インターナルブランディングに興味のある経営者の中には、どのような手順や進め方があるかを知りたい方も多いのではないでしょうか。この記事ではインターナルブランディングの手順や進め方を紹介します。自社でインターナルブランディングを行いたい方は是非読んでみてください。インターナルブランディングとは何か?インターナルブランディングとは、「自社の理念や生み出す価値などを明確にし、これらを浸透させる内部活動」です。企業などの顧客に対する企業イメージ活動である「ブランディング」を従業員向けに行うことで、社内に自社ブランドについてのことを浸透させる目的があります。なぜ今重要視されている?インターナルブランディングが明確になっていると、従業員が自社のブランドの価値を理解、意識することで企業が何を目指しているかを考えるなど、モチベーションを上げることにつながります。さらに、従業員が自社のブランドを正しく理解することで、社外へどのように発信すればよいかが明確になるため、その結果、ブランドに魅力を感じた求職者が増えるなど、求人活動にもプラスに働きます。インターナルブランディングの手順5つインターナルブランディングには適切な手順があります。まず、自社のブランドの状況を把握し、目的や目標を決めることが必要です。そして、決めた目的や目標について従業員が行動できるように「見える化」し、どのような活動をすればよいかを決め、活動を継続します。ここでは「状況を理解する」、「目的を決める」、「見える化する」、「施策を選ぶ」、「施策を継続する」としてそれぞれの内容を見ていきましょう。インターナルブランディングの手順1:状況を理解するインターナルブランディングを進めるには、「社内でのブランディングの現状について」知ることが大切です。「従業員が自社のブランドのことをどれくらい理解しているか」が分かれば、インターナルブランディングを進めていくうえでの課題が明確になり、方法や手順を考える指標にできます。インターナルブランディングの手順2:目的を決めるインターナルブランディングを行うには、企業理念や従業員の行動指針を決める必要があります。企業理念や従業員の行動指針が曖昧だと、インターナルブランディンを行う具体的な方法が定まりません。また、インターナルブランディングを行う指標を決めるときは数値化できるものにして、伝えたい企業理念や行動指針から外れないように観測する必要があるでしょう。インターナルブランディングの手順3:見える化するインターナルブランディングを広める目的や目標を決めたら、各従業員がそれらの内容を理解し行動できるように「見える化」することが重要です。これは、インターナルブランディングの目的や目標を決めるだけでは、必ずしも各従業員に浸透するとは限らないからです。そのため、社内報やイントラネットなどで従業員に広く深く告知し、随時発信し続けることが重要となります。インターナルブランディングの手順4:施策を選ぶインターナルブランディングには、施策、つまりどのように実行すべきかを考え、計画を立てることが大切です。これは、目的によって効果的な方法が変わるからです。施策は社内のワークショップなどを活用し、事業などの本質を定義するところから始まり、達成したい目標と目標に達するまでのプロセスを設定します。施策の方法としては、社内報の発行、社内総会を開く、社内コンテストを開くなどがあります。インターナルブランディングの手順5:施策を継続するインターナルブランディングを施策するときは目標への達成度を確かめられる指標を置き、常に達成度を確かめる必要があります。これは、当初考えていた施策では効果が出ないことがあるためで、この場合は施策の内容を改善していきます。また、ある程度の効果が出た場合は、より効果の高い施策に変更することもあるでしょう。インターナルブランディングでもPDCAサイクルを回すことでより効果の高い施策を実行できるでしょう。インターナルブランディングの施策5つインターナルブランディングを進めるにはいろいろな方法があります。単なる啓蒙活動ではなく、目に見える形にすることが肝要です。ここでは目に見える形として「ポスターを作る」、「本や動画を制作する」、「サイトを制作する」の3点を、また、インターナルブランディングを継続するための方法として「アンケートをとる」と「ワークショップを開く」の2点を見ていきましょう。インターナルブランディングの施策1:ポスターを作る自社の理念や生み出す価値などに愛着を持ってもらえるようにポスターを作るのも、インターナルブランディング活動のひとつとして有効です。ポスターを掲示することで、自社の理念や生み出す価値などが目に入る機会が多くなります。ただし、ポスターを貼りすぎると主張が強くなってしまうこともあり得ます。「さりげなく目につくようにする」方法がいいでしょう。インターナルブランディングの施策2:本や動画を制作する本や動画を作ることも、インターナルブランディングの方法として効果があります。本は文字や画像情報として、動画は映像と音声にして自社の理念や生み出す価値などを従業員に伝えられます。また、本という形であれば常時持ち歩けるため、いつでも自社のブランドについて確かめられます。しかし、本や動画を制作するには専門知識が必要になるため、自社内での制作が困難なときは制作会社に依頼することも必要でしょう。