昨今YouTubeを活用したマーケティングの注目度が高まっていますが、「BtoC企業は親和性が高いことは想像できるが、BtoB企業がマーケティングとしてYouTubeを活用するのはどうのか?」とご質問いただくことも多くなってきました。多くのメリットや活用法があるYouTubeマーケティングは、YouTubeの利用率が上昇傾向にあり、購買のデジタル化が進む状況において、BtoB企業でも今後ますます活発化することが予想されます。そこで今回は、BtoB企業のマーケティングにおいてYouTubeは有効なのか。また、メリットや運用する際のコツ・活用手順を解説しました。YouTubeを活用しBtoBビジネスを促進させていきましょう。BtoBビジネスにおいてYouTubeマーケティングは有効?YouTubeはGoogle LLCが提供する世界最大の動画共有サービスですが、国内の利用率もすでに70%を超えました。また、スマートフォンの普及によって、いつでもどこでも動画を楽しめるため、YouTubeはとても身近な存在になっています。それゆえ、近年では動画投稿で生計を立てるYouTuberが活躍し、YouTubeを活用したYouTubeマーケティングがマーケティングの主流になりつつあります。しかも、60%近くのBtoB企業のユーザーは、営業マンに会う前にインターネットで情報収集し、その時点でほぼ意思決定していると言われています。もちろん、コンテンツ量はまだBtoCに及びませんが、その分伸び代があるため、BtoB企業がYouTubeマーケティングに参入する意義は大いにあるでしょう。BtoBマーケティングでYouTubeを利用するメリット5つ前述のように、BtoB企業がYouTubeマーケティングに参入する意義はありますが、そうすることでどのようなメリットが得られるのでしょうか。ここでは、YouTubeマーケティングを展開して得られるメリットについて具体的に見ていきます。YouTubeを利用するメリット1:特定のターゲットにあてられるマーケティング戦略の根幹はSTP(Segmentation/Targeting/Positioning)分析です。それは、まずセグメンテーションで市場を同じニーズを持つ顧客層に細分化します。次に、ターゲティングでどのセグメントを狙うかを決定します。さらに、ポジショニングでターゲットの顧客層にどのような価値を提供するかを決め、いかに自社製品を魅力的に見せるかを明確にします。その結果、競合製品に対する優位な立ち位置(ポジション)や、顧客に対する独自の役割を築くことができます。YouTubeの動画広告には、このSTP分析に沿った機能があります。つまり、ユーザーの年齢、性別、興味や関心に基づき細かくセグメント分けし、特定のターゲットに向けて動画を配信できるのです。それゆえ、それはBtoBビジネスにおいても有効な機能と言えるでしょう。YouTubeを利用するメリット2:1日の広告予算を決められるYouTubeマーケティングに投資しても、リターンがなければ投資効果が得られず、マーケティングを行う意味がなくなります。それゆえ、BtoB企業にとっては日々の投資を監視して、予算枠を超過しないように管理することで費用対効果を高めていくことが大切です。YouTubeの動画広告は1日単位で広告予算を決められます。それゆえ、BtoB企業は1日の投資額を設定し、その上限を超えないように管理することができます。その結果、費用対効果を見ながら、柔軟に動画広告を運用できるので、無駄なコストを発生させることなくYouTubeマーケティングを展開できます。YouTubeを利用するメリット3:YouTubeの利用者数の多さ冒頭で述べたように、60%近くのBtoB企業のユーザーは、ほとんど営業マンに会う前にインターネットで情報収集し、その時点で意思決定を行っています。そして、そのユーザーの中には企業の購買担当者や決裁者も含まれます。YouTubeの国内の利用率はすでに70%を超えていますから、彼らがYouTube動画を見る機会は少なくありません。そして、広告は人の目に触れる機会が多いほど購入に結びつきやすくなります。それゆえ、YouTubeの動画広告は非常に有効だと言えるでしょう。YouTubeを利用するメリット4:高い情報伝達力が見込める動画を活用したYouTubeマーケティングは情報伝達力に優れています。