コロナ禍によって、2020年から多くの企業で働き方の見直しが求められ、進行してきました。テレワーク・リモートワークなど在宅勤務制度を取り入れる企業が増える中、社内のコミュニケーションや情報共有が課題として挙げられています。課題の内容としては、業務の進行それ自体よりも、社員の働き方や育成など、より人間的なコミュニケーションに焦点を当てた問題が挙げられています。具体的には、会議や業務管理はWEB会議の実施や、日報などの報告で行えている一方で、エンゲージメントの向上や社員育成、チームメンバーの信頼感醸成など、見えにくい箇所での課題が発生しているとの指摘があります。こうした課題に対して、YouTube動画が一つのトレンドとして用いられており、2021年の調査では3割以上の人が社内のコミュニケーションや、社員育成にYouTube動画を利用しています。この記事では、社内利用におけるYouTube動画の活用方法をご紹介いたします。YouTube動画を社内利用する簡単な方法は「限定公開」YouTube動画は、社内利用もできます。社内でYouTube動画が利用される主な理由は、以下のとおり。新入社員研修の実施動画でのマニュアル発信営業資料の共有講演会映像の共有社内イベント時のムービー共有本社・支社など複数拠点で同じ動画を共有したり、文字では伝わりにくい部分を動画で共有したりできます。しかし、通常のアップロードでは不特定多数に視聴されてしまうため、気密性を守れません。そんなときに便利なのが、限定公開の活用です。通常公開と限定公開の違いとはYouTubeに動画をアップロードして世界中のユーザーが自由に視聴できる状態にすることを、通常公開と呼びます。一方で、特定の相手にのみ動画を視聴してもらいたいときに役立つのが、限定公開です。限定公開とは、動画のURLを知っている者同士でYouTubeにアップロードした動画を共有できる機能のことです。動画のURLを知らなければユーザーは視聴できないため、URL情報の共有先を絞ることで公開範囲を制限できます。投稿者がチャンネルを持っていても、限定公開の動画情報は表示されないです。限定公開でも他人に見られてしまう原因社内利用に便利なYouTubeの限定公開ですが、完全に部外者からの視聴を防止できるとは限らない点に注意しなくてはなりません。たとえば以下のケースでは、限定公開設定をしていても動画が想定外の人物に視聴されることがあります。動画のURLが第三者に知られた視聴者が公開中の再生リストに動画を加えたブログなどに動画が埋め込まれている特に注意するべきは、後者の2つです。あらかじめURLを共有した相手が「公開」設定している再生リストに動画を加えた場合、限定公開であっても第三者が視聴できるようになってしまいます。また、ブログやSNSに動画を埋め込んだ場合も、URL自体を知らなくても直接アクセス・視聴できるようになるため注意が必要。完全にクローズドにするには「Google Workspaceの組織内限定配信」前述のとおり、YouTubeの限定公開は非常に便利だが、完全に特定の相手のみに動画を共有したいのであれば、不安が残ります。社内研修やマニュアル、営業資料など完全にクローズドで共有したい動画は、限定公開よりも「Google Workspaceの組織内限定配信」がおすすめです。Google Workspace(旧:G Suite)の組織内限定配信とは、Google Workspace上であらかじめ作成しておいた組織アカウント(グループ)内でのみYouTube動画を共有できるサービスです。通常の動画と同じく広告配信などはあるが、任意の組織内でのみ動画を共有できるため、マニュアルなどの情報も安心して共有できます。Google Workspaceでの組織内限定配信のやりかたGoogle Workspaceで組織内限定配信を利用する場合は、前提条件としてGoogle Workspaceのサービスに加入している必要があります。ライブ配信を行う場合は、YouTubeの【YouTube Live Dashboard】で以下の手順で設定を行ったうえで配信を行いましょう。【詳細設定】をクリック【基本情報の共有】をクリックポップアップ【他のユーザーと共有】で共有先を選ぶ【共有】をクリック事前準備として、先にYouTubeの【ライブ配信を開始】から配信するデバイスを選ぶなどライブ配信の有効化を行っておく必要があります。アップロードした動画を組織内で共有する場合は、アップロード時に以下の手順で特定アカウントのみで視聴できるように設定します。YouTube StudioにGoogle Workspaceのアカウントでログインする共有したい動画をアップロードする【動画の詳細】画面で動画を非公開に設定する同画面の保存ボタン横のプルダウンメニューで【限定公開】に設定するポップアップ【他のユーザーと共有】で共有先を選ぶただしブランドアカウントの場合は共有できない仕様のため(2021年7月時点)、作成時のアカウントに注意しましょう。YouTube動画を社内利用するメリット企業側のメリットYouTubeを社内利用する最大のメリットはコストの削減にあります。業務マニュアルの伝達や社内研修などで、紙媒体を用いて多くの社員に伝えるには印刷代やインクコストなどがかかります。YouTube動画の社内利用であれば、一度撮影をすればアップロードするだけなので、コストや手間がかかりません。従業員側のメリットYouTubeであれば、好きな時間に何度でも見返すことができるので、複雑な業務マニュアルや高度な内容の研修であっても、効率よく学ぶことができます。組織内でのYouTube活用を進めたいのであれば、ぜひご相談ください一見すると便利なYouTubeの限定公開ですが、前述のとおり完全クローズドではないため、活用シーンは選ぶことが重要です。より安心して社内関係者のみで情報共有したいのであれば、Google Workspace(旧:G Suite)の組織内限定配信を活用してはいかがでしょうか。このようにYouTubeは便利に業務利用できるが、いくつかの注意点もあるため、専門的知識を有しているほうが安心して活用できます。組織内で安心してYouTube活用を進めたいのであれば、ぜひ一度ご相談くださいませ。弊社ではYouTubeのチャンネル開設から動画の撮影や編集だけでなく、企画・分析・投稿・その後の改善まで一貫した業務を代行させて頂くことが可能です。チャンネルの運用方法がわからない、社内利用の方法が分からないなどの困りごとがありましたら、ぜひお問い合わせ窓口より相談ください。その他、YouTubeに役立つ資料も無料公開中です。