今までの経験に頼ったアプローチのやり方やエクセルに書き込むだけのマーケティング手法では、今の時代取り残されていくのではないでしょうか。これからはデータベースマーケティングを活用しましょう。この記事では、データベースマーケティングのメリットや成功例を紹介していきます。データベースマーケティングに興味のある方は参考にしてみてください。データベースマーケティングってなに?データベースマーケティング」とは何のことだかわからない、と思ってしまうかもしれませんが、よく見ると「データベース」「マーケティング」の二つの言葉から成り立っているのがわかります。この二つを合わせたデータベースマーケティングの意味は、顧客の個人情報、購買履歴などあらゆる情報をデータベース上で管理・分析することで、ターゲットとなる顧客にどのようにアプローチを行うかを決定する方式のことをいいます。CRMとの違いは?データベースマーケティングと混同しがちなのが、CRMです。このCRMは、Customer Relationship Managementの略で、特定の顧客にターゲットを絞り、継続的に信頼関係を築いていきます。その結果、売上や利益、さらに企業価値を向上させるといった経営手法です。CRMでは、特定の顧客に満足度を高めようとアプローチをしていきますが、データベースマーケティングでは、データベースを元に新たなマーケティング戦略を考案し、顧客との長期的な関係性を維持していくといった違いがあります。データベースマーケティングの目的は?データベースマーケティングの目的は、顧客の商品購入頻度などをデータベースで分析し、顧客との接点を増やしていき、より良い関係を作っていくとともに、企業の利益を上げることにあります。顧客のデータを多く蓄積することで、顧客のニーズを把握することができます。そのことによって、それぞれの顧客にマッチしたアプローチを行うことができ、顧客の購買意欲を促進し、買うきっかけを用意することができます。データベースマーケティングの6つのメリット近年では、データベースマーケティングの活用をしているところも増えていますが、データベースマーケティングは企業にはどのような効果があるのでしょうか。ここからは、データベースマーケティングの6つのメリットをご紹介します。データベースマーケティングのメリット1:効率の向上データベースマーケティングでは、顧客の年齢や性別、職業などの個人情報や購買履歴などの情報をもとに、無駄なく最適なアプローチを行うことができます。また、それらを活用することで、生産性や業務効率の向上を目指すこともできます。これまで人が行っていた顧客管理やアプローチの工数を削減できるといったことが、データベースマーケティングのメリットの一つです。データベースマーケティングのメリット2:アプローチの多様化今や、企業は、価値観やライフスタイルなどが多様化している顧客にアプローチをしていくのが大変むずかしくなっています。しかし、データベースマーケティングでは、顧客のデータを蓄積・分析をすることで、過去のアプローチを応用して取り組むことができ、多様化している顧客にも対応することができます。データベースマーケティングのメリット3:顧客との関係性向上顧客との良好な関係性を向上するためには、いかに顧客を満足させるかということが大切です。企業は、顧客のニーズを把握し、柔軟に対応していかなければなりません。データベースマーケティングでは、顧客のデータを管理することで、社内の誰もが同じ粒度で顧客との関係性を作ることができ、顧客に安心感をあたえることができます。データベースマーケティングのメリット4:人的コスト削減顧客のデータを活用することで、システマチックに顧客との接点を作ることができます。この場合のデータベースマーケティングの具体例としては、ダイレクトメールの配信があります。問い合わせがあった顧客や購入履歴のある顧客に分けてダイレクトメールを配信することで、全ての営業を人が行わなくても、効率的に営業活動をすることができます。このことが、人件費のコスト削減に繋がります。データベースマーケティングのメリット5:機会損失の防止データにある顧客の多くは、その企業の商品やサービスに興味を持った顧客がほとんどです。例えば、情報収捨段階の企業であっても、継続的に接触できるような環境を作っておくことで、顧客が他の企業に流出してしまうのを防ぐことができます。顧客のニーズを的確にとらえることで、機会損失を回避することができます。