IKEAのPR動画は面白いと言われています。そういった魅力的な動画とはどのようなものなのかを知りたい人も多いのではないでしょうか。この記事ではIKEAの動画の特徴やその制作に取られている手法を解説します。PR動画制作に興味のある方はぜひ読んで見てください。IKEAのPR動画はなぜ面白い?IKEAは従来よりユニークで独創的なマーケティング手法を展開し、話題になり続けてきました。IKEAの作るPR動画も同様に、非常にユニークでウィットに富んでいます。IKEAのPR動画がどのように作られておりなぜ面白いのかを知ることは、動画マーケティングを行う上での良い参考になるでしょう。IKEAとはどんな企業?IKEAは1943年に北欧スウェーデンで生まれたホームファニッシング企業です。「より快適な毎日を、より多くの人々に」というビジョンのもと、デザイン性機能性に優れた製品を世に送り出しています。トータルコーディネートしたモデルルームを展示することで「 IKEAのあるライフスタイル」を提案し、フラットパッケージ化された製品を客自身に組み立ててもらうという独特の販売方式で成長し、今や世界38カ国に事業展開するグローバル企業です。(2020年10月時点)IKEAのPR動画撮影の特徴4つPR動画の役割は、企業自体やその製品の価値を広く消費者に認識してもらうことです。どのようにして消費者の目に届くようにするか、どのようにして消費者の印象に残るコンテンツを制作し、どのようにして消費者の購買意欲を喚起するかが重要でIKEAの動画はそのポイントを的確に押さえて制作されています。ここでは、IKEAのPR動画撮影における顕著な4つのポイントを解説していきます。PR動画撮影の特徴1:各国それぞれでバラエティがあるIKEAは進出した国それぞれにマーケティング部門を設け、その国に合わせてマーケティングしています。各国のIKEAはそれぞれYouTube内に専門チャンネルを持ち、各国のアップロードリストとプレイリストからそれぞれの国の特色が分かります。バラエティに富んだ動画をそれぞれが制作・配信することで、その国独自のニーズに合わせているのです。PR動画撮影の特徴2:様々な切り口で制作しているIKEAのPR動画はユニークで挑戦的な切り口で制作されています。顧客を巻き込んで製品の使い方を紹介するものもあれば、1年間毎日異なる家具の動画を放映して扱う家具の豊富さを示唆するなど斬新な切り口で制作しています。扱われる対象はIKEAの製品や提案するライフスタイルだけではありません。現場のこだわりや企業姿勢を切り口にすることで「IKEAの価値観を反映」したPRを行なっています。PR動画撮影の特徴3:幅広いターゲット層に向けているIKEAが想定するメインターゲットは、センスの良い手頃な値段の製品に囲まれて生活したいと考える若い世代の家族です。PR動画制作においてもターゲットは同様ですが、個々の動画は子供も含む家族全員に向けて作られています。製品を購入するのは大人ですが、使うのは家族全員だからです。家族全員が一緒に、あるいは各々がそれぞれに楽しめる動画を制作することで、より広い年齢層のターゲットにアピールしているのです。PR動画撮影の特徴4:世間の関心が高いものと掛け合わせているスマートフォンで簡単に動画を見ることが出来るようになった現在、動画コンテンツはWebありきの能動的なものになりました。SNSやGoogleトレンドで何の検索回数が伸びているかを調べ、それと掛け合わせることにより、検索されやすく話題性の高い動画を制作することができます。IKEAは何が世間で話題になっているかを的確に判断し、それらと自社の製品をうまく掛け合わせた数々のPR動画を制作しています。IKEAのPR動画事例7選幅広いターゲットに向けられたバラエティに富んだ動画、様々な切り口で制作された話題性の高い動画とは一体どういうものなのでしょうか。ここからは、それぞれに特徴をよく表している7つの事例を見ていきたいと思います。事例1:IKEA原宿 with imma2020年6月にオープンしたIKEA原宿店は、日本初、都市部での生活のニーズに合わせたライフスタイルを提案することに特化した店舗です。そのPRに作られたのが、原宿店のモデルルームに引っ越してきたバーチャルモデルimmaの生活をYouTuberの配信風に紹介する動画です。原宿店の特徴である「都心型店舗が提案する限られた住空間でのライフスタイル」を効果的に伝えています。事例2:イケアTV みんなで食べる夕ごはんが好き篇暖かい家族の夕食風景を描いた平凡な動画かと思いきや、喋っているのはIKEA製品たちだというコミカルで賑やかな動画です。IKEAは「家」こそが家族の絆を実感させる場所だと考え、「家」をより居心地の良い場所にするための製品を作っています。カラフルで機能的なIKEAの製品たちは単なるモノではなく、居心地よく暖かな家庭の一部、大切な家族の一員なのだというメッセージが伝わってくる動画です。