商品をプロモーションする際、成果報酬型のアフィリエイト施策は余分な広告費がかからないと言った点で、使い方によってはコストパフォーマンスが高い施策であると言えます。しかし実際には、ただアフィリエイト広告を出せば成功するわけではなく、始める前に知っておくべき、成果報酬の相場や注意点が多々あります。そこで今回の記事では、実際にアフィリエイト広告を始める前に知っておきたい、業種別の成果報酬の相場や注意点を解説していきます。これからアフィリエイト広告を実施検討されている方はぜひ今回の記事を参考にしてみてください。まず知っておきたい、業種別の成果報酬相場アフィリエイトはASPに出稿した広告を、アフィリエイターが選んで各メディアで宣伝してくれることで、顧客にリーチできるものです。成果を出すためには、まずアフィリエイターに自社の広告を選んでもらう工夫が必要です。条件やジャンルも重要ですが、多くのアフィリエイターが重視するのは、やはり成果報酬の高さでしょう。最低限、相場程度の成果報酬を出せないのであれば、競合の案件に埋もれて成果が出ない可能性もあります。ここではアフィリエイト市場でメインとなる業界の相場を紹介していきます。コスメ案件の報酬相場コスメ案件の広告は、大まかに分けて2種類あり、新規顧客の獲得に重きを置いたものと、リピーター獲得を視野に入れたものがあります。それぞれ報酬相場は異なり、目安としては以下のとおりとなっています。新規顧客獲得が目的:商品購入金額の150%前後リピーター獲得も重視:商品購入金額の10~30%程度新規顧客獲得に重きを置いた場合、トライアルセットの購入金額の150%を目安に報酬を設定するのが一般的です。あくまで新規顧客向けのプロモーションのため、初回購入のみを対象とするのがポイントです。一方、リピーターの獲得も視野に入れている場合は、トライアルセット以外の商品の購入に対して、10~30%程度の報酬を設定しておくと成果につながりやすいでしょう。健康食品案件の報酬相場健康食品案件(ダイエット関係含む)は、継続することを前提とした商品が多く、長期購入が見込めるジャンルです。そのため広告主が投入する費用も高額となりやすいのが特徴です。基本的には初回購入のみを対象とし、購入金額の100~500%程度を報酬とするのが一般的です。相場の幅が大きい理由は、単発購入を対象とするか、定期購入を条件とするかの違いとなっています。定期購入を条件とする場合は、高額に報酬を設定してみましょう。脱毛案件の報酬相場脱毛も継続利用が見込みやすく、客単価も高額となる傾向にあることから、報酬も高く設定する広告主が多いです。体験来店を対象とするなら、1件あたり5,000円~10,000円あたりが相場ですが、あくまで無料~安価な体験料の場合となっております。有料かつ高額な体験は報酬額も検討するなど、他社との差別化を狙いたいところです。脱毛を含む美容関連は、競合が多く報酬額に差が出にくいのも特徴です。他社よりも選ばれやすく、継続的に掲載してもらえるようにするためには、成果を多く上げているアフィリエイターに特別報酬を提案する手法もおすすめです。クレジットカード案件の報酬相場クレジットカード案件は、入会金や年会費が無料のタイプと、有料のタイプの2種類に分かれています。入会金や年会費が無料のクレジットカードは顧客にとってもハードルが低く、成果につながりやすいため、報酬はさほど高くなくても大丈夫でしょう。一方、ゴールド・プラチナなど入会金や年会費が発生するクレジットカードはハードルが高く、成果につながりにくい特徴があります。そのためクレジットカードの報酬は、ハードルの高さによって以下のとおり異なっています。入会金や年会費が無料:1,500~5,000円程度入会金や年会費が有料:10,000円以上ゴールドやプラチナなど、成果が得にくいクレジットカードのプロモーションを行うときは、他の広告とあわせて認知拡大から狙うやり方もあるでしょう。オンラインゲーム案件の報酬相場オンラインゲームも、基本プレイ無料か、有料かで報酬が異なっています。基本プレイ無料なら会員登録やダウンロードなどの成果につながりやすいため、1件あたりの報酬が低くても宣伝されやすくなっています。基本プレイ無料または有料のオンラインゲームで、報酬の目安はそれぞれ以下のとおりです。基本プレイ無料:1件あたり150円程度~有料:月額利用料の150%~年齢制限があるゲームのように、会員登録できる顧客が特定の層に限られる場合は、報酬額を2~3倍程度アップさせることも視野に入れてみましょう。自社商材は大丈夫? アフィリエイト広告に向いていない商材自社で広告配信のリソースを確保する必要がない点や、ASPの固定費以外は成果に応じた費用のみを支払えば良い点など、アフィリエイト広告には沢山のメリットがあります。一方で注意しなければならないのが、すべての商材がアフィリエイト広告に向いているとは限らないことです。本格的にアフィリエイト広告を導入するなら、まずは自社商材との相性を確認してみましょう。