データベースマーケティングのメリット6:営業モチベーションの維持新規顧客の開拓は、企業の存続を続けるためにしていかなければなりません。しかし、新規の顧客に電話をかけたり、訪問したりするアプローチは、どうしても、社員のモチベーションを維持し続けることがむずかしくなってしまいます。やはり、モチベーションは仕事の効率をあげるのに重要です。新規顧客開拓と既存顧客へのそれぞれのアプローチをバランスよくしていくことで、社員のモチベーションを維持していくことができます。データベースマーケティングの成功例3選データベースマーケティングを成功させるには、コストを削減したり、機会損失をなくしたりと適切なデータベースマーケテイングをすることが重要です。ここでは、成功したデータベースマーケティングの事例として、3つの企業を紹介します。データベースマーケティングの成功例1:TSUTAYATSUTAYAでは、全国の購買データとTポイント利用者の属性データとを連携し、売れ筋の商品や購入者層などを分析し、データを可視化するシステムを取り入れています。また、TSUTAYAのT‐SITEでは、Tポイントを用いて顧客にアプローチし、おすすめのサイトにカスタマイズされるようになっています。Tポイントのマーケテイングシステムを活用し、効果的かつ効率的な販促促進活動をしています。データベースマーケティングの成功例2:スシロースシローでは、「回転寿司総合管理システム」の導入により、全ての寿司皿の裏にICチップを取り付けて「いつどんな寿司がレーンに流され、いつ食べられたのか」また「廃棄された寿司は何か」などをデータで管理しています。そして、この蓄積されたデータを分析しながら、客層や曜日、時間帯によって、レーンに流す寿司をコントロールしています。また、データによって、レーンに流れる寿司の鮮度や売上も管理されています。データベースマーケティングの成功例3:ヤクルトヤクルトでは、アナリティクスとデータ可視化を行う洗練されたツール、Spotfireを活用して、顧客の習慣購買行動や嗜好品を分析し、オランダでの売上を15~20%も伸ばしています。今まで、それぞれの店舗に分散していた販売データを一元管理したことで、スーパーマーケットの店舗別にある同社商品と競合商品の売上の比較ができるようになりました。また、情報の共有により、商品の回転率を上げ販売効果を高めています。データベースマーケティングの課題データベースマーケティングを活用することは良い面もありますが、その反面、課題もあります。では、どのようなことに気を付けていけばいいのでしょうか。つづいて、データベースマーケティングの課題について解説します。CRMとの比較データベースマーケティングとCRMを同時に活用するケースもありますが、どちらの長所も活かせずに失敗することもあります。CRMは、顧客情報を個人に沿った収集・管理をし、それを、データベースマーケティングで活用することで商品開発や販売促進に繋げることができます。データベースマーケティングとCRMのそれぞれの役割を理解し、使い分けることでより良いマネジメントが期待できるでしょう。目的の明確化データベースマーケティングを利用する場合は、活用するデータを明確にしましょう。データを収集しても、どのように活用するのかが不明確だと、商品開発や販売促進に繋げることができなくなってしまいます。闇雲にデータを集めるのではなく、なんのためにデータを収集するのかを意識しながら、目的を決めていくことが大切です。そして、目的を明確にすれば、効率の良いアプローチができるのではないでしょうか。データベースマーケティングで顧客により寄り添ったサービスを!あらゆる企業にとって、現在の市場動向を知ることが何よりも大切です。そして、いかに顧客を満足させられるか、またどうすれば顧客に選んでもらえるかなども考えていく必要があります。データベースマーケティングでは、顧客のニーズに合わせて的確にアプローチをすることでができますが、何よりも大切なのは、顧客に寄り添ったサービスを提供していくことではないでしょうか。弊社では、マーケティングの企画や戦略設計・実際の運用、伴走型のコンサルティングのご支援も行っています。無料のオンライン相談を実施していますので、マーケティングに課題を抱えている企業様がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。