事例3:experience the power of a bookbookiPhone6の発表を一週間後に控えたタイミングで出されたこの動画は、1週間で900万回再生されました。紙のカタログを最新デバイスのように紹介する様に、視聴者は笑わずにはいられないでしょう。事例4:familyroom makeover ideas応募してきた一般人の家にIKEAの専門スタッフを派遣してIKEAの製品で部屋のメイクオーバーを行うIKEA Home Tourというシリーズの一編です。TVのビフォーアフター番組のように楽しみながら見ることができると同時に、製品をリアルな家庭に持ち込むことで、より身近なものに感じられる仕組みになっています。事例5:Playin With My Friends Music VideoインディーバンドがカバーするRobert CrayとBB Kingの音楽を背景にしてミュージックPV風に描かれるのは、IKEAのキッチンダイニングで子供達がおもちゃ達(正体は大人)と楽しく食事の準備をする様子です。『Family Together家族は共に過ごすことによってより良い時間を持つことが出来る』というメッセージを的確に伝えると同時に、どの世代の人も「共に」楽しめる動画になっています。事例6:Wonderful Planet 60 seconds様々なデザインの照明が暗い森の中で柔らかい光を放つ幻想的な映像と「2016年までに、販売する全ての電球をエネルギー効率の良いLEDにしていく」というナレーションが印象的な動画です。IKEAは環境、社会、経済に与える影響を考慮して事業戦略をたてています。この動画はその取り組みを見せるキャンペーンで作られました。サステナブルなライフスタイルの提供に努めているIKEAのスタンスが強く伝わってきます。事例7:meet the stars of the new IKEA catalogueカタログ撮影に挑むモデル達の意気込みの一方で、出来上がったカタログの主役はIKEA製品、全ての人の人生を変えるIKEAカタログは「カタログを見る」人の人生を変えるものなのだという皮肉なユーモアに溢れた動画です。IKEAは創業以来続く紙のカタログにこだわり続けています。世界2億2千部もの数が配布されるカタログ制作の裏側を描くことで、いかに誇りを持って制作されているものなのかを伝えています。IKEAのPR動画で顧客に与えられる効果2つ先にあげた事例からも分かるように、IKEAのPR動画は様々な切り口からPRとしての役割を的確に果たし、世界中どの世代の人が楽しく視聴できるコンテンツです。ここからは「コンテンツ自体を楽しみながら視ることが出来るPR動画」がどんな効果を顧客に与え得るのかを見てみましょう。楽しみながら視聴できる楽しく動画を見ることで、視聴者はコンテンツ制作者としてのIKEAに興味を持ち「こんなに楽しい動画を作る企業ならそこの製品も素敵なものに違いない」という、購買意欲に直結するポジティブな印象を抱くことになるでしょう。また、コンテンツ自体への興味から「次はどんな面白い動画が出てくるのだろう」という期待が生まれ、その期待が他の動画の視聴数を伸ばし、より幅広い顧客層の目にPRが届く結果に繋がるのです。潜在的な悩みにアプローチできるIKEA UKは人形たちの生活をPV風に楽しく描いた動画を制作しました。イギリス人の持つ「家が小さい」という悩みを「ドールハウスでの楽しい生活」としてポジティブに表現し、人形たちの生活を通じて狭い空間を有効に利用できる家具を紹介しています。直接的にではなく婉曲に描くことで、顧客の潜在的な悩みへ自然にアプローチできます。IKEAのPR動画を参考に動画マーケティングを行おうPRでありながら、視聴者のニーズに応えて感情に訴えかけるものであることが、IKEAの動画作りのコツと言えるでしょう。IKEAを参考に視聴者とのコミュニケーションを意識することで、より効果的なPR動画が作れるのではないでしょうか。動画をマーケティングに上手く活用すれば、今より利益をあげられる可能性があります。認知度向上や売り上げに悩んでいる場合は、動画マーケティングを活用してみるといいでしょう。動画を見る人は増えているため、今後ますます動画でのビジネスの場が増えることが予想されます。いち早く動画マーケティングを採用して、ビジネスに活用していきましょう。弊社では、動画を活用したマーケティングのご支援をしており、SNS・YouTubeチャンネル運用やインフルエンサーキャスティング・動画広告運用代行等、企業が動画を活用するための総合的な支援体制がございます。動画マーケティングを実施したいすでに動画を活用しているけどうまくいかずに困っているといったようなお悩みを抱えている企業様がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。その他、動画活用に参考になるお役立ち資料も無料で公開しています。