ここでは一部の例として、アフィリエイト広告に向いていない商材を紹介していきます。対象となる地域が狭い商材アフィリエイト広告は、より多くの顧客にメディアや広告を閲覧してもらい、成果につなげるためのものです。広告を掲載するアフィリエイター側も、多くの成果につながる案件を優先して取り扱おうと考えています。対象地域が1都道府県や一部の市区町村など、狭い範囲に限られる商材は、アフィリエイト広告には向いていません。従来の新聞折り込み広告など、ピンポイントで狙った範囲に訴求できる広告を選んだ方が良いでしょう。最低限、東京・大阪・福岡など主要都市に出店している店舗など、複数の地域の顧客にアプローチできる商材がアフィリエイトに向いていると言えます。ごく限られた期間のみのキャンペーンキャンペーン期間が短すぎるプロモーションも、アフィリエイト広告向きではないです。アフィリエイトは中長期的な発信で少しずつ成果が出てくるケースも少なくないため、短期での効果を望む商材とは相性が悪いです。たとえばオープン記念など1~2日程度で終わるキャンペーンの場合、直前に広告を出稿しても掲載してくれるアフィリエイターは増えにくいです。何か月も前から広告を出稿して、少しずつ認知度を拡大する方法なら多少は効果が期待できるが、ランニングコスト的な問題が生じる。ただし1週間~1か月など、短期すぎない期間のプロモーションであれば、費用対効果を出しやすいジャンルもあるため、ASPの担当者と相談してみるとよいでしょう。BtoB向けの高単価商材BtoB向けの商材は高単価なため、成果報酬も相応の金額で設定しやすく、アフィリエイターが集まりやすいと思われやすいですが、実はハードルが高い案件となっております。第1の理由として、アフィリエイターの多くがBtoC向けサイトを作っていることがあげられます。アフィリエイト広告のメリットのひとつは、アフィリエイターが消費者目線で商品やサービスの魅力を伝えられることです。BtoB向け商材の場合は、企業ごとの課題に適したものが選ばれるため、個人の感想だけでは購入に至ることは少なくなっております。第2の理由として、個人顧客と比べると意思決定者が複数名おり、商品の成約までのハードルが高いことが挙げられます。営業担当者との信頼関係や、企業の課題に沿った合理的理由、予算との兼ね合いなど、さまざまな要素が絡み合って購入が決定するため、アフィリエイト広告だけで成約につなげるのは難しくなっています。BtoBで狙うなら、店舗向けなどの導入ハードルが低い商材を中心に検討しましょう。アフィリエイト広告を始める際に知っておきたいことアフィリエイト広告を始める前に、知っておきたいことを2つ紹介します。メリットにばかり目が行きがちですが、広告を出稿するときは次のことを意識して戦略を立てることも大切でしょう。サービスの認知が広がった際に思い出してもらえる工夫をしておくアフィリエイト広告で商品やサービスの認知が拡大できても、いざ比較検討段階に入ったとき、正確な名称を思い出してもらえなければ成果には繋がりません。競合他社に似たような商品やサービスがあった場合、他社への流入を許してしまいます。きちんと自社の商材へ誘導するためには、検索しやすいサービス名・競合にはない強みなど、他社と差別化できるものをもっておくことが大切です。サービス名が長くて覚えてもらいにくい場合は、略称を定着させるなどの工夫も視野に入れてみましょう。費用を抑えることだけに固執せず、LTVで考えるアフィリエイト広告は費用対効果が高く、テレビCMや屋外広告などに比べると費用を大幅に抑えられるメリットがあります。しかし費用を抑えることだけに固執すると、適切な報酬を提示できなかったり、想定よりも成果を得られなかったりする場合もあります。安価すぎるASPもサービスが十分でない場合があるため、費用だけを優先するのは失敗のもとになるでしょう。安い費用で単発購入の顧客を多く獲得するのではなく、顧客のファン化も狙うことがプロモーションを成功させるコツです。LTV(顧客生涯価値)を念頭に置いて、継続購入してもらう工夫も取り入れてみましょう。たとえば定期購入プランありの健康食品の場合、一定期間購入した顧客にはプレゼントを用意しているケースもあります。定期的なDMやアフターサポート、ポイント制度など、顧客が継続して購入したいと思える工夫を取り入れ、LTVの向上を目指してみましょう。動画を活用したアフィリエイトを実施するなら、弊社までご相談ください。いかがだったでしょうか?今回は実際にアフィリエイト広告を始める前に知っておきたい、業種別の成果報酬の相場や注意点を解説しました。アフィリエイト広告について、具体的なイメージを掴んでいただけたなら幸いです。 弊社では、アフィリエイト広告のコンサルティングサービスを提供しています。動画やインフルエンサー等を活用したアフィリエイト広告施策をご検討の企業様は下記までお気軽にご連絡くださいませ。お問い合わせはこちらから。