なぜなら、1分間の動画コンテンツの情報量は、Webページのテキスト3600ページ分に相当するからです。それゆえ、ユーザーに何ページも読んでもらわなくても、数分で製品やサービスの訴求ポイントを伝えることができます。また、動画コンテンツは他のコンテンツと比べて目に留まりやすいという利点があります。どのマーケティングでもまずユーザーの興味を引くことから始めますが、目に留まりやすい動画コンテンツを展開することで、マーケティングの第一ステップが容易になります。YouTubeを利用するメリット5:ビジネス担当者の負担が大幅に軽減される動画を活用したYouTubeマーケティングでは、製品やサービスの使い方をハウツー動画で解説する施策が多く用いられます。なぜなら、BtoBビジネスの商材の中には、動作なしでは製品やサービスの使い方をうまく説明できないものがあるからです。例えば、機器や装置の説明は、テキストや写真だけでは不十分です。しかし、ハウツー動画で説明すれば、使い方だけでなく迫力も伝えることができます。それゆえ、ハウツー動画はビジネス担当者の負担を大幅に軽減します。また、ハウツー動画をYouTubeで配信すれば、企業の決裁者だけでなく一般消費者にも製品やサービスの内容を知ってもらえます。そうすることで、その企業のブランドイメージが向上し、事業に対する理解も得られるでしょう。BtoBビジネスでYouTubeを利用するコツ前節ではBtoBマーケティングでYouTubeを利用するメリットを紹介しました。それでは、BtoBビジネスではどのような動画を配信すればいいのでしょうか。ここでは、この点について細かく見ていきます。製品やサービス紹介のコツ8つ企業は、広告やWebサイトへの掲載、デジタルサイネージなどに動画を活用しますが、サービス紹介や商品説明の動画は汎用性があって利用しやすいのが特徴です。ここでは、サービス紹介や商品説明の動画をより効果的にするためのコツを紹介します。製品やサービスを紹介するときのコツ1:分かりやすく伝えること商品とサービスでは分かりやすく伝えるポイントが異なります。商品には形がありますが、静止画は商品の正面を捉えることほとんどです。しかし、動画は360度展開可能なため、実物を手にしなければわからない側面や裏面、上面や底面までも見せることができます。そうすることで商品づくりや品質管理へのこだわり、安全性の高さを訴求することができます。それでは、形のないサービスについてはどうすればいいのでしょうか。サービスを動画で訴求するには、その内容や価値をビジュアル化するのが効果的です。ビジュアル化の中でも取り組みやすいのは、リアルなサービスの様子を動画に収録する方法です。これにより、実際にサービスを受けてみなければわからないという心理的ハードルを下げることができます。また、サービスの裏側を見せることで信頼感や安心感を与えるという手法も有効です。製品やサービスを紹介するときのコツ2:事例を紹介する事例紹介動画は、企業の決裁者や購買担当者に対して非常に有効な動画コンテンツです。製品やサービスの購入者にインタビューして、購入が課題の改善や解決につながったことを話してもらうのですが、その生の声は彼らにとって貴重な情報源になるからです。それゆえ、事例紹介動画をつくるときは、訴求したい内容を絞り、課題や問題の解決方法を提示し、利用者の視点からシナリオをつくることが重要です。そうすることで、訴求効果の高い事例紹介動画ができるでしょう。製品やサービスを紹介するときのコツ3:Vlogを作るVlogはvideoとblogを組み合わせた造語で、いわばブログの動画版です。Vlogを作るメリットは簡単に作れることです。vlogは基本的にカメラの前で話した動画を投稿するだけなので、撮影や編集のテクニックがなくもよく、高価な撮影機材や手の込んだ台本も不要です。また、文章を書くよりも話す方が速いので、Vlogは文字ブログよりも簡単に作れるだけでなく、多くの情報を盛り込めます。しかも、内容に映像と音声が加わるので、Vlogには訪問者に対して印象づけがしやすいというメリットがあります。さらに、Vlogには検索エンジンにヒットしやすいというメリットがあります。動画コンテンツの方が競争が少ないので、むしろ検索エンジンにかかりやすくなるからです。製品やサービスを紹介するときのコツ4:展示会の様子を流す動画を活用したYouTubeマーケティングでは、展示会の様子を流す動画コンテンツも有効です。