インターナルブランディングの施策3:社員向けのサイトを制作する企業情報などを従業員向けのウェブサイトとして発信することも、インターナルブランディングの手法として利用可能です。ウェブサイト内に企業理念や歴史などのブランドにかかわる情報を盛り込んで従業員と共有できます。また、ウェブサイトやSNSの「随時更新が可能」という特徴を生かせば、社内のさまざまな情報を随時追加することが可能ですので、いつでも最新の情報を発信できます。インターナルブランディングの施策4:アンケートを実施するインターナルブランディングを進めるには、行った施策が適切か、従業員に浸透しているかなどについてアンケートを取るのが有効でしょう。インターナルブランディングを施策した側が「良い出来」と思っても、社員の側では不評ということもあり得ます。アンケートを取ることで、インターナルブランディングの施策のPDCAサイクルを回せます。インターナルブランディングの施策5:ワークショップを開催するインターナルブランディング自体や施策を強化する方法として、ワークショップが挙げられます。ワークショップの目的は、自社の理念や生み出す価値などについて話し合って共通認識を持つことです。インターナルブランディングは「押し付け」になりがちですが、従業員が自社ブランドについて共通認識を持つことで、自然な形で自社の理念や生み出す価値などを浸透させられます。インターナルブランディングのメリット5つインターナルブランディングにはさまざまなメリットがあります。従業員に企業理念が浸透することで従業員の主体的な行動が期待でき、製品やサービスの向上につながるでしょう。また、従業員の満足度が上がり離職者が減ります。さらに、求人活動にも役立ちます。ここでは「企業理念の浸透」、「従業員の主体性」、「従業員の満足度」、「自社製品やサービスの向上」、「優秀な人材の確保」を見ていきましょう。インターナルブランディングのメリット1:企業理念の浸透インターナルブランディングは、従業員の企業ブランドの理解や浸透に役立ちます。入社したばかりの従業員はその企業ブランドのことをよく知らないことが多く、長く勤めている従業員も自社のブランドを誤解していることもあります。また、企業活動のグローバル化で日本人以外の従業員にも、企業理念を正しく知ってもらう必要が出てきました。インターナルブランディングを適切に施行すれば、従業員に自社ブランドを浸透させられます。インターナルブランディングのメリット2:従業員が主体性を発揮するインターナルブランディングの目的は「各従業員が明確なブランド意識を持って主体的に行動すること」です。トップダウンではなく各従業員が主体的に動くことで、社内での発言や行動を促します。また、各従業員が日々の活動の中で自社ブランドを意識することで、企業の目標達成やブランドの価値を上げられ、その結果、企業価値も上がります。インターナルブランディングのメリット3:従業員満足度が上がるインターナルブランディングは、従業員の満足度を上げる重要な手段といえます。各従業員が自社ブランドのことを正しく理解できていれば、「企業ブランドを背負っている」という認識で主体的に働くでしょう。また、SNSなどでも「どのような企業か」や「企業ブランドについて」を具体的に発信していけるでしょう。インターナルブランディングのメリット4:自社製品やサービスの向上インターナルブランディングで企業ブランドが従業員に浸透すれば、製品やサービスが生まれた理由を理解でき、新しい製品やサービスを作り出す原動力になります。また、従業員が企業ブランドを理解していればカスタマーサポートでも良い対応ができ、それによって良い製品やサービス、カスタマーサポートなどがあれば企業価値が上がっていくでしょう。インターナルブランディングのメリット5:優秀な人材の確保インターナルブランディングが働いていれば離職率が下がり、そのうえ、共感を持った人材を確保できます。従業員の仕事に対する目標ができると「この会社で働く理由」が明確になるからです。その結果、離職率が下がることにつながります。また、企業ブランドが明確になっていれば、求人活動時にも適切な求人広告を出せ、価値観に共感してくれる求職者を引きつけられるでしょう。インターナルブランディングでビジネスの質を高めようインターナルブランディングは「従業員が働く動機づけ」として重要な要素です。従業員が自社の理念や価値観を理解していれば、より良い商品やサービスの開発につながります。また、社内でブランド価値が明確であれば、求人をする際の基準が明確になります。インターナルブランディングにはさまざまな方法や手段がありますので、自社にとって一番良い方法や手段を探してみましょう。弊社では、クリエイティブを活用した企業の認知拡大・ブランディングのご支援も行っております。多くの企業でブランディングや認知拡大に成功しています。ぜひ各種クリエイティブ活用したブランディングや認知拡大による売上増加を狙いたい企業様はお気軽にお問い合わせください。マーケティングを中心に、EC・D2Cのブランド成長、クリエイティブ制作、およびビジネスで役に立つ「フレームワーク集」等の資料を「個人情報入力不要」で無料で公開しております。