YouTubeのアノテーション機能を使うことで、動画に補足説明を加えたり、視聴者を他のコンテンツへ誘導したりすることができます。それゆえ、これにより差別化がはかれるだけでなく、チャンネル登録数の伸びやSEO対策の効果も期待ができます。ぜひ今回のコラムを参考に活用してみてください。アノテーションとはなにかアノテーションとは注釈を意味する言葉です。IT用語としては、特定のデータに情報タグ(メタデータ)を付加するという意味で用いられます。アノテーションとして付加される情報タグは基本的に文字情報(テキストデータ)ですが、その形式は幅広く、テキストデータの他に画像データ、音声データなどあらゆる種類のメディアにアノテーションを付与することが可能です。AIの分野では音声、画像、テキストなどの教師データに付けられる情報タグをアノテーションと呼びます。AIは情報タグを読みつつ教師データを読み込むことで、教師データからは読み取りにくい抽象的・婉曲的な要素を把握して各データの特徴や傾向を学習します。アノテーションの活用種類5つ動画におけるアノテーションは、動画にボタンリンクを設置することで他の動画やチャンネルに飛ぶためのテキストエリアのことです。YouTubeは標準でこの機能を内蔵しているので、誰でも無料で使用できます。YouTubeのアノテーションは5種類ありますが、それらに共通の設定項目はフォントサイズ、文字色、背景色または枠色、表示時間、リンク、エリアです。そして各アノテーションは、後述するタイトルを除き、エリアの形や構成が違うだけで機能的な差はほとんどありません。アノテーションの活用種類1:ラベルYouTubeでは、動画の特定部分を呼び出して名前を付けるラベルを作成することができます。そしてラベルは、フォントサイズ、文字色、背景色または枠色、表示時間、リンクの設定が可能で、エリアは枠とキャプションから成ります。アノテーションの活用種類2:タイトルYouTubeでは、動画のタイトルを表示してテキストオーバーレイを作成することができます。しかし、ラベルと違って背景色または枠色とリンクを設定することができません。また、タイトルのエリアは文字のみから成ります。アノテーションの活用種類3:吹き出しYouTubeでは、テキストを表示する吹き出しを作成することができます。吹き出しは、フォントサイズ、文字色、背景色または枠色、表示時間、リンクについて設定することができ、エリアの形は四角形から突起の出た吹き出し形になっています。アノテーションの活用種類4:メモYouTubeでは、テキストを表示するボックスであるメモを作成することができます。メモも、吹き出しと同様にフォントサイズ、文字色、背景色または枠色、表示時間、リンクの設定が可能です。しかし、エリアの形は吹き出しと違って普通の四角形です。アノテーションの活用種類5:スポットライトYouTubeでは、動画内の指定領域をスポットライトで強調することができます。スポットライトされた部分にカーソルを合わせると、指定しておいたテキストが表示されます。スポットライトも、メモと同様にフォントサイズ、文字色、背景色または枠色、表示時間、リンクの設定が可能です。そして、エリアの形もメモと同様に四角形ですが、その構成は枠とキャプションの組み合わせです。YouTubeアノテーションとは前述のようにYouTubeのアノテーションとは、動画上に表示できるクリック可能なテキストやエリアのことです。そして、アノテーションは視聴者から反応を引き出したり、動画の内容を補足説明したり、他コンテンツにつなぐなどの目的で用いられます。アノテーションを使用すると、形や色で目を引くエリア、その中で情報を与えるテキスト、双方向性を担うリンクを動画の上に重ねられるので、視聴者により豊かな見る体験を提供することができます。YouTubeアノテーションを表示する方法6つ前述のようにアノテーションはエリア、テキスト、リンクによって視聴者との交流を促しますが実際、動画にアノテーションを付けるにはどうすればよいのでしょうか。ここでは、アノテーションを表示する方法について見ていきます。アノテーションを表示する方法1:マイチャンネルYouTubeにログインしてサイドメニューが表示されていないときは、YouTubeのロゴの横にある3本線のマークをクリックします。すると、サイドメニューが左列に現れるので、そこで「マイチャンネル(自分の動画)」をクリックします。アノテーションを表示する方法2:動画の管理「マイチャンネル」をクリックすると、そのTOPページに飛ぶので、画面上部のヘッダーにある「動画の管理」ボタンをクリックします。そうすると、自分がアップロードした動画の一覧が下に表示されます。アノテーションを表示する方法3:編集動画一覧の中から、アノテーションを付けたい動画の「編集」部分にある下向き三角印をクリックします。すると、ドロップダウンリストが現れるので、そこから「アノテーション」をクリックします。アノテーションを表示する方法4:アノテーションを追加「アノテーション」をクリックし編集画面に移動すると、左上のプレビュー画面、左下のタイムライン画面、右側の設定画面の3つのエリアに分かれています。右側の設定画面で「アノテーションを追加」をクリックすると、ドロップダウンリストが表示されるので、リストの中から使用したいものを選びましょう。例えば「吹き出し」を選択すると、吹き出しにテキストを入れるためのボックスが表示されるので、そこにテキストを入力します。アノテーションを表示する方法5:タイムボックステキスト入力後は編集です。