展示会における自社のブースやセミナーの様子を収録してYouTubeで配信することで、当日来られなかったユーザーや、その後に自社の製品やサービスに興味を持ち始めたユーザーを取り込むことができます。展示会の様子を流す利点は、動画の視聴者が来場者の実際の反応を見られることにあります。視聴者が自社の製品やサービスに対する来場者の好反応を目にすれば、購買につながりやすくなるため、展示会の様子を流す動画には販売促進効果があります。製品やサービスを紹介するときのコツ5:ストーリーテリングを活用するストーリーテリングとは伝えたい思いやコンセプトを、それを想起させる物語(体験談やエピソードを含む)を引用することで聞き手に強く印象付ける手法です。これを用いることにより、イメージが伝わりやすくなり、共感度も上がるので、記憶に残りやすくなります。例えば動画制作会社の場合、制作実績を数値と事実で相手に示すよりも、クライアントとどのように関わって動画コンテンツを制作し、それによってクライアントにどういう効果が生まれたかの物語を話す方が、より強い印象を相手に与えることができます。このようにビジネスにストーリーを取り入れる効果は絶大なので、ぜひYouTubeマーケティングにも活用してみましょう。製品やサービスを紹介するときのコツ6:ホームページやLPに動画を掲載するホームページやLPに動画を掲載することにより、設定したゴールに到達するユーザーの割合であるコンバージョンレイト(Conversion Rate:CVR)を上げることができます。なぜなら、上述のように動画はテキストに比べて伝えられる情報量が多いからです。また、ページの滞在時間と購入比率は比例しますが、動画の方が訪問者が注視する時間が増えて滞在時間も長くなるので、その分だけCVRは上がります。近年、インターネットの利用の多くがスマホ経由になっていますが、動画はスマホでも閲覧されやすい傾向があります。小さなスマホの画面では、たくさんの文字を読むのに比べて、動画を見る方がよりストレスが少ないからです。以上の点から、動画付きのページを作成するのがおすすめです。製品やサービスを紹介するときのコツ7:製作した動画を商談時に利用する動画を商談時に利用することは非常に有効です。なぜなら、商談相手は文字を読むよりも動画で見た方が、商品やサービスの内容を深く理解できるからです。それゆえ、営業資料で伝えたい情報を長々と説明しなくても、短時間で商談を終えることができます。そして、説明が短かくて済むということは、その分だけ商談相手の要望のヒアリングに時間を割けるということです。そうなれば、商談相手が本当に求めている商品やサービスがより明確になるので、成約する確率が高まります。さらに、営業に動画を活用すれば、営業マンのプレゼン能力に依存することなく、一定の成果を期待できます。それゆえ、営業用の動画を作成して営業マンに持たせれば、契約率が底上げされるでしょう。製品やサービスを紹介するときのコツ8:動画広告として配信する場合YouTubeの普及によって動画広告の需要が増えましたが、動画を再生したときの前後や途中に流れるインストリーム広告がおすすめです。これには、広告再生時間が長くより複雑なメッセージを伝えやすい、視聴完了率が高く見られやすいといったメリットがあるからです。また、各プラットフォームのバナー広告枠に配信されるインバナー広告もおすすめです。これは動画を視聴中でないユーザーの目にも留まるため、ウェブサイトの形態に関係なく、多くのユーザーにターゲティング設定できるメリットがあります。さらに、ユーザーがウェブページをスクロールしたときに、コンテンツとコンテンツの間に表示されるインリード広告もおすすめです。これには、ユーザーの視覚に入りやすいというメリットがあります。YouTubeで会社紹介をするときのコツ4つ今や企業がホームページを持つのは当たり前で、そこで会社の概要や沿革などを紹介しています。しかし、テキストと写真だけでは伝わりにくい企業の活動は、動画コンテンツで発信することもあります。ここでは動画で会社を紹介するコツについて見ていきます。会社を紹介する時のコツ1:事業内容や業務風景を発信する事業内容や業務風景の動画を撮影する場合、それによって何がしたいのか(目的)を明確にしなければなりません。そして、目的の次は誰に見てもらいたいか(ターゲット)を決めますが、目的が売上の増大であれば、ターゲットは商品を求めている人になります。