソースを大幅に削減できるため、社内でPDCAを回す体制を構築しやすくなるでしょう。適切なインフルエンサーキャスティング会社を見つけて最適なインフルエンサーマーケティングを実施しようインフルエンサーマーケティングは、時代に沿った広告手法のひとつです。SNSを活用したインフルエンサーマーケティングなら多くの層にリーチできますが、有名なインフルエンサーなら誰でも高い効果が出るわけではない点や施策実施に際して多くの工数が必要な点を理解しておかなくてはなりません。インフルエンサーマーケティングや効果測定・分析で不安がある場合は、インフルエンサーキャスティング会社のサポートを受けることをおすすめします。弊社では、YouTuberをはじめTikTokerやインスタグラマーなどのインフルエンサーとタイアップした動画の制作やその他企業のYouTubeを活用したマーケティングのサポートが可能です。有名なインフルエンサーからフリーランスで活動している方まで規模感に関わらずキャスティングすることも可能ですので、企業案件やインフルエンサーマーケティング活用を検討されている企業様は気軽にお問い合わせください。