テキストを入れるボックスの下に、フォントのサイズとカラー、吹き出しのカラーを編集するためのアイコンが3つあるので、アイコンの横にあるドロップダウンリストから指定したいものを選択します。その後、どのタイミングで動画中に吹き出しを表示させるのかを設定します。3つ並んだアイコンの下にある「開始」と「終了」のところで、表示するタイミングの指定が可能です。また、表示タイミングの指定は、左下のタイムライン画面のタイムライン上のボックス(タイムボックス)でも行えます。その場合は、タイムボックスの中に表示された吹き出しをドラッグして左右に動かすことでタイミングを指定します。アノテーションを表示する方法6:場所の移動表示するタイミングを指定したら、次は動画上のどこで表示させるかの設定です。左上のプレビュー画面で動画を再生させると、指定された時間に吹き出しが表示されます。その吹き出しをドラッグして表示させたい場所にドロップすると、そこに表示させることができます。最後に画面右上の「変更を適用」ボタンを押すと設定は終了です。吹き出し以外のアノテーションについても同じ手順での設定が可能です。YouTubeアノテーションを付ける際のコツ5選ここまでアノテーションの付け方について見てきましたが、アノテーションは動画を作成中に付けるものではありません。あくまでYouTube機能の一部なので、YouTubeにアップロードした動画に対して、その管理画面からアノテーションを付け加えます。ここからはアノテーションを付ける際のコツについて見ていきます。アノテーションを付ける際のコツ1:ボックスの色上述のようにアノテーションの枠やボックスの色は、編集画面で選ぶことができます。そして、視聴者の注目を集めるために、赤、青、オレンジなどの鮮明な色を使用することも可能です。しかし、カラフルすぎると動画が見づらくなってしまうので、派手なら良いというわけではありません。それゆえ、どうしても注意をひきたい場合を除き、基本的には白、黒、グレーなどの地味な色を動画に合わせて使用するのがおすすめです。アノテーションを付ける際のコツ2:表示時間の調整アノテーションの表示時間が長すぎれば、動画に集中することを妨げるので視聴者が邪魔に感じますが、反対に短すぎれば読みづらくなってしまいます。それゆえ、YouTubeは5〜7秒の表示時間を奨めています。上述のように、アノテーションの表示時間は編集画面で設定できるので何か特別な理由がなければ、この推奨時間内に表示を留めるように努めましょう。アノテーションを付ける際のコツ3:表示位置アノテーションの目的は、動画上に表示してその情報の補足説明を視聴者に届けることにあります。それゆえ、動画の中心から離れた位置に表示させることが望ましいのですが、中心から遠くても、画面下部での表示は字幕や広告などで隠れてしまう恐れがあるでしょう。したがって、おすすめの表示位置は画面上部ですが、その左側が最良で、次が中心、最後が右側の順になります。アノテーションを付ける際のコツ4:アノテーションの数アノテーションは単に付ければいいというものではなく、付けすぎるとごちゃごちゃして画面が見にくくなってしまいます。そのため、少ない数の表示でも工夫すれば注目を集めることができるので、アノテーションは3つ以上を同時に表示させないようにしましょう。アノテーションを付ける際のコツ5:視聴者とのズレアノテーションを使用すると視聴者の注意を喚起できるので、その反応を高めることができます。しかし、アノテーションはあくまで動画の補助情報なので、使い方によってはかえって視聴者の動画を見たいという欲求を妨げてしまいます。それゆえ、このようなアノテーションによる視聴者とのズレを回避するために、視聴者の興味を惹きつける内容の動画を作成しなければなりません。YouTubeアノテーションを付ける際の注意点前述のように、アノテーションを使用する際に注意すべき点は、視聴者の興味を動画から逸らさないことです。そのためには、アノテーションの役割を動画に付加価値を与えることとして捉え、動画の再生を妨げる事柄は極力排除すべきです。また、視聴者または動画を埋め込む者はアノテーションを非表示にすることができます。それゆえ、このことを踏まえて、アノテーションの表示がなくても動画の価値が変わらぬように努めなければなりません。さらに、スマートフォンやタブレットではアノテーションが表示されないことも認識する必要があります。YouTubeアノテーション機能を活用しようここまでYouTubeのアノテーションについて、その定義や活用するための要素、さらには付け方、付ける際のコツや注意点を見てきました。アノテーションを使うことで動画だけでは伝えきれない内容を補ったり、視聴者を他のコンテンツへ導けます。つまり、アノテーションによって文字による補足説明、自分のチャンネルやおすすめ再生リスト、さらにはHPなどに誘導できるのです。アノテーションを付けるのが最初は面倒だと感じても、慣れれば数分で付けられます。この一手間を惜しまないことで差別化できるだけでなく、チャンネル登録数の伸びやSEO対策の効果を期待することができます。ぜひ、YouTubeのアノテーション機能を活用しましょう。弊社では、企業のYouTubeチャンネル運用支援に特化してサービス展開をしております。これまで上場企業から地方企業まで多くの企業のYouTubeチャンネルをサポートしており、年間10,000本以上の動画制作を行なっております。YouTubeに関するお悩みがございましたらぜひ気軽にお問い合わせください。その他、YouTube運用の参考になるお役立ち資料も無料で公開しております。