それゆえ、商品を求めている人の性別、年齢、指向、ライフスタイルなどの基本的属性を分析して、その人に合ったイメージの動画を作ることになります。こうして目的やターゲットが決まれば、次は構成を決めます。長い動画は飽きられやすいため、短時間の中にストーリーやインタビューを盛り込みながら、会社の歴史や概要、事業内容、コンセプト、業務風景などの中からターゲットとする人の知りたいことから内容を選別してまとめていきます。会社を紹介する時のコツ2:人材採用活動風景を流す採用動画を撮影する場合も、事業内容や業務風景の場合と同様、誰に見てもらいたいかというターゲットを決めなければなりません。求職者は新卒者か中途採用者か、どんな思いを持った人かなどの視点からターゲットを定めると、メッセージが的確に伝わります。ターゲットを決めたら、次は何を伝えたいかを決めます。そして、会社の魅力や仕事の内容など、伝えたいメッセージの内容を決めたら、さらにどのように動画を活用するかを決めます。会社説明会の前座で流すのか、大人数の場で短時間だけ流すのかなど使い方を決めていきます。こうしてターゲット、メッセージの内容、使い方が決まったら、最後に構成を決めます。例えば、社員のインタビューや実際の仕事現場を中心にしたドキュメンタリーで行くのか、それともミッションやビジョンの伝達に重点を置いたフィクションで行くのかなどです。会社を紹介する時のコツ3:企業のイメージ動画を流す企業イメージを高めるブランディング動画についても、誰に(ターゲット)、何を(メッセージの内容)、どのように伝えるか(使い方)を決めることが大切です。ターゲットとなる視聴者の基本的属性だけでなく、ペルソナを細かく設定することでメッセージが届きやすくなります。次はメッセージの内容を決めますが、それは企業価値や商品価値を高めること、新製品の認知度向上などが一般的です。それからどう伝えるのかを決めますが、採用活動やIRなどの広報活動は個別の商品やサービスの宣伝活動ではないので、ブランディング動画を流すのに適しています。また、 ブランディング動画にストーリー性を持たせることも大切です。ストーリー性がなければ、メッセージやコンセプトが明確でも広告色が強まって、動画をスキップされたり不快感を与える可能性があるからです。会社を紹介する時のコツ4:動画広告として配信する場合動画広告の場合も、最初にそれで何をしたいのか(目的)を明確にしなければなりません。動画広告の目的としては、認知拡大やブランディング、サイトに誘導してコンバージョンレイト(CVR)を上げることなどがあります。目的の次は誰に見てもらいたいか(ターゲット)を決めますが、動画広告の場合は最初の5秒でターゲットの心を掴まなければなりません。YouTubeのインストリーム広告は、最初の5秒を過ぎるとスキップすることができます。それゆえ、ターゲットに確実に動画を届けるにはこの5秒の使い方が鍵です。ウェブセミナーとして活用する場合のコツ顧客へ向けて開催したセミナーは、それを収録してYouTubeで配信すればウェブセミナー(ウェビナー)として活用することができます。ここでは、録画をウェブセミナーとして活用する場合のコツについて見ていきます。コメント機能を活用するウェブセミナーには、コメント機能を活用して視聴者の疑問を解決できるというメリットがあります。コメント機能でコミュニケーションする場合は、リアルタイムの配信がおすすめです。その場で視聴者の疑問に答えるのと同時に、オフラインのセミナーに参加しているような臨場感を醸し出すことができるからです。コメント機能を使った質疑応答は、もちろん録画した動画でもできます。その場合、時間を決めて録画した動画を配信しながら、質疑応答だけのチャットを実施する疑似的なライブ配信を行うことも可能です。ウェブセミナー動画を自社サイトに掲載するウェブセミナー動画の自社サイトへの掲載には、自社に興味を持ってくれる人を増やす効果あります。そもそも動画は情報量が多く、それを見ることで理解が深まめるために視聴者に強い印象を残せますが、ウェブセミナー動画の内容が視聴者のニーズに合えばなおさらだからです。また自社サイトへの掲載には、SEOの評価が上がりやすくなる効果もあります。視聴者目線に立って検索キーワードや求めている情報に一致させた動画は、Googleから「ユーザーの役に立つ」と評価されるので、その動画による間接的なSEO効果が見込めるからです。