観光業における「インバウンド」を増加させるために重要な役割を担うのが、インバウンドメディアです。この記事では、インバウンドメディアについて、また公開されているインバウンドメディアを20個紹介しています。インバウンドメディアに興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。インバウンドとは?「インバウンド」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。インバウンドという英単語は、日本語では「入ってくる」「本国行きの」という意味を持ちます。ビジネスにおいても使用される言葉ですが、使用する業界によって意味が少し異なります。例えば、観光業でインバウンドと言えば、訪日旅行を意味します。また、マーケティングにおいては、自社のコンテンツから自社商品の販売を促すことを、インバウンドマーケティングと呼びます。インバウンドメディアについて今回は、観光業における「インバウンド」の訪日旅行について注目していきます。まず、インバウンドメディアというメディアがあるのをご存知でしょうか。インバウンドメディアとは、日本を訪れる外国人観光客を増加させるために、日本の観光情報を発信するメディアです。また、日本への旅行に興味を持ってもらえるよう、日本の魅力を伝える役割を担っています。インバウンドメディアの需要の高まりそして、近年インバウンドメディアの需要は高まっています。なぜなら、訪日外国人数が増加しており、さらなる情報発信が必要とされているからです。また、言葉や文化が異なる日本での観光を楽しんでもらうために、インバウンドメディアからの情報発信が必要とされています。インバウンドメディアの種類インバウンドメディアには、様々な種類のメディアが存在しています。例えば、フリーペーパーなどの印刷物、そしてウェブサイトが挙げられます。さらに、近年は世界中でSNS(ソーシャルネットワークサービス)が利用されているため、SNSを活用したインバウンドメディアも注目されています。中でもInstagramやYoutubeにおいて、インフルエンサーによるインバウンドメディア運営も注目を集めています。インバウンドメディアの活用方法インバウンドメディアは、情報発信だけではなく、訪日外国人の消費を増加させることや動向の調査にも活用することができます。例えば、インバウンドメディアから、日本で購入できる日本ならではの商品、もしくは体験サービスの紹介などを行えば、訪日外国人の旅行における消費を増やすことに繋がるでしょう。さらに、インバウンドメディアを訪日外国人がどのように利用しているか分析をすることで、訪日外国人の動向を調査することもできます。活用されるインバウンドメディアの条件3つでは、ここからは活用されるインバウンドメディアの条件を3つご紹介します。世界中に日本の魅力を伝えることのできるインバウンドメディアを運営するためには、気をつけるべきポイントがあります。活用されるインバウンドメディアにするために、ぜひ以下の条件を参考にしてみてください。インバウンドメディアの条件1:多言語または対象に合わせた言語を使用していることインバウンドメディアの条件の1つ目は、多言語または対象に合わせた言語を使用していることです。訪日外国人は、英語を話す外国人だけではありません。そのため、インバウンドメディアは、多言語に対応できることが重要です。そして、多言語に対応していることで、より多くの外国人に利用されるメディアになるでしょう。もしくは、ある特定の国籍を対象にしたインバウンドメディアであれば、その国籍が使用する言語に対応している必要があります。インバウンドメディアの条件2:インバウンドの目的に合わせた内容にすることインバウンドメディアの条件の2つ目は、インバウンドの目的に合わせた内容にすることです。インバウンドメディアでは、訪日外国人が日本旅行への目的に合わせた情報を発信することが大切です。例えば、日本の美しい景色が見たい訪日外国人向けの情報や、文化や食事について知りたい人向けの情報などがあります。もしくは、訪日外国人が訪れるであろう地域に特化した情報を発信することも有効でしょう。インバウンドメディアの条件3:訪日外国人が必要な情報が網羅されていることインバウンドメディアの条件の3つ目は、訪日外国人が必要な情報が網羅されていることです。インバウンドメディアは、訪日外国人が訪日旅行について情報を収集するために利用されます。そのため、彼らが必要とする情報を発信していることが重要です。例えば、ビザの取得方法から、日本での交通機関の利用方法、宿泊施設の探し方など、訪日旅行では必須となる情報などを網羅していることが大切です。海外へ日本を紹介しているインバウンドメディア20選>ここからは、実際に海外に向けて日本を紹介しているインバウンドメディアを20個ご紹介していきます。インバウンドメディアにも様々な種類があるので、どのようインバウンドメディアが運営されているのか、ぜひ参考にご覧ください。インバウンドメディア1:JNTO日本を紹介するインバウンドメディアの1つ目は、JNTOです。JNTOとは、Japan National Tourism Organizationの略称で、日本語では日本政府観光局と呼ばれます。海外へ向けた訪日旅行の宣伝や、訪日外国人への観光情報を発信しています。日本の魅力的なスポット紹介や、訪日旅行に必要な情報を見ることができます。そして、使用言語は、アジア、ヨーロッパ、アメリカ、中東です。JNTOhttps://www.jnto.go.jp/jpn/インバウンドメディア2:ZEKKEI Japan日本を紹介するインバウンドメディアの2つ目は、ZEKKEI Japanです。ZEKKEI Japanでは、プロのカメラマンが撮影した日本各地の絶景の写真を用いて、観光スポットを紹介するメディアです。アジアの訪日外国人を対象に、世界には知られていない、日本の地方を絶景写真から紹介しているのが特徴です。絶景写真は、イメージを条件に入れて検索することも可能です。使用言語は、アジアの言語を中心に全7言語に対応しています。ZEKKEI Japanhttps://jp.zekkeijapan.com/インバウンドメディア3:japan-guide.com日本を紹介するインバウンドメディアの3つ目は、japan-guide.comです。japan-guide.comは、日本在住の外国人によって運営されるインバウンドメディアです。実際に訪日旅行を経験した外国人目線で、訪日旅行に必要な情報が発信されています。具体的には、交通機関やエチケット情報、さらに観光情報などが紹介されて、幅広い情報を網羅しています。使用言語は、英語と繁体字の2つです。japan-guide.comhttps://www.japan-guide.com/インバウンドメディア4:MATCHA日本を紹介するインバウンドメディアの4つ目は、MATCHAです。MATCHAは、月間340万人以上が訪問する訪日旅行の総合的な情報を発信するウェブマガジンです。訪日旅行が初めての訪日外国人から、何度も訪日しているという方へも対応する幅広い情報を発信しています。編集者も多国籍のため、外国人目線で訪日旅行に必要な情報が見つけられます。使用言語は、「やさしい日本語」を含めた10言語です。MATCHAhttps://matcha-jp.com/jp/aboutインバウンドメディア5:Tokyo Otaku Mode日本を紹介するインバウンドメディアの5つ目は、Tokyo Otaku Modeです。Tokyo Otaku Modeは、ポップカルチャーの最新情報を発信、そしてポップカルチャーアイテムを販売するメディアです。日本のアニメ、漫画、ゲーム、音楽やファッションなど、ポップカルチャー全体の情報を発信しています。使用言語は、英語のみです。Tokyo Otaku Modehttps://otakumode.com/aboutインバウンドメディア6:LIVE JAPAN日本を紹介するインバウンドメディアの6つ目は、LIVE JAPANです。LIVE JAPANでは、外国人が日本へ興味を抱いた時点から、知りたいと思う情報を発信しています。ウェブサイトは、旅の目的から情報検索がしやすいデザインとなっているのが特徴です。観光情報の中には、英語が話せる、またはWifiが使えるというような条件を設定して施設を検索できる便利な機能があります。使用言語は、アジアを対象に全8言語です。LIVE JAPANhttps://livejapan.com/ja/インバウンドメディア7:Japaholic日本を紹介するインバウンドメディアの7つ目は、Japaholicです。Japaholicは、アジアの20〜30代の女性をターゲットとした、日本のトレンドやライフスタイルなどの最新情報を発信しているメディアです。発信される情報内容は、トラベル、グルメ、トレンド、ライフスタイルのカテゴリーに分けられています。使用言語は、繁体字と簡体字の2言語です。Japaholichttps://www.japaholic.com/tw/インバウンドメディア8:Time Out Tokyo日本を紹介するインバウンドメディアの8つ目は、Time Out Tokyoです。Time Out Tokyoは、東京にスポットを当てた地域密着型のシティガイドです。Time Outは、元々1968年にロンドンで創刊されたシティガイドです。そのため、コンテンツの質は高く評価されています。東京に関する観光情報に特化しており、ナイトライフやアートなど幅広い情報を発信しています。使用言語は、日本語と英語の2言語です。Time Out Tokyohttps://www.timeout.jp/tokyo/jaインバウンドメディア9:樂吃購!日本日本を紹介するインバウンドメディアの9つ目は、樂吃購!