さらに自社サイトへの掲載には、SNSによる拡散効果も期待できます。動画をSNSでも流しておくと、動画はクリックされやすいため、SNSによる拡散が進むからです。「この動画面白い」と視聴者が興味を持てば、すぐに「みんなにも教えたい」となって拡散されていくのです。BtoBビジネスでYouTubeを活用するときの手順3つ会社紹介の動画やウェビナー動画を製作した後は、それらをYouTubeで配信するわけですが、YouTubeは誰でもGoogleアカウントさえあればチャンネルを開設することができます。ここでは、YouTubeチャンネルを開設し活用するための手順について見ていきます。YouTubeを活用するときの手順1:目的を明確にする限られたリソースを分散させないためには目的を明確にして絞ることが大事ですが、企業がYouTubeチャンネルを開設する目的はどこにあるのでしょうか。1つは、映像と音声を用いてユーザーによりわかりやすい情報を提供するためです。2つ目の目的は、若者にリーチ(広告が到達する率)するためです。YouTubeの利用率を年代別に見ると、10〜20代では90%を超え、30代でも約87%と高くなっています。それゆえ、YouTubeは10〜30代の若者に向けた情報発信のプラットフォームと言えるでしょう。3つ目の目的は、SEOです。上述のように、動画の運用はSEOとしても有効です。しかも、VSEOと呼ばれる動画SEOによって、動画コンテンツを検索結果の上位に表示させるための最適化が可能です。YouTubeを活用するときの手順2:ビジネスアカウントの開設YouTubeチャンネルを開設するには、最初にGoogleアカウントを作成しなければなりません。そして、作成したGoogleアカウントを使ってYouTubeにログインして、チャンネルを開設します。それから、ビジネスアカウント(ブランドアカウント)を作成しますが、1つのYouTubeチャネルに対して複数のブランドアカウントを作成することかできます。そして、ブランドアカウントを作成した後は、その詳細を設定します。ブランドアカウントは企業名を設定することができます。プロモーション動画やお客様の声の動画などをYouTubeに投稿するときは、どんなチャンネルなのかをわかりやすくするために、ブランドアカウントを使用するのがおすすめです。YouTubeを活用するときの手順3:動画製作からアップロードまで動画制作は、どのような動画を作りたいのかを考えて、企画を立てることから始まります。そして、企画が整ったら撮影ですが、企画段階で決めたカットをカメラやスマホで撮影して、素材を作っていきます。それから、撮影した素材に対してソフトで編集を行います。そして、編集が完了したら公開ですが、そのためには動画をアップロードする必要があります。その際、動画の規格に注意しなければなりません。それによってファイルサイズや品質が異なるからです。編集した動画をファイルに書き出す際は、いずれかの規格を選ばなければなりません。主なファイルの規格としてMPEG-4(MP4)、MOV、WMVなどがあります。この他にも規格の種類はたくさんあるので、用途に応じて変換作業を行いましょう。YouTubeでアピールするときの工夫4つ今やGoogle検索を飛ばして直接YouTubeを訪問し、チャンネルのリストの中で見るチャンネルを探すユーザーが増えています。それゆえ、YouTubeに対するSEOは、いかにYouTube内で目立つかというYouTube内のSEOにシフトしつつあります。ユーザーの多くは、新しい動画をおススメ動画や後述する関連動画の掲出によって知ります。そしてYouTubeは、その動画が閲覧中の動画の内容と関連性を持つか、その上で推薦するのにふさわしいクオリティを持つかを基準におススメ動画や関連動画を判別しています。それゆえ、このようなYouTubeのアルゴリズムの特性を知らなければ、YouTubeでアピールすることは困難です。したがって、ここではYouTubeのアルゴリズムを踏まえた施策を含むYouTube内SEOの施策を幾つか紹介し、最後にSNSやブログと関連付ける施策を見ていきます。アピールするときの工夫1:投稿した動画はトピックごとにまとめておく投稿した動画はトピックごとにまとめておく必要があります。なぜなら、その方が続けて見てもらえるため、YouTubeのアルゴリズムにより関連動画として表示される確率が高まるからです。