日本です。樂吃購(ラーチーゴー)!日本は、香港と台湾の観光客をターゲットとした、香港人と台湾人目線の訪日旅行情報を発信しているのが特徴です。日本人目線でおすすめする観光情報ではなく、実際に香港人や台湾人に需要のある情報が発信されています。さらに、ウェブサイトからアクティビティやツアーの予約ができる機能も備えています。使用言語は、繁体字と簡体字の2言語です。樂吃購!日本https://www.geelee.co.jp/work/worksletsgojp/インバウンドメディア10:All About Japan日本を紹介するインバウンドメディアの10つ目は、All About Japanです。All About Japanは、毎週新しい日本情報が発信されるウェブマガジンです。観光情報はもちろん、フード、ファン、イノベーション、ショッピングのカテゴリーの情報も発信されています。日本に興味を抱いている外国人が、実際に訪日したいと感じることをターゲットとしています。使用言語は、アジアを対象に全5言語です。All About Japanhttps://allabout-japan.com/en/about/インバウンドメディア11:WOW! JAPAN日本を紹介するインバウンドメディアの11つ目は、WOW! JAPANです。WOW! JAPANは、NTT docomoが運営する、日本に興味を持つ外国人から訪日予定が決まっている外国人までが必要とする情報を発信する、観光情報メディアです。そして、ウェブサイトでの情報検索方法は、行き先や目的が決まってない方向けと、すでに旅行目的や訪問先が決まっている方向けの2つのパターンがあります。使用言語は、アジアを対象に全6言語です。WOW! JAPANhttps://wow-j.com/jp/beginner/インバウンドメディア12:DiGJAPAN!日本を紹介するインバウンドメディアの12つ目は、DiGJAPAN!です。DiGJAPAN!は、友人に日本を紹介するような、日本在住の外国人編集者がおすすめしたい観光情報を発信しているのが特徴です。もちろん、初めて訪日する外国人向けの情報もありますが、日本へ再訪したくなるような深掘りした情報も発信されています。使用言語は、アジアを対象に全6言語に対応しています。DiGJAPAN!https://digjapan.travel/about/インバウンドメディア13:Lonely Planet日本を紹介するインバウンドメディアの13つ目は、Lonely Planetです。Lonely Planetは、世界中で親しまれているガイドブック発の観光情報メディアです。日本を紹介するメディアでは、訪日旅行の計画に必要な情報から、魅力的なツアーなど紹介まで幅広い観光情報が発信されています。ウェブサイト内では、日本で体験できるアクティビティの予約をすることも可能です。使用言語は、ヨーロッパを対象に全11言語です。Lonely Planethttps://www.lonelyplanet.com/インバウンドメディア14:SAVOR JAPAN日本を紹介するインバウンドメディアの14つ目は、SAVOR JAPANです。SAVOR JAPANは、訪日外国人が日本のレストランを検索することのできるメディアです。レストランの検索では、エリア、メニュー内容、サービス内容など、細かい条件を入れることが可能です。さらに、日本のレストランでのエチケット情報や、日本人シェフのおすすめ情報なども発信されています。使用言語は、アジアを対象に全4言語です。SAVOR JAPANhttps://savorjapan.com/インバウンドメディア15:Japan Visitor日本を紹介するインバウンドメディアの15つ目は、Japan Visitorです。Japan Visitorは、フランスに拠点を構える、訪日外国人とさらに日本へ移住する外国人の両方に向けた情報を発信するメディアです。40年以上、訪日旅行を専門とする旅行会社が運営しています。訪日外国人が必要とする基本的な観光情報に加えて、在住外国人が必要となる情報などを網羅しているのが特徴です。使用言語は、英語のみです。Japan Visitorhttps://www.japanvisitor.com/インバウンドメディア16:LIKE JAPAN日本を紹介するインバウンドメディアの16つ目は、LIKE JAPANです。LIKE JAPANは、訪日香港人と台湾人をターゲットとした、香港人目線を強みとした日本情報を発信するメディアです。日本の観光情報と合わせて、香港人が知りたいと感じる最新のグルメ、レジャー、ショッピングなどの情報も多く発信されています。使用言語は、繁体字と英語の2言語です。LIKE JAPANhttps://www.likejapan.com/インバウンドメディア17:VOYAPON日本を紹介するインバウンドメディアの17つ目は、VOYAPONです。