そして、関連動画に表示されれば、それだけ多く動画を視聴してもらえるようになります。それゆえ、関連動画に表示さるには、動画を連続で見てもらえるようにする施策が必要です。そして、その施策として有効なのがシリーズ動画を作ることです。シリーズ化してまとめると動画に繋がり感が出るので、それぞれの動画を続けて視聴してもらいやすくなるからです。また、関連動画に表示さるには「〇〇チャレンジ」、「〇〇リスト」、「〇〇してみた」といった、YouTubeで人気の、まとまりのある形式を踏襲する施策も有効です。そのような形式の動画も、YouTubeのアルゴリズムによって、関連動画に表示されやすくなるからですアピールするときの工夫2:YouTube内のSEOを意識する関連動画以外のYouTube内のSEO の施策としては、キーワードの選定が極めて重要です。Googleのキーワードプランナーで検索ボリュームを調べて、同義語や類似のキーワードと比べて最も検索にヒットしやすいキーワードを選びましょう。また、タイトルを工夫してクリック率を高めることも大事です。動画のテーマやターゲット層に適したキーワードだけに限らず、興味や関心を引く文言をタイトルに使いましょう。サムネイルもクリック率に大きな影響を与えます。サムネイルには動画の内容を象徴する画像を使う、顔出しを行う、ビビットカラーを用いるなどの常用パターンがあります。その上で、自社チャンネルで複数のサムネイルをABテストして検証することは非常に有効です。アピールするときの工夫3:バナー・アイコン・ロゴは統一感を持たせるバナー・アイコン・ロゴは統一感を持たせることが重要です。統一感はチャンネルの質を高く見せるので、ブランディング効果があるからです。それゆえ、成功しているYouTubeチャンネルは、一貫したルック&フィールで明確なアイデンティティを表現しています。統一されたロゴとアイコンは、チャネルにプロフェッショナルな外観を与え、自社ブランドに信頼感をもたらします。共通のロゴをヘッダー、サムネイル、エンドスクリーンに配置しましょう。PNGファイルのロゴを透過背景として使うと、ロゴと背景デザインの重ね合わせがきれいにできます。バナーはチャンネルページの上部に表示されて目立つので、ロゴやアイコンとの統一感を保ちつつ、見栄えを良くしなければなりません。また、解像度は最大画面サイズを考慮する必要がありますが、PNGはJPEGよりも高解像度なので、テキストを鮮明に表示できます。アピールするときの工夫4:SNSやブログとの関連性を高めるYouTubeは共有機能を使って動画をFacebook、Twitter 、InstagramなどのSNSや、Ameba、gooなどのブログと共有することができます。動画をより多くの場所へ拡散すればするほど、視聴回数は伸びていきます。積極的に動画をSNSやブログと共有して宣伝していきましょう。SNSとの共有では、動画の作成理由に沿った方法を用います。例えば、あるトレンドの一環として動画を作成したときは、それに関連するハッシュタグを共有することで、動画をそれに係る一連の会話の中で広めることができます。また、ブランドの認知度向上を目的とした動画の場合は、プロフィールの自己紹介の欄にリンクを貼っておくと良いでしょう。YouTubeを活用してBtoBビジネスを促そうここまでBtoB企業でYouTubeを利用するメリット、コツ、手順およびYouTubeでアピールするときの工夫について細かく見てきました。多くのメリットや活用法があるYouTubeを活用したマーケティングは、購買のデジタル化が進む現在、BtoB企業にとっても不可欠になりつつあります。しかし、YouTubeマーケティングもマーケティングの一種である以上、マーケティング戦略の根幹であるSTP分析の考え方に基づく必要があります。YouTubeの利用率は上昇傾向にあるので、BtoB企業でもYouTubeマーケティングが今後ますます活発化することが予想されます。YouTubeを活用してBtoBビジネスを促進させましょう。弊社では、多くのBtoB企業様のYouTubeマーケティングの支援を実施しております。BtoB企業でYouTubeを活用したマーケティングを実施したい企業様がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。その他、YouTube活用の参考になるお役立ち資料も無料で公開しています。