VOYAPONは、ヨーロッパからの訪日外国人をターゲットに、あまり知られていないローカルなエリアを紹介するメディアです。都市部の情報よりも、地方にある自然と触れ合うことのできるエリアの魅力を多く発信しています。あわせて交通機関や食事に関する、基本的な観光情報も網羅しています。使用言語は、ヨーロッパを対象に全4言語です。VOYAPONhttps://voyapon.com/インバウンドメディア18:Japan Travel Planner日本を紹介するインバウンドメディアの18つ目は、Japan Travel Plannerです。Japan Travel Plannerは、ANA(全日空)が運営する訪日外国人向けに観光情報を発信するメディアです。ウェブサイトでは、各都市おすすめの美しい写真とともに、観光情報が紹介してあります。また、ウェブサイトから国内線の予約ができる機能もあります。使用言語は、アジアとヨーロッパを対象に全11言語です。Japan Travel Plannerhttps://www.ana.co.jp/en/japan-travel-planner/インバウンドメディア19:FUN!JAPAN日本を紹介するインバウンドメディアの19つ目は、FUN!JAPANです。FUN!JAPANでは、アジアへ向けて観光情報に限らず、ファッションやライフスタイルの情報を発信しています。各地の観光情報と合わせて、日本での買い物で使用できるクーポンも掲載されています。また、日本語に興味がある外国人向けに、平仮名や片仮名を学べるページもあります。使用言語は、英語のみです。FUN!JAPANhttps://www.fun-japan.jp/enインバウンドメディア20:桃旅嚴選日本を紹介するインバウンドメディアの20つ目は、桃旅嚴選です。桃旅嚴選は、訪日香港人や台湾人をターゲットに、北海道、東京、大阪、京都の観光情報を中心に発信するメディアです。さらに、日本のファッションやグルメの最新情報も紹介されています。また、日本の情報が見られる動画も多く掲載されています。使用言語は、繁体字です。桃旅嚴選https://www.inboundsales.jp/momotabi_02/index.html中国向けインバウンドメディア作成時の注意点3つでは、最後に中国向けのインバウンドメディアを作成する際に、気をつけるべき注意点を3つご紹介します。一概に「中国」向けとターゲットを絞っても、使用される言語を検討することなど、注意しなければ集客が難しいメディアとなってしまう可能性があります。中国向けのインバウンドメディアを作成する際には、ぜひ以下でご紹介する注意点を参考にしてみてください。中国向けインバウンドメディアの注意点1:中国と台湾・香港では文字が違う中国向けインバウンドメディアの注意点の1つ目は、中国と台湾・香港では文字が違うことです。中国向けのインバウンドメディアを作成する際には、中国本土、そして台湾・香港のどちらの人にも対応できるように言語を設定する必要があります。なぜなら、一般的に中国本土では簡体字、そして台湾・香港では繁体字が使用されるからです。中国向けメディアと言っても、どのエリアの観光客をターゲットにするか検討し、メディアの言語を設定しましょう。中国向けインバウンドメディアの注意点2:中国語圏とまとめてしまわないこと中国向けインバウンドメディアの注意点の2つ目は、中国語圏とまとめてしまわないことです。中国語圏だからと、中国、台湾、香港をまとめて情報を発信するメディアであると、それを好まないユーザーがいるでしょう。先述したとおり、中国と台湾・香港では使用する文字や言葉、また文化も異なります。それを踏まえたメディア作成を行いましょう。中国向けインバウンドメディアの注意点3:中国における制限中国向けインバウンドメディアの注意点の3つ目は、中国における制限です。中国では、政府によってインターネットに限らず、様々なメディアでの表現が検閲されています。そのため、日本では一般的なYoutubeやその他SNSが利用できません。それらのインターネット制限を理解した上で、中国で訪日に興味を持つ人が情報を収集できるようなメディアを作成する必要があります。インバウンドメディアについて知ろう訪日外国人観光客を増加させるために重要なのが、インバウンドメディアです。インバウンドメディアでは、ターゲットとする国籍や、旅行目的に合わせた情報発信が重要となります。日本の魅力を分かりやすく伝えられるメディアを作成し、外国人に訪日旅行へ興味を持ってもらいましょう。弊社では、マーケティングの企画や戦略設計・実際の運用、伴走型のコンサルティングのご支援も行っています。無料のオンライン相談を実施していますので、インバウンドメディアを活用したマーケティングはじめ、マーケティングに課題を抱えている企業様がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。